第2話『ま、いっか』
この身体じゃ睡眠は出来なかったから、少し身体を弄って出来るようにした。
そしたらね、バタンキューしたのよ。
そりゃそうだってなった。
あ、そうだ。
あの国ね、円形で、3つに分けられてるの。
中心は王族など、それを囲うように貴族、それ以外がその周囲をって感じ。
まあ、そんなことはどうでもいいのよ。
その王国の横に家だけの場所があるのよね。
あ、囲いやらないよ?
もちろん、そこに居る人たちは――言わなくても分かるよね。
面白いのがね、そんなことしてるのこの王国だけなのよね。
他の7つの国はそんなことないけどね。
と、まあ、ぶつぶつと考えてる間に、無責任な人が来てるのよね。
「無責任じゃなく、興味も何もかもない、なくなっただけです」
「暇なの?」
「ええ。この世界以外に2つしかないので」
「言われてもピンと来ないけど」
「でしょうね」
「で、何」
「何故あのように?」
「おかしい? いや、おかしいか」
「何を基準にそう決めたのですか」
「んー色々?」
「まあ、いいですけど」
私はおかしいの。
どこの世界も、あの人の世界もそう。
普通じゃなきゃ駄目な世界。
そこからズレると、ね。
だけど、例えズレたとしても、何もなく終えたりする。
笑えるよね。
「とにかく、余計なお節介したのでってことです」
「そっかそっか。じゃあ帰るといいよ」
「また来ますね」
「来なくていいよー」
って言っても聞いてないか。
いや、聞こえない振りだね。
「アン、どうするー?」
「何も出来ませんよ……」
「だよなあ」
彼女たちは途方に暮れていました。
次の日、稼ぐためにギルドへ行き、何かしら受けようとしました。
ですが、例の件を脅しに、受ける前にお金を支払えと言うのです。
もちろん、そのお金は返金しません。
じゃあ他のところへ行けばいいじゃないか、と思うのですが、様々な理由により出来ないのです。
「しかもさ、選ばしてくれなくなったよねー」
「そう、ですね」
脅して強制的にやらされているのです。
何も彼女たちに限った話ではありません。
彼女たちと同じ共通点を持つ方も、同じような扱いなどを受けています。
中にはもう既に……という方も居ます。
「図々しいですし、落ち着いてからと思いましたが……頼みに行きませんか」
「気乗りしないけど……行くかー」
「帰れ、と言いたいけど、いいよ」
「本当ですか!」
わいわい、がやがやと喜んでるなあ。
子供みたいね。
何でいいよって言ったんだろねー。
ま、いっか。
「最期まで見届けるよ」
「さいご、というのは……?」
「文字通り最期だよ――って伝わらないか。死ぬまでってことだよ」
「流石にそこまでは……」
「図々しく、我がままにお願いしたんだから、今更でしょ」
「……」
「じゃあ早速、派手にというか分かりやすく色々するのもいいけど」
「まずは、その持ってるカード、処分するから」
「処分……?」
分かりやすく、大袈裟に手を叩いた。
「おしまい」
あら不思議。
「気が付いたら手に持っていて、気が付いたら処分されていてびっくりでしょ」
「え、ええ……」
「説明してくれますか?」
「簡単な話。色々と不都合で悪い魔法が掛かっていただけだよ」
「……」
2人ともぽかーんとしちゃって、まあ面白いこと。
軽く隷属と追跡や弱体化などの魔法がねー。
「次。今日はここで休むこと。そして、その後は望むならいつでも使うといいよ」
「は、はい……分かりました」
「従順だねえ、警戒しなくていいの?」
「確かに出逢って間もないですが、女性ですから」
「男だよ? まあアレ以外は女性だけどねー」
「……」
奴らの趣味でこの見た目、そして立派と無限にされたんだよねー。
えーっと、何だっけ……ほら、あれ……そう男の娘だ。
だからと言って役に立つことも、使ったり何もなかったけどね。
「面白いね、それ。ぽかーんと」
「驚きの連続で、もう何が何だか……です」
「ごめんねー」
何に対しての謝罪だろねー。
面白いねー。
え?
面白くない?
ま、どうでもいっか。
「とにかくさ、部屋とか色々あるし、ゆっくりするといいよ」
「何かあったら言ってねー」
「はい」
いやー面白いねー。
面白いって思うのも初めてだけど。
後ろで何も言わず、挟まずにずっと黙っているなんて立派だねー。
そういえば、身長も小さいのよね。
130なんだよね。
困ったりはしなかったけど。
後ね、胸のサイズはかなり長い期間議論したらしいよ。
兵器としていらない部分なのに馬鹿らしいよねー。
そもそも作ろうというか、改造ってなって、着手完成20年だってさ。
それで、その余計などうでもいいところを作るのに、議論5年、着手完成半月。
何なんだろねー。
あ、ついどうでもいい話しちゃった。
さて、これからのことは、明日話し合おうかな。
といっても、話し合うほどじゃないけどね。
「にしても、不思議ですね」
「……」
「人間とは不思議。あなたを作ったこと」
「そして、その身体」
「色々不思議です」
「うん。帰ろうか」
「嫌です」
「は?」
「何でしょう……興味が出ました」
「帰るといいよ」
「まあ、実際は興味が出ようと、愛してしまっても傍には居られませんが」
「じゃあ尚更帰ろうか」
「仕方ないですね」
もう来なくていいって言ったんだけどなあ。
まったく、暇人なんだから。
「怖いくらいにすんなり進んだねー」
「ええ。あっという間で忘れそうになりましたが……もうあそこは敵になるのですね」
「そういえばそうだねー」
「だけど、どこか大丈夫な気がします」
「それだけじゃなく、抱えていること全て」
「分かるけど、まあ……うん」
「ところで、先ほどぐるっとこの家を見たでしょう?」
「うん」
「あの方が居るであろう部屋以外は、最低限の物しかなく」
「うん」
「言ってしまえば、生活感がまるでない」
「うん」
「どうなってるんでしょうか」
「うん。聞けばいいじゃん」
「盲点でした」
えーこの家ですが、玄関や応接室、客間などありまして、言うなれば椅子や机などの最低限の家具のみしかありません。
キッチンに風呂やトイレも同じで、食材や色々な備蓄もありません。
何せあの人には必要がないのです。
「それよりもさ、ごはんとかどうするのかなー」
「早速聞きましょうか」




