第44話 冒険者等級。
みんな大好き冒険者ランク!
そうそう。
気になってた冒険者等級。
ギルドでのやるべきことをすませたロザリーさんからお聞きした。
ロザリーさんはきちんと報告したことにより、これにてまた次の依頼受けることができるようになったけれど、私との約束があるからと断ってくれた。
ギルドは、白銀ランクのロザリーさんに是非とも受けて欲しい依頼がたくさんあったようだけど……。
ぬいぐるみしながら、良いのかな、て申し訳なくなって手を合わせて拝む私でありました。
ガロンやゼノンもお供になってくれたけど、やはり人間のロザリーさんがいてくれた方がありがたい。
何より獣王国も――名前のとおり獣人の国で、どちらかというと人間寄り――魔物とはまた違うそうだから。
魔物三匹で「こんにちわ」するより、たとえ言葉が通じたとしても、たとえ人間でも、自分がいた方が良いだろうとロザリーさんご自身から。
ありがたやありがたや……。
さて。
冒険者等級だけれど、上から。
黄金。
白銀。
黒鉄。
青銅。
とのこと。
その下に「色無」となる、すなわち初心者枠があり、さらにそれとは別に「見習い」という枠もあるとか。
冒険者は基本的には「見習い」から始まるそう。
そこで各ギルドが決めている試験を受けて、合格すると晴れて冒険者の証であるプレートが発行されて「色無」となるそうで。
「私の場合は歩ききのこ一体の討伐と、毒消し草五株の採取提出が試験だった」
これはロザリーさんが剣士であるからの試験内容のよう。
回復職や支援職が同じ試験では実力も計れないだろう。
そして試験内容は本当にギルドによりけりだ。
魔物も地方特産というか、生息域によって違うから。
試験は最低でもソロでこれくらいはできないとダメ、てものが多いとか。
ただし、その試験は特例はあれど十三歳以上じゃないと受けられない。
さすがに幼い子供をホイホイと危険もある冒険者にはできないよね。
だが見習いには冒険者のお子さんとかも登録しているとか。
お小さい子が小遣い稼ぎに薬草とか採取するのにも、やはりギルドに登録したほうが買い取りとかもスムーズになるから、数年前にそう制定されたのだとか。素材の買い取りは、時にそうした依頼もあるけど、依頼外も常時受付らしい。
その場合は見習いでも冒険者として登録はできるけど、こちらは個人の身分証明書にはならず、保護者や後見人が必要。
「孤児院の子の場合、院長や、その地方の領主が後見人になるときもある」
ロザリーさんがいうには、ときにそうして自立するまで自分で稼ぐ子もいると……。
十三歳以上なら後見人無しでも冒険者に登録できるし、それからは個人の身分証明書にもなるらしいけど、十三歳で自立とは日本生まれの私には早いなぁとは思った。けど、逆にロザリーさんに首を傾げられた。
「人間なら十歳にもなれば、して良いことも悪いことも分別は付くようになるだろう?」
と。
正直、それな、て頷いてしまった。
現代日本の、少年法に守られたものよ。
十三歳に年齢制限されたのも、きっとこの世界でもいろいろと考えられたのだろう。
十ではまだ幼いが精神的には分別は整って。さらに十三なら多少は身体も出来ている、か……。
この世界の成人が、だいたい十五歳からだとお聞きしたらさらに納得感。
その前に家庭の事情などで独り立ちしたい人の為の制度でもあると聞いたら、さらにね。
冒険者ギルドの他にも、商業や、芸術などのギルドがあるそうだけど、そちらも同じような制度だそう。
「色無」はプレートに何もない。
そして受けられる仕事も見習いとさほど変わらない。だから皆、さっさと「青銅」に上がりたがる。
「青銅」になって初めて、プレートにその名通りの印が付く。
そして依頼を受けるにも等級がある。
パーティに一人でも「黒鉄」のメンバーがいないと「黒鉄」ランクの依頼は受けられない、とか。
さらに「色無」から「青銅」に上がっても、「青銅」の下級のうちは何か事情か、よほど長期間の依頼中でない限り、半年に一回は依頼を受けないと「色無」に戻らなくてはならないのだとか。
例として、等級の高いメンバーがいて、長距離を移動の護衛任務などで長い期間の高ランク依頼受付中のときは、さすがにギルドも免除したりするそう。事前に報告は必要だけど。
そして「色無」で五年経つと冒険者ギルド登録抹消で、一からやり直しである。
まぁ、冒険者に向いてないよ、とのね……。
これは面白がって冒険者になりたがるお偉方のお坊ちゃまたち防止もあるらしい……。中途半端に遊びで冒険者登録されて高ランク依頼引き受けられてもねぇ?
その辺りは大事よね……。
あ、でも「色無」でも、登録抹消後に記念にプレートとっておきたいってのは可能らしい。そうした印は入るけども。
冒険者は物語の憧れだからね。
そしてロザリーさんは「白銀」。
色がその下に「黒鉄」と「青銅」だけじゃないかって?
いやいや、さっきもちょっと触れたけど、実はビギナーの「色無」以上、「青銅」からはそれからさらに「上級」「中級」「下級」と各色内でも階級があるとのことでした。
ひとつ上がるのもまたいろいろ大変だとか。
そして前述とおり、下級にあがったら最低でも半年に一回は依頼を受けること。その上からは一応年一で良いらしいけれど、上級依頼には数年がかりの長期任務とかもあるらしいので、そのあたりはギルドとの応相談。
「青銅」から上中下「▲◆▼」こんなマークがプレートに付くそうで。
だからベテランの冒険者は「黒鉄」がほとんど。
むしろ「黒鉄」の上級中級なんてのが有名どころだとか。
そんなロザリーさんは「白銀」の下級。
見せてもらったプレートには銀色と▼。
これ、かなりすごいことらしい。
そしてさらに上の「黄金」等級には上級も下級もなく――むしろそんな等級になれることこそ偉業。
この大陸には一握りしかいなくて、まさに勇者のような存在クラスらしい。
勇者……。
ドラゴンスレイヤーとかいませんように……。
色々考えた結果、こういう階級で順番にしました。
黒鉄ではなく鋼鉄とか、特殊クラスで水晶とか…色々考えてたけど、さすがに踏みとどまりw
解る方は握手!当方の永遠のバイブル漫画!




