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乱す短歌
アルコイの
バイオリン弾きのメロディーは
たびびとたちのこころを乱す
陽だまりの
ピアノの前に君は立つ
うつむきなにを忘れたいのか?
白樺を
子リスが登るバランスが
ゆくべき世界を知らないみたいで
下書きを
なんどもなんどもした夢を
なぜか忘れたバカのまんまさ
この恋が
簡単だって云えばいい
ただ大好きを告げるだけなら
女王が
みたのはゆめなか手をつなぎ
ふたりさみしく沈む軍艦
表情を
氷のようにできたなら
生きゆく『悪』もじぶんで許せる
恋愛が
にあわないとか云われたし
『ガッハグヘヘ』と照れ笑いする
黒猫を
嫌えるわけがないじゃない
不幸な日々など過ごしすぎたさ
あれほどの
希みが夜空を飛び交って
いるのがみえたら『悪』に泣きつく
驚いて
鏡をなんどもみ直して
恵まれたいと本気で想った
夢の中
自由が空に溶けていた
君の手を取り信じてみちゃうか
ひとりでは
生きられないから君が要る
長く生きれば生きるほど要る
ドクロべえ
さまにとっての正しさが
大好きだったら私、悪人?
ならちゃんと
私の弱点ついてみて?
イヤって云うけどさらって行ってね