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忍術師と魔術師の異世界観光日和  作者: 揚羽常時
ある意味異世界観光
449/512

069 なんか度々見た光景


「ふい~」


「です~」


 入浴。


 なんか順次やっているみたいだけど、今日もです。


 今日はジャンヌと。


 もちろん水着着用。


「嬉しいです」


「僕との入浴が?」


「ええ」


「然程の存在かね?」


「きっと皆幸せですよ」


 そうだといいけどね。


「ジャンヌも貸し借りとか気にしなくて良いからね? それにジャンヌを助けたのは実質的にフォトンだよ」


「ええ。無限復元。とても助かりました。あれこそ神のお導きでありましょうぞ。フォトン様がいなければ、私はまだあの国に縛られていましたし」


「じゃあフォトンとお風呂に入らないの?」


「マサムネ様は意地悪です」


「気付いていないフリは得意な方だけど」


「自覚があるのも困りものですね」


「自己評価は低い方で」


「……………………」


「なんで女の子たちが僕に惚れるのか。これはテーゼだよ」


「自分は見えませんしね」


「それもあるね」


 実際僕は彼女らの心も読めない。


 自分が彼女らにどう映っているのかも知らない。


 ――けれど乙女が「好き」を間違えることがあるのか?


 そこもまた世界の不思議だ。


「一応言っとくけど……抱く気は無いからね?」


「同性趣味じゃ無いですよね?」


「さすがに不名誉」


 んなわけあるかい。


「にゃ~」


 ギュッと抱きしめられる。


「意外と大胆だね。ジャンヌ……」


「ここではヒロインの目がありませんので」


「そだけど」


 ギュギュッと抱きしめられる。


 ちょっと強い抱擁。


「お湯を沸かせるのは強みだよね」


 別にトライデントでお湯は出せるけど、ジャンヌと入ると温度維持にも一役買ってくれるのは嬉しい誤算……というとジャンヌに失礼か。


「五右衛門風呂にしますか?」


「一人でどうぞ」


 スマホを得てから、異世界ヒロインズの知識促進が甚だしい。


「良いお湯ですね」


「それね。まぁね」


「エッチな気分には?」


「なるけど。それを聞きますか」


「でも抱かないんですよね」


「その通り」


「責任が取れない……というだけで性欲のタガが外れないのは、青春男児として、あまりに無理がありませんか?」


「紳士だから」


「枯れるには早いと思いますけど」


「ハーレム作っても良いけどさ」


「作りましょう!」


「ジャンヌはそれで良いので?」


「だってフォトン様やツナデ様には敵いそうにありませんし」


 ……よく見てる。


 それは覚れた。


「マサムネ様はズルい御方です」


「見限ってくれて良いよ」


「だからズルいって言うんです!」


 へぇへ。


「嫌ってくれるくらいで丁度良いんだけど」


「ギスギスしますよ」


「いいんじゃない?」


 別に万人に好かれようとは思っていない。


「うー!」


「にゃー」


 ギュギュギュッと抱きしめられる。


 そろそろ乳圧がキツい頃合い。


 理性にも限度はある。


「股間は冷静ですね」


 さすがにね。


 ここで流されると一生モノだ。


 ソレをヒロインが一人も残らず望んでいる…………っていうのが、僕的にはあまりに度し難い環境……あるいは状況か……ではあるんだけども。


「マサムネ様はヘタレです」


「はっはっは」


 反論の余地も無い。


 正解に限りなく近いのだった。


 とは言っても、条例違反を犯す愚も無いけど。


「私ではエッチに不足ですか?」


「綺麗な身体でいてください」


「特殊プレイも出来ますよ?」


「裸で犬耳と尻尾をつけて外の散歩とか?」


「マサムネ様がリードを握ってくれるなら」


 ダメだこいつ。


 早く何とかしないと。


「えへへ」


 笑うところ?


 少しの疑念。


「おしっこも管理してくれますか」


「トイレに行け」


「つまんないです」


「そんなプレイはあり申さず」


「たしかに結構ノーマルですよね。マサムネ様」


「乙女の扱いは砂糖菓子のように」


 繊細で噛みがたく……ほころんで甘い。


 それが乙女でしょう?


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