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原点
普段は静かなとある道
今夜だけは特別
闇夜に咲くは無数の光
光に群がる虫と同様
人もさほど変わらず
屋台のように並ぶは
赤、白、パンダのご一行
消して、運んで、取り囲んで
サイレンの音が人を駆り立て、噂話が火を散らす
野次馬らは手も合わせず
物珍しさのカーニバル
時が立つに消火され、人々も徐々に去り
取り残されたのは、焼けた残骸と
光を失い、彷徨う虫達
今宵は、お祭り
こんなことなら、行っとけば良かった
もう最後だったというのに
私は、これからどこにいくのか?
私の蝋燭が消えかけている今
私は"人生"のキスをした
あの高く、炎揺らめく蝋燭に