023 リリアの添い寝
「ふ……ふつつか者ですが……」
三つ指突いてペコペコ。
今日はリリアと添い寝することになった。
ちなみにウーニャーは何時もの通り。
既に眠っている。
「そんなに興奮すると眠れないよ?」
「えと……その……初めてですので……」
「処女?」
「はい……上手くは……出来ないかもです……」
「要らないから」
「は……?」
「セックスはしない」
「そうなのですか……?」
「これでも童貞なので」
「本気で……?」
そりゃま疑って掛かりますよね。
実際に多数のヒロインを侍らせているわけですし。
「一応、貞操観念に於いては鉄壁でね。誰しもの誘いもはね除けている。リリアは妾で良いって言うけど……もし僕が本気になったらどうする?」
「畏れ多いです……」
リリアらしい回答だった。
思わず苦笑する。
「そゆところは愛らしいね」
クシャッと利休鼠の髪を撫でる。
パジャマ姿で赤面していた。
「あの……本当に……何も……? 一応……その……覚悟はしてきた……つもりなのですけど……。何かこう……えと……謹んで慰められ申し上げますけど……」
「じゃあキスしよっか」
「キス……」
さらにカァッと赤くなるリリア。
こういうキャラはちょっと見ない。
可愛い。
スッと、リリアのおとがいを持つ。
「あう……うぅ……」
「止めとく?」
「いえ……その……激しい奴を……」
「相承りました」
チュッと唇を重ねる。
照明は夜用。
日暮れより昏い色の照明に、リリアの赤面が映る。
「…………っ」
クチャッと音がした。
唾液の音だ。
「ん……ぐ……」
「ん……あ……」
クチュクチュ。
クチャクチャ。
いけない音が跳ねる。
キスからズレて、舌は彼女のおとがいを舐め取る。
そこから喉を舐めて、首筋へ。
「可愛いリリア」
後ろ髪をかき上げて、うなじを舐めてしまう。
乙女の身体は甘く作られている。
砂糖菓子みたいに甘い……乙女の緊張の汗。
「んあ……っ」
小さな悲鳴。
「首筋弱いの?」
「ゾクゾクします……」
「こんな風に?」
ぺろり。
「あんぁ……」
中々エッチな弱点が判明。
しばらくリリアの身体を舐め取っていく。
「美味しい……ですか……?」
「可愛さと愛おしさでクラクラする」
「あう……」
そ~ゆ~ところ。
控えめな女子は大好物だ。
――中略。
「一緒に寝る……」
「ま、そだよね」
「リリアで……良かったですか……?」
「こっちからお願いしたいくらい」
「えへへ……」
ギュッと腕を抱かれた。
おっぱいがムニュウと。
ちょっとドキッ。
「眠れそうにありません」
「じゃあ眠ってる僕に悪戯して良いから」
「ふえあわや……」
「一緒にお風呂に入った仲でしょ?」
「そですけど……」
「御飯も美味しかったし」
「光栄です……」
「もうちょっと自分が可愛いって自覚しないと上手く行かないよ? 向こうの世界でも貴族に絡まれてたでしょ? リリアを自分の物にしたいって気持ちは男子なら誰でも持つ物だから。注意……というか留意か。追認しなければいけない事情であることは理解をしてほしい」
「マサムネも」
「僕がどれだけ性欲を抑えてるか教えてあげたい気分」
「自由に使ってくださって……構わないのですけど……」
「責任が取れるようになったらね」
「うにゃ……」
「もうちょっと時間が居るんだ。だから待ってて」
「はい……。お待ち申し上げとう……存じます……」
「可愛いリリア」
「格好良いマサムネ……」
「結構僕らはお似合いだ」
「ふや……」
赤面。
「そんな乙女心が希少すぎる」
「でしょうか?」
「純情の点ではリリアがダントツトップだよ?」
「えと……喜べば良いので?」
「それは当人次第かな?」
がんげにょらい。




