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三賢人が驚いている。まあ、無理はないだろう。


〜そらとぶユパ様〜

EARTH・PERIODに設定されている全ての攻撃・能力・アイテムは受け付けません。


いつもなら、アノ超大型巨人に変化するはずなのだが、今回は外見的変化はない。いや、一つだけ変化がある。胸の中心部に、ポッコリと翡翠色に瞬く石が浮き出ている。その石の周囲には、筋のような血管がうごめき、ぶっちゃけ見ててグロテスクだ。

あれ?つーか、もしかしてコレがリブジ秘石な訳?


「ついに、本領発揮かな?」

「ククッ、手ごわそうだ…」

「………その力、貰うぜぇ!」


三賢人が、一斉に攻撃を仕掛けてくる。遠距離から怒涛の射撃を仕掛ける射。ありとあらゆる能力を駆使して、巧に攻める止。そして、鬼のような近接攻撃で殴り掛かる撃。だが、全くもって効かない。俺は一歩も動かず、棒立ち状態のまま。何故なら、防御をする必要がないのだ。三賢人の攻撃が俺に当たる瞬間、すべて消失するor弾かれるのだ。


「くっ、このッ!」

「し、信じられん…」

「ならば、これならどうだあ!」


ガッシリと丸太のような腕で、俺の体を掴む撃。あ、そうか。攻撃ではなくて、通常行動の「触れる」なら、弾かれずに俺に触れられるのか。

だが……


「……触んな。」


撃の両手首をわしづかみ、おもいっきり力任せに握りしめる。すると、まるでか細い木の枝を折るように、いとも簡単に撃の両手首が、本来曲がるはずのない方向に折れ曲がる。

おっ!肉体強化が、昇華と比べ物にならないくらい強化されてる。


「ぐああああッ!」


「引っ込んでろ………邪魔だ。」


左手でうるさく叫ぶ撃の胸を軽くトンッ!と小突いた瞬間、撃がとんでもない速度で明後日の方向にぶっ飛んで行く。なるほど、ステータスの数値化不可って、凄い事になるんだな。恐るべき秘石……

一歩ずつ、殺気を剥き出しにしながら、ゆっくりと射に向かって歩いて行く。この間にも、止と射の嵐のような攻撃が続いているが、秘石の前では無意味に等しい。懲りずに射が、天宮を倒した球体を投げ付けてくる。俺は左手を突き出し、射の投げ付けた球体を真っ向から受け止め、それをそのまま弾き返す。刹那、射に向かって全力で駆け出すと、弾き返した球体より遥かに速く動けた。そのまま、射の背後に回り込み、右手を射の右脇腹に添える。射は、全く反応できていない。いや、正確には、あまりの神速に気付いていない。が、正しいだろう。


「おい、何処を見ている?ウスノロが……」


「なっ!?いつの間に…」


射は、突然背後に現れた俺に、心底動揺した様子で振り返り、距離をとろうとするが、そうはさせじと添えていた右手に力を入れ、射の脇腹をおもいっきり捻りを加えた握撃で握り潰す。すると、ミチミチブチブチなんて気持ち悪い音と共に、皮膚と肉をちぎり裂き、文字通り、右手は射の脇腹のミンチが出来上がっていた。顔色一つ変えずに、自身が握り潰した脇腹目掛け、左フックを繰り出すと、フックが命中した箇所がボン!と肉体を粉砕し、射の右脇腹にはぽっかりと穴があいた。すかさずその穴を目掛けて、右腕を突っ込んで射の体内をぐちゃぐちゃに掻き回す。そして、あるモノを掴むと、一気に腕を引き抜き、掴んだソレを体外へと引きずり出す。もはや、返り血で全身血まみれだが、そんな事は気にしない。


「ぎゃああああああ!!」


「やかましい!結衣の……天宮結衣の痛みを思い知れ!!!」


内臓器官を粉砕し、仕上げに心臓目掛けて右ストレートをくりだして、射の肉体を心臓ごと破壊する。右腕が射の肉体を貫き、そのまま射は力なく地面に崩れ落ちる。

やっ、やった…射を倒した!敵はとったぜ……天宮!


「……あーぁ、射は死んだか…。ま、しょうがねえか。」


……ん?止の様子が……つーか、雰囲気が一変したぞ?


「とりあえず、お前のエネルギーをいただくとしよう。」


言って、止は射の死体に向かって歩み寄り、ガッパリと口を………って、ぎゃあああああああああ!?止の顎が、外れてるぅぅぅ!?いや、おかしいおかしいおかしいよおおぉぉぉ!?だって、顔の骨格が変化して、下顎が地面まで伸びてるよ……。不気味!スンゲェー不気味!!


グチャグチャバキバキポリポリゴックン……


あまりに悲惨な光景で、描写不可能みたいだょ。何故なら、食べちゃった♪止は射の死体を凄い勢いで食べ始め、恍惚な表情を浮かべている。

うわああああ!とっ、共食いだ!カニバリズムだあああ!!!

キモいキモいキモいキモーい!!マジでなんなの!?どこぞの初号機だっつー話な訳で……


「ククッ…まあ、少し待て。このままの姿では、流石に、秘石を宿した谷川の息子には勝てんからな…。私も、本来の姿に戻る事にしたのだよ。」


意味不明。ちゃんと説明してネッ♪読者も困惑してるよ。え?してない?


「止よ……血迷ったか!?一体、お前は……ムガガァッ!?」


撃が止のカニバリズムを止めさせようと近寄った刹那、撃の体がふわりと漂うように、空中へと浮き上がる。


「下品な筋肉脳細胞は、黙って私の肥やしになれ!」


「なっ、なあああ!?」


ジタバタと宙でもがく撃。撃は止に向かって何か叫んでいるが、止は全てシカトしている。


「ククッ、勇者よ…貴様に聞きたい事がある。」


「……なんだよ?」


ぶっちゃけ、雰囲気が一変した止はスンゲェー恐い。893(ヤクザ)の大親分的な、有無を言わさず他人を圧倒するオーラを放っている。


「貴様にとって………人間とはなんだ?」

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