2 冒険者
マリエ―ルは冒険者としての生活を始めた。マイクリオンもマリエ―ルに理解されるための準備をする。
2 冒険者
国王は、第2王子マイクリオンに第1王子の廃嫡と
マリエ―ルとの婚約の話しをした。しかしマイクリオンは話しだけでマリエ―ルが婚約に応じないと思った。
「国王陛下、マリエ―ル令嬢は言葉だけで婚約に応じる筈がありません。彼女と冒険して心から婚約結婚に応じて貰えるようにしたいです。」
国王は男女2人の強い魔法使いをマイクリオンに付けてやり送り出した。
一方マリエ―ルは夜の狩りを終えて冒険者ギルドに向かった。ギルドの外でも内でも嫌らしい声を掛けてくる奴らには魔法を放った。致死ではないがよほどの強者でないと意識が飛ぶレベルだ。
「冒険者ギルドに入りたいのですが申請させてください。」
受付嬢は申請用紙をマリエ―ルに渡した。いろいろ記入することがあるが身分を書く欄があったので貴族令嬢とは書かず使用人の子どもにしておいた。
用紙と料金を払うとそれを奥の人に渡し、受付嬢は制度と注意事項の説明をした。その中で人を殺すとギルドに居られないことを強調した。さっきの魔法のことかな。殺してないけど。ギルドカードが発行された。FランクだGランクまであるが水晶玉の能力測定の結果だろうか。カードを受け取りアイテムボックスに入れるのを見て歓声が上がったが、誰も何も言って来ない。まだ気絶をしたままの男がいるからだ。Fランクでは魅力のある依頼はない。しかし常時受付の依頼なら魔獣の討伐がある。私は常時依頼の冊子を見た。魔獣をそのまま出すより解体して討伐証明と素材や肉にした方が買い取り価格が高いこと依頼受諾書があった方が価格が高いがたまたま出くわした魔獣を倒すことはあるから受諾書が必須ではない。逆に受諾書があると期限内に達成しなければペナルティーがあることなどが書かれている。
魔法で意識を奪われた男が目を覚ました。男はマリエ―ルを見ると食って掛かりそうだが仲間が止めた。今度魔法を食らったら。今日の活動は出来なくなると。
私は常時依頼を申請した。昨日収獲したものを出すつもりで申請した。受付嬢はあまりの多さに驚いたようだ。でも受諾書を発行してくれた。あの男達も依頼書を提出していた。Cランクハンターらしい。Cランクハンターってたいしたことないね。煽るようなことを言って男が切れると今日の活動がなくなるから言わないけど。
前日に収獲した分を申請するようにした。それならアイテムボックスにも溜め込まないし、安心して活動出来る。数週間が経ち急に屋敷の料理が恋しくなった。情報も欲しいし一度公爵領に戻ることにした。
冒険者達は必死に生きている。たからこそトラブルも多いのかも知れない。