第6話『やっぱり?』
「殲滅とスローライフ、どっちがいい?」
「珍しーなー」
「そりゃースローライフって誰でも言うでしょー」
「そうなったらいいね」
「やだなー」
何言ってるの?
それは私の言葉だよ。
家中がうさぎのぬいぐるみだらけ何だけど。
さらに、うさぎのグッズだらけ。
家具から什器などなど。
好きにしてとか、勝手にしてって言ったけど、限度ってものがあるでしょ。
「思うがままって難しいんだよね」
「誤魔化すしかないんじゃなーい?」
「面倒だなあ」
「あー! 倉庫に移したなー!」
「今した」
「いけずー」
そんな家は厭だね。
「で、そろそろいい?」
「んー?」
「何で朝から背中合わせで私たち一緒に風呂入ってるの」
「確かめたいのー」
かれこれ15分は入ってるんだけど。
何がしたいの。
「でもさー分かってるけど悲しいなーって」
「今一度説明する」
「うん」
「そもそもこの世界に来る前の改造で、機能扱いになってるの」
「オンとオフかー」
「だからこの身体を人間にしないと無駄」
「枯れてるなー」
それで自滅した奴ら沢山居たなあ。
命令で処理しに行ったらすでに処理されてて、調べたらアホらしかった。
「あ、でも相応以上にあったよ、昔」
「昔っていつよー」
「連行されて改造される前」
「あー」
「その頃は本当に人間を謳歌していたなあ」
「これからすればいいじゃーん」
「うーん」
「乗り気じゃなさそうねー」
当たり前でしょ。
「天依が居るなら別だけど」
「居るよー」
「早く言えよ!」
「し、死んじゃう……ぎぶ」
「あ、つい。…………わざとだけど」
そう、わざと絞めて沈めた。
「けほっ……ねー今言った! 絶対言った!」
意外と元気。
「さあ?」
「ぐぬぬ……」
「はいはいごめんねー」
「お久しぶりです」
「どれくらいだろね」
「個人ではなく、国として来ました」
「近い内に全ての国が来ます」
「で?」
「もしもの時はいいですか?」
「はて、何のことやら」
「……」
「して、こちらの方は?」
「残念な人――人でいいのかな?」
「今は人だよー」
「名前どうする?」
「保留でー」
「だってさ」
「分かりました。では失礼します」
大変だねえ。
「無理かもね」
「やっぱりー?」
「ま、近い内に分かるよ」
「分かりたくないなー」
「この世界から追い出そうか?」
「いーやーだー」
「告白?」
「違うわよ! どんなルート進んでも居たいだけー」
「知ってる」
まさか、だよね。
こんなルートもあるんだなあって思ったね。
「第8が居ませんが、ここに居る国の判断は――」
「そちらに移住する際、自国、他国に二度と住めない」
「移住後、原則領地には入れません。入った際は覚悟してください」
「状況によってはやり取りを要求します」
「以上です。質問などありますか?」
「一方的だね」
「察してください」
「本当にみんなはいいの?」
「そりゃ色々あるに決まってんだろ」
「第3に同意。それで真っ白へ変えてしまったら意味がない」
「第1、2、5、6は?」
同じと言わんばかりな顔だなあ。
「ま、いいけど。じゃ、終わりでー」
「第4国王の娘、いいのか?」
「私はもう娘ではありませんよ、第3国王」
「ふん、せいぜい気張れよ娘。俺は行く」
「では私も。もう逢うことはないでしょう」
「分かりませんよ? 第3国王」
第3国王は目もくれず帰りました。
それに続いて、第1、2、6も無言で帰りました。
「儂の娘もお前と同じになった。分かるな?」
「はい。任せて下さい第5国王」
そうして2人を残して皆居なくなりました。
「ねー」
「何ですか?」
「呼びにくくない?」
「気のせいです」
「それよりも、あの娘はどこに居るのでしょうか」
「知らなーい」
「まー目的地は一緒だから、逢えるんじゃない?」
「そうだといいですね」
残念ながら真逆を進んでいます。
まあ、いつか気付くでしょう。
「ディまで来なくてもよかったのですよ?」
「分かってて聞く?」
「たまには言葉で聞きたいものです」
「大好きだよ」
「はあ……またですか」
「まーいいじゃない」
「思い切ったね、アンジェリキ」
「ええ、ただのアンジェリキです」
「同じくただのディミトラだよ」
「あれってそれもなくなるの?」
「確かにはっきりと言っていませんが、そういうのも含みます」
「面倒だなあ」
「そういうものです」
あー段々面倒になって来たなあ色々。
「ま、何にせよ長い長い茶番が終わったよ」
「茶番だったのですか」
「ここに来てから今までね」
「ああ、もう2人来ますから」
「誰が?」
「産まれなどは違いますが、私たちと同じ関係の2人です」
「あっそ」
「ねー話終わったー? ねーねー」
何もかもないなったなあ。
「かまって欲しいのですか?」
「うんーかまってーアンジェリキさーん」
どっか行っちゃったなあ。
ま、どうでもいいけど。
「ディミトラはどうするの」
「何も?」
「あっそ」
「あ、そういえばさ」
「ん?」
「まさかディミトラまで来るとは思わなかったなあ」
「あーあれか? 気まぐれかな」
「3人とも痴女だなあ。頭おかしい」
「お互いさまでしょ。というか少しくらい反応して」
「使えって? 厭だね」
「枯れてるや」
「同じこと言われたなあ」
「ん? 思い返すと違和感が……何だろ」
「思うがままだからね。ちょちょっと」
「頭おかしい」
「お互いさま」
頭おかしいと何するか分からないよね。
「ディミトラ、呼んでるよ」
「行ってらっしゃい」
「行け」
「そっちが」
「アホらし」
「そうだね」
「茶番はこれくらいにしとこっか」
「茶番はひどくない?」
「気のせい気のせい」
「ボク迷った?」
「……」
「何か言って欲しいな」
「ヤーナが頑張るって言ったからです」
「それでですが、逆を進んでますよ」
「ボクやらかした?」
「正直かなり腹が煮えくり返っています」
「えっと……お願いしていいかな?」
「無給で働けと言うのですか?」
「な、何が欲しいのかなーなんて」
「今言いませんよ。着いてから問答無用で払って頂きます」
「はい……」




