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「ごちそうさまっ!あー、美味しかった♪谷川君の料理が美味し過ぎて、びっくりしちゃった。」
満足そうな顔で、夕飯を平らげた天宮。今夜の料理は、上手く出来た方だろう。
「ああ、我ながら美味かった。」
「なんかお腹いっぱい…。」
「結構ボリュームあるからな…。どうする?酒でも飲む?」
「あっ、未成年なのに、いけないんだ〜。」
「ちょっとだけだよ。ジブリ見ながら飲もうぜ。」
「チューハイ一本くらいなら、許してあげる♪」
なんだかんだで、天宮も結構ノリ気だな…。氷結辺りでもイッとくか。
注意!
未成年の飲酒は禁止!
……でも、飲みたい時もあるよね〜。
飲酒運転も禁止!
代行を頼みましょう♪
「「カンパーイ♪」」
酒盛りが始まった…。ジブリは、耳をすませば。を、再生しながら、天宮と二人で酒を飲む。嗚呼…、マジ最高!マジ幸せ…。
〜2時間後〜
「雫!結婚しよう!」
飲み過ぎました♪チューハイ四本に、ビール二本。さらに、秘蔵の日本酒をラッパ飲み…。もう、ベロンベロンです…。天宮も似たような状態になっている。まあ、当然か…。
「ああ〜…、歩けない。帰れないよ〜…。たーにか〜わ君!今日はと〜めて♪」
天宮がベロンベロンになりながら、話しかけてくる。泊める?全然オッケーさ!
「フニャフニャ〜…」
「おいおい!結衣!?」
天宮が、俺にもたれ掛かるように抱き着いてきた。酔っ払い過ぎじゃね?
「……………抱いて。」
「はっ?」
んんんんん!!???
今、何て言った?
「酔った勢いで、言ったんだからね……。普段なら、恥ずかしくて、こんな事言えないよ…。」
マジですかぃ!?今夜で俺は、童貞卒業ですか!?
「…えっ?いきなりだな。」
「………いや、なの?」
……上目づかいで、俺をまっすぐに見つめてくる天宮!可愛い過ぎるっ!!しかも、しかもっ!制服がちょっとはだけて、なんかイイ感じでエロいよ?ヤベー!いろんな意味でヤベーよ!あっ!?天宮が、ボタンをゆっくり外し始めた!制服を脱ぎ始めて、胸が!………襲っていいカナ?天宮の顔が、真っ赤だ。気分が高揚しているのか、酔っ払っているのか、緊張しているかのどれかだろう。……完全に下着姿になってしまった天宮。
「…………!!!」
傷だらけの体。常識では考えられない、傷の数々が、天宮の体に痛々しくついていた…。EARTH・PERIODの影響だろう。あまりにも痛々しく、直視できない。つい、顔を背けると、天宮が消えそうな声で呟く。
「………やっぱり、傷モノの女は、……いやなの?」
ああ…、今わかった。デートの時や、普段制服の下にジャージを着ていたのは、身体についた傷を隠すためだったのか…。こんなにも……こんなにも!……その純粋さが、ひどく可愛く見えた。
「……たにかッ!!」
勢いよく天宮に抱き着いて、唇を重ね合わせる。そのままソファーに押し倒し、下着をゆっくりと外す。
「……傷だろうが、なんだろうが、結衣は結衣だ。好きだ、愛してる……。」
さようなら〜、童貞!
男、谷川大和逝きまーす!
〜谷川大和〜
HP 20/20
合体!
ハッスルハッスル!
童貞を卒業した!
翌日、EARTH・PERIODが復旧。新たなニート伝説が、始まる…。(かもしれない。)