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夕焼けで口づけを

作者: keisei1

朝色の構内は 月曜のあわただしさで

昨日の流れ星のことなんて忘れちゃいそうで


澄んだ通知音で 不意に思い出す君の声

あどけなく 艶のあるコールガールにも似た


部屋に残した吐息のあとで

朝焼けに口づけを

走り抜けるニュースと秘め事を

青い空に放り投げられたなら


昨夜の葛藤 鏡に残る傷 口紅を拭いて 遠くへ手放して

もし君の夢が叶うのならば 悪い酔いにまかせた 逢引なんて捨て去って



君は仕事が終わり 涙色も霞んできて

昨日の軽い後悔なんて忘れちゃいそうで


駅へと足を走らせて パブリックビューイングを横切り

醜聞と秤にかけられる 君のコモンセンス 


君は夢を見据えたまま 

今「この時」から置いてけぼりさ

浮足立つ世相とは逆に

たしかな手触りの明日を見てる


昨夜の色事も 化粧室の水音も 眼鏡を外せば 忘却の彼方へ

もし君の寝息が 僕から遠ざかるならば 一夜の迷いなんて断ち切って


いつの日でも 人は間違う 伸ばした手の先には ナポレオンもいて

もし二人だけの世界だとしたら 昨夜の想い出なんて眠らせてもいい



射手座の矢文が 突き刺したのは 流れ続ける天の川

もし僕らが別たれるのなら 静かに滲む夕焼けで口づけを


口づけを

静かに

口づけを

夕焼けで

口づけを


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― 新着の感想 ―
[良い点] 佳生さんの新作で優しい詩を久しぶりに読めた事⭐ 題名を見た時ピンときた♪ [気になる点] 最後の くちづけを [一言] 毒っぽくないから、何か素敵な映画等を観られたのかな?!
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