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Sweet Thick Happy  作者: 山吹凪咲
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第4話『忘れたころに』

 あれから2か月ほど経ったんだよね。

 あの日からあの出来事まで、たった3日の出来事。

 そこから色々と――色々は嘘だね、うん。

 特に何をするでもなく、時々来るあいつの相手をしながら過ごしていた。

 そしたら、何か“異物”が来たから処理しちゃった。

 それが1か月くらい続いたのよね。

 ある日突然、パタッと来なくなった。

 不思議なこともあるのねって感じ。

 で、それからまた、同じ日々の繰り返しで。

 止まった日から半月くらい経ったころに来た訳さ。

 今度は“異物”じゃないから処理しなかったよ。

 色々あって、家ごと場所を移すことになったんだよね。

 まあ、森の中なのは変わらないけど。

「折り入って話があるのですが……」

「しない」

「まだ何も言ってないのですが」

「正当な理由もなく言ったら……分かってるな?」

「はい……」

「ですが、その……確かにありませんが、私はむしろ歓迎です」

「そっかそっか」

 無駄にだらだらとしていたら、そんな話だった。

 ま、要は取り込みたい、ひとり占めしたいってことだね。

 仮にそうなったとしても、されるつもりはないけど。

「あの……そろそろ話してくれませんか?」

「分からないなあ、私」

「……」

「知らない。何のこと?」

「あの空白の期間です」

「いつのこと? 本当に何言ってるか分からないんだけど」

「……」

「はあ……仕方ないなあ」

「あの2か月のことでしょ? 一言なら処理したら勝手に終わって何か来た」

「それは何度も聞いて飽きました。詳しく聞きたいのです」

「そっかそっか」

「お願いします」

「処理したあれは、追跡とか色々ろくでもないものが付いていてね。処理しただけじゃあ来るのよね、色々」

「こんなことするくらいだから、わざわざ行かないんじゃないのって思うけど、2人は行くほどの価値があるのさ」

「そんなにですか?」

「1度も経験ないでしょ、対人や魔物など。そして作ったり色々してない。そのまま、国を出て色々あってあの国で作っただけ」

「作ると色々な情報が出るけど、即座に加工したんだろうね。で、ぎりぎりで生きることになった。ああ2人の実力は相当あるからね」

「いつか見てみようと思います」

「で、毎日来るから森に入る前で自動的に処理されるようにしただけ」

「そしたら来なくなった。無意味だけどそれに合わせて頭を処理しただけ」

「そして、少しして2人が来た。そこから色々あって丸ごと移動して今に至る」

「ありがとうございます」

「話したから散った散った」

 すんなり聞くねえ。

 まあ、それもそっか。



「雑でざっくりとした説明でしたね」

「まあ、あの人らしいっちゃらしいよねー」

 彼女たちは思いました。

 やっとこさ聞けましたが、何とも言えない感じがする、と。

 まあ、仕方ないでしょう。

「で、どう?」

「嫌ではないってだけですね」

「そうだろうなー」

「ディはどうなんですか?」

「分からないかなー」

「そうですよね。……今日はどうしましょうか」

「駄目人間になりそうだよねー」

 ここは衣食住が全て揃っていまして、何せ思うがままですから。

「何かしないといけない気がします」

「でも拒否されるんだよねー」

「いっそのこと、下着姿になって夜這いするー?」

「それは頭おかしいでしょう。下手したら死にますよ」

「だよねー」

「そもそもどうして、その発想に至ったのですか」

「そういうものじゃないのー?」

「意味が分かりません」

 彼女たちの話し合いは日付けが変わっても続きましたとさ……ってこの言い方だと駄目でしたね。



「満喫してますか?」

「さあ? というか帰ったら? いや、帰れ」

「相変わらずですね」

「暇人だね。帰れ」

「なので24時間構ってください」

「とうとうおかしくなった? 帰れ」

「元からです」

「あっそ、帰れ」

「あ、1つだけ教えましょう」

「思うがままでも、選択肢によっては最悪の結末を迎えることになります」

「で? だから?」

「場合によっては覚悟などが――」

「どんな人でも、どんな状況だろうと殺したり何だのするよ」

「愛する人や大切な人などでもですか」

「何? おかしいって?」

「そりゃほとんど――いや、全ての生命の価値観などを基準や普通とするならおかしいだろうね」

「無意味でしたね」

「馬鹿なの?」

 何も言い返さずに帰ったなあ。

 ま、いっか。

 だけど、まあ……例外は居るけどね。

「言えば」

 そんな慎重になって入らなくても。

「相変わらず気付くのですね」

「で、何?」

「分からないとだけ。それで、用件ですが」

「半分以上の未所有がありますが、そのどこかで暮らしませんか?」

「いいよ」

「あっさりですね」

「だって自衛でしょ、それ」

「……はい」

「私も都度処理するのアホらしいからね。いいかなって」

「あと、帰ってね」

「それは何故ですか」

「分かるでしょ?」

「……」

「そう、します。流石にありません……」

「だろうね」

「はい……」

「で、同時に終わりね」

「もちろんです」

「じゃあね」



「行きましたね」

「綺麗さっぱりだねー」

「で、どうするのー」

「もちろん帰ります」

「だよねー」

「まあ、この話しなくてもいつかこうなっただろうねー」

「とりあえず、行きましょうか」

「はーい」

 彼女たちは帰りながら思いました。

 自分の国の森でよかった、と。

 何故なら、先ほどまで居た場所は元通り森になっており、知ってる場所ではなければ現在地が分からなくなるほどでした。

 そうは言っても、徒歩なので、それなりの時間は掛かりましたが……。

 国に着いたころにはもう夕方でした。

 大体5時間ほどでしょうか。

 健脚で体力お化けですね。

「意外と深かったねー」

「ですね。とりあえず休みましょう。それからです」

 何が始まりとなるか“普通”には分かりませんし、何がきっかけになるのかも分かりません。

 これからが楽しみですね。




「ふーん、そーなんだー……まさか、ね……」

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