夜明け
ヨミは完全なる分身を生んだ。
いや亡霊ともいえる。
ライアーマンは死んだ。
彼は、運命のいたずらでヒーローとなりそしてヨミに騙され死んだのだ。
サムライマンは、その後も怪人を切りヨミを追い続けた。
そしてボットウォリアーやコマンダーは民間人の救助を最優先した。
サムライマンとボット達との繋がりは密かに持たれた。
そしてそれはヨミを倒すチャンスだった。
「ヨミ、見つけたぞ。」
サムライマンは刀を取り出した。
「見つかったらしょうがないな、そろそろお前にも飽きたぞ! 」
そう言ってヨミは、戦闘の姿勢を見せた。
サムライマンは一瞬にして近づいてくるヨミを刀で切り跳ね返した。
「フハハハ! 」
ヨミはまったく変わっていない。
狂気的で奴は単純だ。
だから人は恐怖する。
だがそれを逆手に取ろう。
サムライマンの動きは、次第に鈍くなり、ふとミスをし、ヨミの攻撃をモロに受けてしまった。
「サムライマン! どうやら力が消えかかっているようだな。」
サムライマンは最近の戦いで余裕がない戦いを見せていた。
イニシエーター達は、改良はされていない。
なのに戦況は毎回厳しさを増していくのである。
それに対してヨミはある決断に至った。
サムライマンはもう力がない。
そしてそれは自分の好奇心を満たすものではないと。
彼はサムライマンに見つかったのではなく、自分から出向いたのだった。
「うぐうう。」
サムライマンは悲鳴をあげた。
しかしサムライマンはヨミをすぐさま殴った。
「いいパンチだな! 」
だかしかしヨミの金属をも貫く攻撃にサムライマンはかなりのダメージを受けていた。
「血が出ないのは、お前が亡霊だからか? 私は気付いている! お前人間ではないな! 」
ヨミはそういい殴り続ける。
「うぐうう。」
サムライマンは悲痛の叫びをあげた。
そして動かなくなった。
「サムライマンは死んだ! 」
ヨミは喜びに浸った。
そして笑い続けた。
いきなり爆発が起こった。
サムライマンの体が爆発したのである。
「なんだ? そういう体のつくりだったのか? 」
吹き飛ばされたヨミは起き上がった。
するとヨミの体は半分崩れていた。
「何!? 」
そして背後からサムライマンが切りかかった。
「何が起こった!? 死んだはずじゃ! 」
ヨミは咄嗟の事に判断を遅らせた。
だがかろうじて受け止める体制を整えた。
だが遠くには大きな装置の前に立ったボットウォリアーがいた。
ボットウォリアーはヨミに向けて装置の標準を合わせていた。
そしてヨミが受け止める体制を整えている好きにうちはなった。
「バカめ! そんな小手先の手など通用するか! 」
背後をまったく警戒していないヨミは、ボットウォリアーの装置によって吹き飛んだ。
そしてヨミはついに頭だけになったのである。
「ヨミ! 諸悪の根源め! 」
サムライマンはそういうとヨミの頭に刀を差した。
「うぐううう!」
ヨミの機械が逃げ場をなくしたのかヨミの金属の頭は煙をあげた。
そしてヨミの体は朽ちていった。
「これで終わったか。」
サムライマンは言った。
「誰にも明かさなかったこの計画だ、失敗はできない。」
ボットコマンダーは言った。
「しかし、ライアーさんに言わなかったのはちょっと辛かったですけど。」
ボットウォリアーは言った。
「だが、ライアーには細工が仕組まれていた、だが奴はよくやってくれた、奴のおかげで私たちが研究をする時間を得ることができたのだから。」
そしてサムライマンとボットウォリアーたちは研究所を後にした。
しばしの戦いの終わりと平和を願って。
エイジオブヒーロー完結どうだったでしょうか。
エイジオブヒーロー編は、いわゆる悪役スポット的な短編です。
時系列もかなり飛ばしているので一人一人のヒーローの話も別シリーズで書く予定です。
ではありがとうございました。




