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森羅万象ゲーム
「よかったな。アズミ」
「うん。ありがとう。」
菜花アズミは生まれたばかりの
赤ん坊を抱きながら、愛好を
崩した。
赤ん坊はアズミと明にとって
奇跡的ともいえる産物だった。
いつまでたっても子宝に恵まれない
二人が排卵促進剤まで使ってようやく
手に入れた愛おしいわが子だったのだ。
「きっと神様にもこのシナリオは
わからなかったに違いないよ」
「本当。絶対にそうね」
アズミが同意した。
「名前は女の子だから恋子。
それでいいな」
「いいわよ。わたしもかわいくて好きだわ」
そのとき、明のメールが鳴った。
「ど、どうしたの? 怖い顔して」
「いたずらメールだ」
「何て?」
「・・・・・・・・・・・・・」
「あなた・・・」
「恋子はコンピューター同志の間に生まれた
スーパーサピエンスだ」
「まあ」
アズミは驚いて思わず抱いていた
恋子を腕から落としそうになった。
2
「恋子」
恋子が後ろからの声に
驚いて振り向くと、親友
のマリヤが猛ダッシュで
追い掛けてきた。
「どうしたの?」
恋子は怪訝そうな顔をして
マリヤの顔をマジマジと
見詰めた。
「どうしたって、アンタねぇ」
マリヤは少し怒っているようだった。
「二時間も待ちぼうけ食らわされてどうしたもこうしたもないでしよう
マリヤは真っ赤になって頬を大きく膨らませた。




