第四話
携帯投稿なので時間はかかりますがなんとか更新はしてます(笑)
あれから三日が経過した
道中何事も無く無事に王都へと到着……とは言え道中魔物が数体出現はしたがクランクが俺に狩り方と解体の仕方を教えてくれたくらいだな
ちなみに魔物はゴブリンとモーモー……ゴブリンは言わずもがな緑の体に腹が出て他はガリガリの細身でゲギャゲギャやかましい小鬼だ……討伐部位は左耳のみ、それ以外は何にも使えないらしい
次にモーモーだが、可愛らしい名前とは裏腹に見た目は闘牛とそう変わらない、ただし角が鋼鉄で出来ていると言う点を除いてはだが……
モーモーは気性が荒く猪突猛進ではあるがその突進力は街の鋼鉄の門を単独でぶち破る破壊力を有している為足や眼を狙撃し動きを阻害するか固い頭をぶっ叩くかの二択しかない
モーモーの肉は以外にも柔らかく上質な脂の乗った肉を持っているため魔法で体を焼いたりすると依頼主やギルドに激怒されたり安く買い叩かれる為あまりお勧めは出来ない、と言うかやらないそうだ
モーモーはクランク達が気を引いて俺が頭をぶん殴ったら簡単に死んだ……以外にも何の感慨も湧かなくて逆に驚愕だが理性はあるから問題はない……と思いたい……落ち着いたら今一度考えてみよう
勿論モーモーの肉は半分がクランク達とトライネン、俺が美味しく頂き半分をトライネンが買い取ってくれた、角は鍛冶に使える上、討伐部位証明にもなるそうで断ったのだが俺が貰えることになったのでアイテムボックスに入れさせてもらった、クランク達に感謝しよう
無事王都へと到着した俺の感想は凄まじいの一言だった
中央に巨大な西洋城を置き円形に内側から貴族街、商業区、一般市民区、城壁となる
東西南北が全く同じ作りではあるものの騎士団と冒険者ギルドの引退した元冒険者達が常に巡回して無法者を警戒し故あらば制圧することもあるそうだ
冒険者ギルドは商業区である第2層にあるそうで俺とクラン鉄壁砦とトライネンさんは馬車に乗ったまま城門と第一層である一般市民区の関所を潜り抜けて商業区へと入ったばかりだ
俺と鉄壁砦の面々は此所でトライネンと別れてギルドに向かうことにした
景色的に言うならばまさに中世ヨーロッパの街並みだと言えよう
昔図書館で見た本の挿し絵そのものだ
違うと言えば屈強な戦士と判る男、獣人の男女、黒いローブに身を包み木製の長い杖を手に歩いている魔法使いとおぼしき者達が普通に歩き、買い物をしている姿が眼に入る
やはり異世界だと理解できるなと一人納得しつつクランクの後をついていき木製の二階建ての立派な建物……ギルドへと到着した
ギルド内に入った瞬間にクランク達に視線が集中しざわざわとざわめき始める
なにやら注目されてるな……クランク達は余程の実力者か……
後で知った話だがクラン、鉄壁砦はAAランクの冒険者だそうだ
「んじゃセイヤ、俺達ゃ此処までだ、またどっかで逢おうぜ」
「ありがとう、クランク……この恩はいつか必ず返させてくれ」
「期待しとくよ、じゃな」
本当にあっさりと笑顔で拳を合わせて去っていくクランク達に頭を下げてから俺はギルドの受付へと向かうことにした
受付の人は金髪ロングの小柄な可愛らしい猫耳と黒を主体とした白のフリルをふんだんにあしらったゴスロリ服を来た少女だ
なんでゴスロリなんだ……そしてどうも女に思えん……声は女の子の声でどう考えても女なんだが……
「いらっしゃいませ、ギルドグラビリアン王都支部にようこそ」
「すみませんがギルド登録をお願いしたいのですが……」
「初めての方ですね、では御説明させていただきます」
纏めた上で短的に説明しよう
ギルドはシルヴィリアン神皇国以外の全ての国にあり本部はバミューダ交易都市に存在する
基本的にギルドは中立であり国からの圧力には屈さない
シルヴィリアン神皇国は国から冒険者に頼るなど神が許さないと言っているためギルドは存在しない
そして冒険者は基本的には自己裁量で死んでもギルドは責任は取らない、これは当然の事だ
ギルドランクはF、E、D、C、、B、A、AA、AAA、S、SS、SSS,Zと言うランクに別れておりF〜Dは初心者
C〜Bは中級者、このランクから一人前扱いとなり討伐メインの依頼へとシフトする
Aからはかなりの努力か才能が必要となるが大体はAランクまで到達は可能となる
しかしAAランクになると国の軍隊、精鋭である騎士団の千人
AAAランクは騎士団一万人
Sランク=小国一つ
SSランク=大国一つ
SSSランク=天災
Zランク=大陸を消し飛ばせると言わせるほどの力を持つ
Zランクに関して言えば代表的なのが魔国の魔王が有名だそうだ
それ以外にも4人程度しか居らずそれでも古代種の龍と戦うとなると厳しいとの事
古代種強すぎるだろ……
依頼に関してはギルドを通した依頼の場合犯罪に巻き込まれた時等はギルドに言えば対処し違約金を払ってくれるそうだがギルドを通さずに依頼を受けた場合は全て自己責任となる
「基本事項は以上ですね、後はギルドカードに関してです」
ギルドカードとはギルドに登録した冒険者に渡されるカードの事である
大きさは現代で言うクレジットカードサイズだと考えてくれ
F〜Dは橙色に光る銅のカード
C〜Bは銀色の銀カード
A〜AAAは金色のカード
S〜SSSは白銀のプラチナのカード
Zは特殊な鉱石を用いた漆黒のカードを渡されるそうだ
「では次にこの水晶に手を置いてください、この水晶は特殊な水晶で冒険者の方々のステータスを測らせて頂きます」
「了解だ、これで良いか?」
俺は水晶に手を置いた
そうすると水晶の中にうっすらとだが俺のスキルとステータスが浮かび受付の子の顔がひきつり失礼しますと上擦った声で奥へと飛ぶように引っ込んでいった
……やっぱり俺のステータスが原因なんだよな……
「済まないねぇ、あたしがここのギルドマスターのテイラーってんだよ……あんたに話がある、ちょっと奥まで付き合いな」
「……判った、付いていこう」
周りがざわめく中俺は奥から出てきた赤いロングの髪を逆立たせた鍛え上げられた体を惜し気もなく晒しているギルドマスター…テイラーと言う女性に付いていく……サイズは……E……!?
馬鹿な……なんと言う戦闘力だ…!?
と驚きながらも俺はギルドマスターの部屋へと案内された
「聞きたいことは一つだ……お前、なにもんだ……?」
「今から話す事は事実だ……」
それから俺はクランクに話したように嘘もあるが事実であることを織り混ぜた内容の話をしていったのだ……二時間掛けて……
二時間掛かかった理由は単純だ、テイラーがやたらと質問してきてそれの質疑応答て時間がかかっちまった
「ふぅむ……まぁ良い信じてやろう……お前のステータスだけ見たら充分にAランク与えられるんだけどな……」
「Fからで良い……まずは王都内の依頼をこなして街の道筋やら建物の場所を覚えたい……後は師匠に教わらなかった薬草の調薬関係を学んだりするのに必要だからな……頼めるか?」
「わぁったよ………ただしギルドカードは渡さねぇぞ…?」
「なに……!?」
「王都内の依頼に関してはあたしが許可を出してやるから好きなの受けな……スキル含めりゃSもおかしくねぇんだからな……まずはあんたの質ってのを見せてもらうよ」
「………判った……それなら良い…」
「受付はこのレイラ、名前も見た目も女だが体は男だ……事情があってな……まぁ良いレイラに全て任せておく……依頼の受注と品物の買い取りはレイラが担当する……」
「レ、レイラです……よろしくお願いしますね////」
いや、そんな照れられてもな…
見た目が女だから可愛いとしか思えん……顔も女顔ってなんなんだ……卑怯すぎるだろ……
それからの事ははっきり省略させてもらう
受けた依頼は薬草採取、引っ越しの手伝い、草刈り、屋根の修理、手紙の配達等々簡単なものを毎日毎日幾つも受けに受けた
薬草採取は王都の北側にあるエルフ達が住む森に行ってベジタリアンオーク達に話をして薬草を採取させてもらったのだ
薬草も多岐に渡り一般的にポーションの素になる薬草から毒草、苦味や酸味のある特殊な薬草まで俺の鑑定を使って判別し乱獲しないように注意しつつ採取して依頼主である薬屋の店主に渡し調薬スキルを手に入れるのに約一ヶ月、徹底的にしごいてもらいながらもギルドや依頼主達のお勧めの宿屋、洞穴の主人亭と言う宿屋へと行き安眠と料理の味を楽しませてもらっている
閑話休題
それからも荷物運び等々Fクラスの依頼をこなし続ける事二ヶ月
調薬スキルもレベルは五になったし丁度良いから討伐系を受けようとギルドに入るとなにやら体つきの良い目付きも態度も悪い冒険者に絡まれたのだ
「おぅおぅ、冒険者の恥さらしさんじゃねぇか!!」
「一体ギルドに何の用だ恥さらしさんよぉ」
一々相手するのも面倒だし第一に俺の目的は依頼を受けることだ
人に絡むクズ冒険者の相手をする暇は無い、無駄な時間を浪費するつもりは無いと俺は依頼の紙が張ってある依頼版へと足を向けた
「人が折角話し掛けてやってんのに無視してんじゃねぇよ三下ぁぁぁ!!!!」
「駄目ですよ!!!!」
いきなりレイラが飛び出してきて俺と荒くれ冒険者の前に割り込み手を広げて止めてきた
「ギルドの受け付けが邪魔してんじゃねぇよ!?」
「きゃぁぁ!!!!」
この野郎……!?
ニタニタ笑顔が気持ち悪い上に三下呼ばわりされた挙げ句非力なレイラの頬を殴りやがったコイツは許さねぇ!!!!
それで思わずぶちギレた俺は腰を落とし右拳を握り込み肩と肘を回転させながら振り向き様に俺よりでかい男の左腹にコークスクリューブローを捩じ込み巨体を浮き上がらせ確実に肋骨をへし折った感触を拳越しに理解しつつそのまま左足の筋肉に力を込めてギルド内の床を踏み込み巨体を一気に壁にめり込ませる程の力加減で殴り飛ばした
「…一撃とはな………でけぇ口叩く前に態度と実力見直せ……レイラ、頬を見せてみろ」
元々俺は目付きが悪い上にキレた俺+スキル威圧レベル10の効果で古龍並みの威圧感と凄味があるらしく(後で泣きそうなレイラから聞いた)殴り飛ばした冒険者の仲間は顔色を青冷めさせ体を震わせながらギルドから逃げるように飛び出していったが俺はそんなのよりもレイラを抱き起こし頬に手を当てて治癒魔法を当てて治療することに専念したのだがレイラの顔が赤くなり照れているのが判る
まぁその前に抱き付かれてワンワン泣かれたが…
ちなみにだがこの後の事を簡潔に説明するなら飛んできたギルドマスターに激怒され修理費の請求をされてからなぜこうなったかの事情聴取、力を抑えたのは良いが目立ちすぎだとまた激怒された
更にレイラに飛び付かれあの威圧感で震え上がったらしく泣きながら胸叩かれて怖かっただの怪我の治療、ありがとうと感謝されたが、ギルドの受付嬢達に凄まじい嫉妬の視線と男とは言え可愛らしいレイラの見た目のせいか冒険者の男達に殺気のこもった視線で睨まれかなりバタバタとした為結局その日は依頼を受けることは出来なかったのだった
一応主人公手加減はしてます
でないと相手が惨劇になってしまいますので……
と言うことで主人公あっさりテンプレ?を捩じ伏せました(笑)
男の娘も登場(笑)