小動物的可愛さ
( 厂˙ω˙ )厂うぇーい
風邪から復活だぜー
更新再開するぜー
今回は香照院ちゃん回。
「で、あるからしてーーーーー」
講義という名の子守り唄を必死に耐えながら俺は目線を右へ向ける。
「ガルル……」
少し離れた席からすっごい剣幕で香照院 日和がコチラを見ている。なんで2年の香照院が3年の俺と同じ授業かと言うと、ただ単に全学年受けられる授業だからってだけ。てか、こえーよ。今にも噛みついてきそうだ。
その次に左に目線を向ける。
「ん?どうしたんだい?葵ちゃん」
こっちは鬼龍院 昌也だ。俺の真隣で、満面の笑みでコチラを見ている。コイツ、普通にしてればイケメンなのに性格に難アリだからなぁ……。悪いヤツだと思ってたけど……違うのかな?うーん、イマイチこいつの考えは分からん。
右隣を見ると遼が
「…………………………………………………」
目を開けたまま寝てる。その技術力なんなんだよ……。
後ろからは優斗と夏希が
「いや~葵モテモテだな~」
「葵にモテ期到来!あ、でもあたしの葵が誰かに取られるのは……」
待て夏希。俺はお前のものになった覚えはないぞ。
「おーし、今日はここまでだ。出席票を提出して解散~」
授業が終わり、教室から出ようとした時だ。
「月野瀬 葵!ちょっと付き合いなさい!」
香照院 日和にそう言われて、腕を引っ張られる。
「えっ、ちょっと!?」
~学生ホール・カフェ~
この大学にはカフェがある。女子の人気が高く、お昼時や授業が空いている学生はここで勉強したり、お喋りしてたりする。
で、そんな賑やかな場所で1人、鋭い眼光を放つ人物が居る。
「何故、私に呼ばれたか分かっているかしら?」
香照院 日和。この間から何かと突っかかってくる。遼に気があるのらしいが、それならなんで俺をライバル視するのか……。
「えっと……分からないです……」
そう答えると香照院は大きく溜息をついた。
「貴女を呼んだ理由はただ一つ。遼様にこれ以上近づかないで貰いたいんですわ」
うわー……ストレートに言うなぁ……。女って怖ぇ……。
「いや、でも、遼とは友達だし……」
バンっと机を叩いて香照院が身を乗り出してきた。
「何が友達ですの!?遼様に撫でられたり、抱きかかえられたり、くっついてイチャイチャしたり!それのどこが友達って言うんですの!?」
待て。それは誤解がある。むしろ誤解しかない。撫でられるのは、遼がやってくるし。抱きかかえられたのは、俺が足元の蜘蛛に驚いて遼に飛びついただけだし。くっついてイチャイチャってのは……なんだ?そんなことしてるかな?
「あの、全部誤解なんですけど……」
「黙らっしゃい!」
えぇ……弁解の余地なしですか……。
「おー、葵じゃん。こんな所に居たのかー、飯食おーぜー。優斗も夏希も、あと鬼龍院も待ってるぞー」
ジャストタイミングなのか、バッドタイミングなのか、遼が俺を昼飯に誘いに来た。
「あれ?香照院……日和だっけ?二人してどったの?」
お前は寝てたから知らないだろうが授業後連れ出されたんだよ!てか、どったの?って可愛いなおい。思わずキュンッとしたよコノヤロー!
「あ……えと……その……」
香照院が顔を赤くしながら、しどろもどろになってる。え?なにこの娘、可愛い。想い人の前ではさっきまでのツンケン状態は封印されて、ただの乙女になるのか。
「あ、あにょっ!この間は助けていてゃだいてありがとうですわ!」
すげー噛んでる。いてゃだいてって……。何この可愛い生き物。マジやばくね?マジパネェよ。
「おー、気にすんなよ。たまたま通りかかっただけだしなー」
「てか、助けたって?」
「あー、この前大量の荷物を1人で運んでたから手伝ったー」
あ、それは好感度上がりますわ。更にこの娘純粋そうだからコロッと落ちそうだわ。納得した。
「あ、なんだったら香照院も一緒に食うかー?」
あ、香照院がすっげぇ嬉しそうな顔した。一緒にしてパァって花が咲いたよ。
「ど、どうしてもって言うなら……い、いいですわよ!」
うわーもうこの娘可愛すぎて百合に目覚めそう。いいかな?いいよね?小動物的可愛さがスゴイの。ナデナデしたい。
「にゃ、にゃによ!なんで撫でてるのよ!」
「あ、ごめん」
無意識でナデナデしてしまってた。
月野瀬 葵は 百合の卵 のスキルを獲得した。
香照院 日和は 小動物的可愛いさ の属性を獲得した。
( 厂˙ω˙ )厂うぇーい
最近、ネタがなかなか降ってこなくて難儀してるんですよね……。
でも、頑張ります!
拙い文ではありますが、何卒最後までお付き合い下さい。




