表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険者学園の落ちこぼれ、異世界人に憑依されて無双する  作者: BIRD
第1章:異世界転生って何ですか?
7/87

第4話:仮冒険者レベル1→3

 僕はただただ驚くばかりだ。

 自分の身体が勝手に動いて、スライムを倒しながら最奥まで進んでしまうなんて。

 今まで、僕はスライムを倒せたことは無い。

 ショートソードで攻撃しても、フイッと避けられるか、当たってもゴムみたいな弾力に弾かれてしまうから。

 スバルが僕の身体を動かしたら、あんなにアッサリ一撃で倒せてビックリしたよ。


 オマケに、宝箱に入っていたカード。

 魔法文字、今まで意味が分からなかったのに、書いてある内容がスバルだけじゃなく僕にも分かった。

 言語理解とか転生者特典とか、僕の身体に付与されたから読めるらしい。

 スバルが動かしている僕の指が文字に触れたら、文字が光ってスキルが流れ込んできた。

 スライムアタック、イジメっ子から逃げるときに使えるかも?


 魔石とスキルカードを手に入れた後、スバルはダンジョンから出た。

 僕は見ているしかできないので、もう諦めてスバルがやることを観察するよ。

 ダンジョンの外に出ると、担任の先生がトレミーたちを連れて歩いてくるのが見えた。


「アルキオネくん、友達を置いてどこへ行っていたんだい?」

「探したんだぞ、アルキオネ~」

「急にいなくなるから心配したじゃないか」

「ちっとも帰ってこないから探しに行くところだったぞ」


 先生が咎めるように言う。

 トレミー、スーフィー、ハインドが、大嘘をついている。

 どうやら、ダンジョン探索中に僕が勝手にいなくなったことにされたらしい。


 事情を話したって、先生は僕の言うことなんか信じない。

 トレミーたちの親はお金持ちで、学園に寄付をしている。

 担任の先生はトレミーたちの味方だ。

 いつもの僕なら、ここで黙って俯くだろう。


 でも、スバルは違った。


「すいません、スライムを見つけて、つい夢中で狩りに行ってしまいました」

「「「えっ?!」」」

「狩るのはいいが、パーティメンバーを置き去りにするのはよくないな」


 普段の僕とは全く違うことを言い出すから、3人組が目を真ん丸にして驚いてるよ。

 先生はヤレヤレという感じで小さく溜息をついて言う。


「はい、次はみんなも誘って狩りに行きます。あ、これが倒したスライムの魔石です」

「ふむ。では魔物討伐をしたということで研修目的クリアとしておこう」


 スバルがベルトポーチから魔石を出して渡すと、先生は合格にしてくれた。

 よかった、これで仮冒険者レベルが1つ上がる。


「あと、宝箱も見つけたのでアイテムを持ち帰りました」

「「「えぇっ?!」」」

「つまりスライムを狩りながら最奥まで行ったのか。なら仮レベルは2つUPだね」

「はい。これ宝箱に入っていたカードです」


 スバルの更なる報告に、3人組が仰天しちゃったよ。

 先生は冷静に僕の(というかスバルの)2レベルアップを告げた。


 かけだしダンジョンでは仮冒険者レベル4まで上げることができる。

 制限時間内に帰っただけの3人はレベル1→2。

 スバルが魔物討伐と宝箱開封をしたので、僕のレベルは3人を追い越して1→3になった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ