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ENCOUNTER OF DESTINY  作者: ライルニール・ペンドラゴン
1/1

元不良少年と幼馴染みの恋

この度はこの小説を読もうとして頂きありがとうございます。

こんな青春送ってみたかったと思わせられるほどの内容にしていくのでよろしくお願いします。

〈prologue〉



「もう朝か。眠いな…ってまだ五時かよ・・・」

いつもより早く学校に行くのも悪くないかな。

こんないつもと違う行動をとった時は何かがあるそんな気もする。そんなこと全く考えていなかったがこの選択が自分のこれからを変えてしまうような出会いがあるなんて思いもしなかった。

(いつもより一時間以上も早いなんて何やってんだ…)

「よお!雨宮の兄ちゃん、今日は早いなぁ。何かあったのかい?もしかして彼女さんかな?青春してるねぇ〜」

「うっせーよ。そんなんじゃなくてただ早く目が覚めただけだよ。」

「これ持っていきな。出来立てのコロッケだ。やるよ、今日も頑張れよなぁ!」

いつも挨拶をしてくれる気前のいい肉屋のおっちゃん。小さい頃からいろいろ世話になってる。

「あっちぃなこのコロッケ。でもかなりうめぇんだよなぁ。ん?」

あいつ誰だ?三橋高校の制服ってことは転校生か?そ〜いえば担任なんかそんなこと言ってた気もするな。

「おい?何してんだ?」

「何って、特に何もしていませんよ?」

(おかしなことを言うんだな。何もしてないのにここに居るのか)

綺麗な黒髪の少女は、無邪気に空を見ていた。海の近くの岸辺で。

「名前なんて言うんだ?俺は雨宮、雨宮良。」

「名前…ですか。楓と言います。三峰楓です。見たところあなたも、雨宮さんも三橋高校の生徒さんですか?」

「ああ、三橋高校の二年だ」

赤くて綺麗な目してるな…よく考えたら赤って運命の色じゃ…そんなはすがない。そんな事考えるな…

「そ〜なんですか!今日から三橋高校の生徒になります!二年生です。同じですね!よろしくお願いします。」

同い年だったのか。まぁいいか。

「じゃあ、俺はこれでもう学校行くから。あ、これやるよ。さっき肉屋のおっちゃんから貰ったんだ。俺は一つ食べたから食えよ。」

「ありがとね」

その笑顔なんだよ。反則じゃねぇか…可愛すぎだろ

「おう、また後でな」

「待って!一緒に行かない?せっかく朝から出会った訳だしさ?ダメかな?」

こいつ何者だ。自然と上目遣いで頼み込んできてる。反則すぎるだろ。断れるはずかねぇよ

「しょーがねぇな。別に構わねぇよ」



高鳴り出した俺の胸の鼓動は抑えられない。抑えられるはずがない。俺の青春が今から始まる。



〈第一話〜夢と希望の青い春〉


学校に着いた俺と楓は、教室を目指した。

「ここが私が青春が送る学舎か〜。これから宜しくお願いしますね。」

「おう、分かった。よろしくな。」

転校の手続きが残っていた楓は職員室に向かった。

「また後で来るねー!」

俺は手を上げて返事をした。寝静まった教室、いつもはみんながいる遅刻ギリギリで教室に来ている良からしたら違う場所にも思える。

「ふわぁぁ。眠いな、少し寝ようかな」

足音?が聞こえる。

ガラッ!

…ドアが開く音。こんな朝早くから来てる奴いるのかよ。

「ねぇ、良?さっきの女の人誰?教室から女の人が出ていくのが見えたんだけど?」

(マズい、って何でマズいんだよ)

「彼女は転校生の子でさ、なんつーかアレだよ。案内…的な?ヤツしてたんだよ。」

(なんで動揺しちまってんだよ)

「へー、なんか怪しいな。まぁいいけど」

この赤髪ショートの女子は俺の幼馴染の花宮京。同じ三組でこのクラスの委員長をやっている。

「お前こそなんでこんな朝早くから学校来てんだよ!何時だと思ってるんだ。」

「何って?委員長の仕事をこなさないといけないんだよね〜」

「なるほど、大変だな。じゃあもうこの話なしで」

「なんでよー?隠し事はダメだぞ?この私に相談しなさいよ。」

「相談って何をだよ?」

「あの子のこと気になってるんじゃないの?んー?どうなの?ホレホレ言ってみ!」

こいつも人のプライベートにズカズカ踏み込んでくるタイプなんだよな…でも…そこが

「本当にそういうんじゃねぇんだよ。俺はそういうのじゃ…」




「俺はお前のことが好きだ!俺と付き合ってくれ。自分のこと後回しで人のことばっか気にしていて、自分より人の方が大事に思ってるお前のことを守りたい。守らせてくれ。」



(ナニコクッチマッテンダヨ。朝っぱらから…)


ガラッ…静寂の中教室がまた開き朝練が終わった人やただ単に登校してきた人が入ってきた。 しかしその事に俺は気づかなかった。

頭の中で物事が整理できなくなってた。

それは、京も同じだった…と思う



「あのさ、良。本気…なの?」

「本気だ、お前のことが好きだ」

「良が本気って言うんだったらいいよって答えるよ。私も良のこと好きだよ。」

「今なんて?」

「良、好きだよ」




数秒の沈黙の後俺達は気づいてしまった。ここは既に二人だけの教室ではなく、先生も来てしまっていたことに。

途中に長い静寂とかあったせいで思ったより時間経ってたのか…

転校生の紹介も相まって少し早めに来ていたのだろう…なんだこの展開。

京の顔がどんどん赤くなっていく。この調子じゃ俺の顔も赤くなってるんじゃねぇのかよ…

「おめでとー」という言葉が周りからどんどん聞こえてきた。

先生も苦笑いしながら拍手していた。

その声が聞こえたのだろう、転校生の楓もドアからひょっこり顔を出して、拍手をしていた。

(もう死にたい)

「よし、この件は後でお前達で解決してくれ。朝礼始めるぞ。席につけ」


それから淡々と転校生の紹介をして連絡事項を伝えて…気づいたら朝礼が終わっていた。呆然としていたせいで何も頭に入ってこなかった。

俺はなんでこんなことに…

みんなは楓のことを「かわいい」とか「綺麗だよね」とか言ってたかもしれないけど何も聞こえていなかった。

京も京で号令の時の声が少し上ずっていた。やはり顔は少し赤かった。

そして、朝礼が終わった後、短い休み時間が始まった。終わった瞬間一番前の俺の席。そして、その横の京の席の周りに人が集まってきた。約三十人程度のクラス。その殆どが若干二名を除いて集まってきた。集まってきてないのは、興味がなさそうな女子といつも授業中に寝ている男子だった。まぁ、俺からしたら二人来てないだけでも少しだけ気は楽になったけど…

普通転校生が来た時って、転校生の周りに集まるもんじゃないのか。なんで楓まで俺の席に集まってるんだ。


「ねぇねぇ、いつから好きだったの?」「今まで付き合ってなかったのかよ」「付き合ってたのかと思ってたよ」「そ〜ならアタックしとけばよかったよ」「お前じゃ無理だって」「そんなことないよー」そして、笑い声

そういった声が四方八方から聞こえてきて正直ウンザリ。

こうなったら仕方ない。

(京すまない!)

ガッ!

勢いよく椅子から立ち上がり、人を押しのけて、京の手を掴んだ。

「悪ぃ、ちょっとどいてくれ。行くぞ?」

「う、うん」

恥ずかしそうな京をよそに俺は教室から急いで出ていった。

目指したのは屋上。屋上で今後のことを話そうとしたのだ。

この学校は屋上が自由に使えるようになっている。




ひとまず落ち着いた俺は京に尋ねた。

「なぁ京、いつからなんだ?」

「いつからってなによ…」

「なんつーか、そのいつから好きだったのかなってさ」

「それは…」

「ごめん!聞くべきじゃなかった」

「いや、いいよ。」


「小学生の時、私イジメられてたじゃない?そんな時に良は私を助けてくれた… その時ねすごく嬉しかった。かっこいいとも思った。その時気づいたんだ。良のことが好きだって分かっちゃった。」

「え?そう…なんだ…嬉しいよ。ありがと」

「良こそ…どうなの…?」

「俺は、いつからとかよく分かってなくてさ。でもなんで好きなのかは分かる。」

「なんなの…?」

「京の誰に対しても優しいところが好きだよ」

「そんなことないよ」

「あるって、自信もった方がいいよ」

ガンッ!ドアの方から音がしたような…

「おい、押すなって、バレちまったらどうすんだよ。」

「静かにしろ。」

ガチャ

「お前ら何してんだ?」

ドアを開けてみるとクラスの何人かが集まっていた。

(どうせ盗み聞きしてたんだろ…)

もういいや。

「京、授業そろそろ始まるから戻ろう」

「そ、そうだね。」



その後、休み時間に何人か俺達の席に集まりいろいろ質問された。そうこうしているうちに長い長い学校が終わった。

「あー、疲れた〜」

「うん、ほんとゴメンね」

「京のせいじゃないよ。俺が急に告白したのが悪いんだから。」

「…」

「…」

「お疲れさん。ホント大変そうだったな。同情するよ」

「同情するなら助けてくれよ。寝たふりなんかしてないでさ…」

「悪かった、悪かったって」

半分笑いながら、反省してるようでしてない返事を返してきたこいつは南雲悠人。ギラギラ輝く銀色のような髪を持ったイケメン少年。中学の時から同じ学校で空手を小さい頃からやっているお気楽なヤツ。悪いやつじゃないけど、空気を読めない時がちょくちょくある。

「あの〜雨宮くん」

「ん?三峰さんどうかしたの?」

「あの、私まだあんまりクラスに馴染めてなくて、話せる友達も部活があるからって行っちゃったんだよね。」

「でさ、良ければ案内してくれない?南雲君とか花宮さんも一緒にお願いします!二人きりはちょっとまずいと思うんで…」

(気を使ってくれてるのか…なんだか悪いな)

「うん、分かったよ、京と悠人がいいならいいよ。」

悠人も京も口を揃えて「いいよ」と言ってくれた。


「で、最後にここが職員室だよ。なんとなく分かったかな?」

「うん!雨宮くんもみんな本当にありがとね!」

「いいよ、別に三峰さん、敬語とかなしでいいよ。あと、楓ちゃんって呼んでもいい?」

「うん、いいよ。なら京ちゃんって呼ぶね!」

「俺もいいかな?ダメー?」

「おい、悠人何言ってんだお前」

悠人が言ったことに正直笑わずにはいられたなかった。京も笑いを隠そうと頑張っていた。

「いいよ、悠人君」

「え…?」

悠人は冗談で言ったのにあっさりOKが出ると思っていなかったため凄く動揺していた。

「まぁこれくらいにして帰ろうぜ?三峰さん家どこなの?みんなで送っていくよ」

「いやいいよ、迷惑かけたくないし。そんなに遠くないからさ雨宮くんも名前で呼んで欲しいんだけど…ダメ?」

「迷惑じゃないよ。か、楓」

正直、悠人と同様驚きを隠せなかった。

「いてっ!」

「なにすんだよ!京」

「べっつに〜。あたししーらない」

「京ちゃん嫉妬してるの?かわいいなぁ京ちゃんは」

「殴るわよ?悠人」

「冗談だって冗談!」

「三人は仲がいいんだね。羨ましいな…」

消えそうなことで楓は何かをつぶやいていた。

「なんか言った?楓ちゃん」

「何でもないよ。京ちゃん。じゃあ帰ろっか!」

最初にありがとうございました。

初投稿なので書く時とてもワクワクしていました。

面白かったと思っていただければ幸いです。

この話を書こうと思った理由は、つい最近失恋したという事からです。本当はこんな恋をしたかったんだけどなという思いを小説にしました。

自分が好きな展開ばかりなのでみなさんの好みに合うかわかりませんが、不定期ですがどんどん更新していくつもりなのでこれからもよろしくお願い致します!

長くなりましたが、期待しないで待ってください。

次もとても面白い内容にします。

では次の投稿でお会いいたしましょう

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