表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

第1章 ― 鋼の誕生

叫び声が空気を切り裂いていた。

爆発が地面を揺らし、瀕死の心臓の不規則な鼓動のように響いていた。


日本は、戦争のただ中にあった。


人類が自らの運命を支配していると信じていた時代に、空は本来存在してはならないもののために裂けた。異星の艦船が不吉な前兆のように降下し、そして私たち――日本人は――抵抗した。残されたすべてを懸けて、抵抗した。


銃声が街路を交差する。救いを求める声が、破壊の金属音と混ざり合う。

家族は数秒で引き裂かれた。父親は子どもたちの目の前で消え、母親は二度と返事の来ない名前を叫び続けた。


「後退! 急げ、後退だ!」


命令は虚しくこだまし、混沌に飲み込まれていった。


そのとき、絶望の極限で、一つの真実が突きつけられた。

通常の兵器では足りない。人間の戦略だけでは、もはや通用しない。

生き延びたいのなら、私たちは自分たちを超える何かを創らなければならなかった。


恐怖を持たないもの。

慈悲を感じないもの。


対空砲が敵艦を撃ち落とし、空が静かに燃え上がるその間、地表の下には別の世界が存在していた。


地下基地。

冷たく、深く、そして生きている。


キラは司令室の中央に座り、腕を組み、身体は動かさず――だが、精神は戦場にあった。薄暗がりの中で彼の赤い瞳がかすかに輝いている。それは怒りではない……確信の光だった。


彼は深く息を吸った。


「私はこの基地の将軍だ」

低く、揺るぎない声で言った。

「そして、この計画を思いついたのは私だ」


キラは立ち上がった。金属の床に足音を反響させながら腕を広げ、まるで祭壇を示すかのように前へ進む。強化ガラスの窓の前に立ち、その向こうで生まれつつあるものを見据えた。


巨大な戦車。

途方もなく、非人間的な存在。

戦争のために形作られる、鋼の塊。


「我々の地獄の化身だ……」

彼はそう呟いた。


照明が、計画K-59――究極の試作機――の装甲に反射する。それは単なる兵器ではなかった。恐怖への回答であり、最後まで戦うという人類の決意の象徴だった。


「これは戦いに勝つために造られたのではない」

キラは機体から目を離さず、続けた。

「異星人を……完全に殲滅するために造られたのだ」


基地の静寂の中で、何かが目覚め始めたかのようだった。


そして、地獄は金属の姿を取っていった。


――次章へ続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ