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2回目の人生は後悔しないように  作者: 田中 A太郎
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懐かしい思い出

 

 眩しい光に当てられて目が覚めた。いつものように携帯をみようとして手を伸ばす。


(あれ・・・?いつもここに置いてあるのに・・・)


 朝弱い俺は携帯のアラームが聞こえるようにいつもまくらの横においてある。だんだん目が覚めて来て、違和感に気付く。


 「なんだよこれ・・・」


 手を見ると変に小さい、しかもベットも俺のと違う。極め付けはこの掛け布団、俺が小学生の時好きだった5人戦隊ヒーローがプリントされてあるお気に入りだったものだ・・・

 自分の体を見て見ると、なんだか小学生くらいに見える体、足、服・・・


(変な夢だな・・・昔住んでいた団地の部屋だよな・・・これ)


 周りを見渡すと懐かしいものばかり、あの頃好きだったヒーローブラックのフィギュア、小さな落書きだらけの勉強机、徹夜して怒られた懐かしいゲーム機GS・・・ポグモンレッドとブルーは今でも忘れられない俺の大好きなゲームだ。


 「みなとー?もうご飯の時間だよーー」


 !?声の方向に顔を向ける。


 「そんな・・・まさか・・・」


 俺は慣れない体を持ち上げて、声が聞こえた台所の方に急ぐ。


 (なんだよこれ・・・本当にどうなってるんだ?)


 そこには俺が20歳の成人式の前に交通事故で他界したお母さんが立っていた。


 「どうしたの?怖い夢でも見たの?」


 自然と涙が溢れでていた、信じられない光景に驚き心臓が波打ち早くなるのがわかる。数年ぶりに、あの頃のお母さんとまた会えたと思うと頰を伝う涙を止められなかった。

 

 「大丈夫よ、怖いのはもーどっかいっちゃったよ?」


 心配して駆け寄るお母さんに心配させまいと涙を拭う。


 「うん、もう大丈夫だよ!」


 涙を堪えて太ももを力一杯つねる。痛い、夢じゃないのか?こんなことがあるのか?

いろんな疑問が頭をめぐる、しかし嬉しさと困惑のあまり頭が上手く回らない。


 「ほら、ご飯食べよっか?」


 懐かしい、もう戻れないと思って泣いたあの頃、まさかもう一度お母さんと一緒に、お母さんの温かいご飯が食べれるのかと思うと、また目頭が熱くなる。夢でもいい、なんでもいいからもう少し、こ時間が続いてくれ。


 そう思い願いながら俺は椅子に座った。


 

 



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