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第二話

やっと第二話完成……そこそこ納得はしてます……そこそこですが……

「此処は……草原か…?」


転移されて到着した場所は見渡す限りの草原だった

周りには岩も木もない心地良い風が吹く草原で魔物と称される奴等も居ない


「ふむ……まぁ良いか…それより……」


俺は流石にこの装備で人前に出るのは幾らなんでも恥ずかしい部分があると考え慣れ親しんだアイテムボックスへと手を突っ込み多少ごわつくもののそこそこな布を縫い合わせたこの世界での冒険者や旅人の標準装備、そう布の服と布のズボンである

アイテムボックスに手を突っ込みながら装備と念じ服とズボンを布のズボンと布の服へと変更し見た目麻袋のリュックをアイテムボックスから取り出して肩に背負う


ちなみにアイテムボックスなんだが入る容量はレベルによって変わり、俺のレベル10になると大体西洋の城が一つ分入るほどの容量となる

そしてこの世界アルハザードの地形……と言うか地図的には現代の地球とそう変わらないのだ

現状場所的に言うなれば現代のユーラシア大陸、モンゴルがある部分のどこかに居ると言うことになる

管理者にしっかりと話を聞いておけば良かったのだが修行に勤しみ過ぎた結果細かい部分が未だに判らない

つまり街を見付けてギルドに行って調べるしか無いと言うことになるが………取り敢えず西に向かうとしよう

何故西かは単純にそちらに国家郡があるからとしか言いようがないのだが…

管理者管理者と今まで言っているが判りやすく説明しよう

世界と言うのは幾つも存在し本来ならば交じる事の無いものと言われている

しかしそれは絶対ではない為近付きすぎた世界と世界を離したりあまりにも離れすぎた世界同士を一定の距離に保つのが管理者の役割だ

寿命も無く永遠を生き病にもかからず腹も空かない…これだけ聞けば素晴らしい様に聞こえるが管理者達の最大の敵は退屈である

無限を生きる管理者と言えど世界と世界を引き離したり一定の距離を保たせるなどそう頻繁に起こることではない為世界を眺めているのにも飽きてきているそうだ

そこでたまたまある管理者が俺の住んでいた現代の地球世界を見たときに小説、しかも転生してチートを持ち好き勝手に生きると言う話を知ったのが事の始まりだ

管理者達が集まり話し合った結果自分達が管理する世界へとチートを持たせて飛ばしてみようと言う事になり実験と称して何人かを飛ばしてみた所世界内部で停滞気味であった技術等が徐々にではあるが進歩を開始しチート転生者の生き様が中々に面白いと言う事が判明、これにより管理者達が一定の感覚で転生者を送り込むことになる


だが此処である問題が起きた

転生者の資質である

何が問題かと言うとチートを手に入れたからと言って直ぐ様強くなれるわけが無い、しかも元々魔物や魔獣の居ない世界で、戦争等歴史の勉強でしか知らない人間にチートをやるからさぁ戦えと言われても直ぐに戦える訳が無かったのだ

これによりチートを過信した者達が魔物や魔獣に安易に戦いを挑み死んでしまったり盗賊に単独で突っ込み自爆紛いに死んでしまう事が起きたのだ

そして反面残虐性の高い転生者がチートを持ち得ない現地の住民と融和を測れるかと言えばそれは不可能だったのだ

いわば村一つ町一つを虐殺し女子供を犯し奴隷に貶めると言うアルハザード上最悪の事件が多発したのであった

それを重く見た管理者達が転生前に本人の資質や性格を考慮しある程度の修行を付けてから送り出すことが決定されたのである

その結果アルハザードには俺以外に最低数十人は転生者が居ると聞いている

ギルドに所属しSランクの冒険者をしつつ街を守り住民と仲良くしているものも居れば傭兵として各地を転戦している者も居る

ただ俺を此処に送ってくれた管理者から二人の転生者の捕縛ないし抹殺を頼まれている

一人はアルハザードの各国から指名手配されている大悪人、ウル・ノア

コイツは海賊、山賊、盗賊を纏めあげ海に山にと縄張りを持ち商船や馬車、時には街すら襲い虐殺を繰り返し女子供を拐っている……と言う話だ

もう一人が聖シルヴィアント神皇国の勇者、サトシ・タナカ

聖シルヴィアント神皇国は人間至上主義を掲げエルフ以外の他種族は神に逆らう反逆者であり殺さねばならないとし魔族の王である魔王とその民が魔物や魔獣を作り出す神敵だと声高に主張している過激国家である

ただ聖シルヴィアント神皇国だけがそう声高に主張しているだけであり周囲の国々は以外にも他種族、特に魔族とは交易をしたりして中々良好な関係であるそうだ

話が反れたがその聖シルヴィアント神皇国、教皇が召喚の陣にて召喚した勇者サトシ・タナカが魔王を討伐し魔族を虐殺しかねないほどの力を所持していると言う事を管理者から聞かされた

管理者曰く予定外の人間であり世界の均衡を崩しかねない召喚陣は管理者が破壊するが勇者に関しては手が出せない為俺が倒さないといかんらしい…


非常に面倒臭いがこれから俺の生きたいように生きるには聖シルヴィアント神皇国と勇者、そして大悪人ウル・ノアははっきり言って邪魔だ

なので排除は確定事項……だがまずは村や街のどちらでも良いから見付けねば移動手段が徒歩では後手後手に回りかねない上情報も手に入らない………はてさてどうしたものか……


そうして数分間考えた後誠也はまぁなるようになると考えゆったりとした歩調で草原を歩き当面の目標である街へと向かうことにしたのである

まずは街道を見付ければ行けるだろうと言う楽観的な思考で歩き始めて約二日

流石にアイテムボックスに入れている水とパンが底を尽きそうになっており目付きも怪しく端から見ればゾンビか何かにしか見えないほどである

そしてついに三日目街道を見つけたは良いものの食料は尽き水も後わずかと言うところで意識を失って倒れたのであった

所謂行き倒れである


意識を失ってどれくらい経ったであろうか……本人が呻き声を上げながら目を覚ますと意識を失う前は昼間だったにも関わらず今は夕方なのか夕日が確認できた


「クソッ……空腹で行き倒れとか冗談じゃない………」


悪態を吐きながらも立ち上がろうとすれば目の前にもこもこの白ウサギが首を傾げながら誠也を見つめている


「………スッゲェもこもこ……なにこいつなにこいつなにこいつ!!!!」


そう、何を隠そう俺はもふもふもこもこな可愛い動物が大好きだ!!!!

と言うことで俺はこのもこもこなウサギに言葉が判るか判らないが触って良いかを聞いて頷いた(本人からしたら頷いた)ウサギを優しく抱き上げて正座した俺の足の上に座らせて触ってみたのだが……


「……ヤッベェなにこのもこもこ感……たまんねぇ………」


ふわふわのもこもこな上に撫でたら眼細めて気持ち良さそうにしてるとかなにこいつ可愛い……

そう思いながらも撫で続けてふと思い付いた


(もしかして……テンプレ的なら生物も鑑定出来るんじゃないか……?)


思い立ったが即行動ではないが空腹で動きたくないしこの白ウサギが可愛いから動きたくないしと言うことで鑑定と心の中で念じてみた


(おおっ……!!……見れるじゃないか…!!)


鑑定

Name:アルミラージ

レベル:5

HP:360

MP:15

STR:20

VIT:13

TEK:8

INT:16

SPD:35



アルミラージ……?

なんか聞き覚えが………まぁ良いや可愛いからよしだな、うん


「凄い癒された…ありがとな…」

ふわふわもこもこなウサギ、もといアルミラージを離してから俺は空腹でぶっ倒れそうになりながらも兎に角街道を歩けばどこかに着く筈だと自分に言い聞かせて歩き続けた


「しかし………空腹で死にそうだ……チート持ってる癖に空腹で倒れるとかどうよ……」


ふらふらと歩きながらも一歩ずつ足を進めていくと後方から蹄の音が聞こえたためゆっくりと振り返るとそこには商人らしき男が数名の護衛を伴い馬車で近付いてきていた


商人ならばもしかすると助けてくれるかも知れないと思い近付く馬車に声をかけてみることに…


「おーい……」


力なく声を出し片手を上げて左右に振り見えるように示してやり


「む……止まりましょう…一応警戒をお願いします……盗賊の類いではないと思いますが……」


「この人数差で仕掛けてくるなら冒険者か傭兵やってる方が良いはずですよトライネンさん……」


やはり警戒はされるらしく馬車を停止させて護衛と思われる男達が腰にぶらさげている剣の柄に手を置いたまま俺の方に向かってきていた


「お前は何者だ……なぜここに……?」


「…俺はセイヤ、サカジマ・セイヤ………遥か東の方の海のどこかにある無人島から師匠に転移で此所に放り出されてね……もう丸三日は何も食べてない上街の場所も判らなくて困っていたんだ……」


異世界から来ました等と信じる奴はまず居ないだろうと考えた結果架空の師匠をでっちあげて転移で放り出されたことにしたのだ


「………ふむ……武器があるなら出してくれ、一応全てを信じるわけにはいかないからな」


「これしかないよ……今は空腹で動け無いので勝手に探してくれ……」


くすんだ赤い髪に青い瞳、無精髭のおっさんに見える護衛の人に腰にぶらさげていた剣を見せつつ腰からはずして足元に投げる

こうすることで敵意が無いことを示すと言う事になるのだ


「ふむ……まぁ良いだろ……担がせてもらうが構わんな?」


「ありがたい……飲まず食わずで力が出なくてもう立てないので助かるよ……」


俺が力無く伝えると苦笑いを浮かべた護衛のおっさんが足元に投げた剣を手に取りつつ座り込んでいる俺を軽々と俵を担ぐように担ぎ上げて馬車まで連れていってくれた

冒険者か傭兵か……いずれかにしろかなり力があると見て良いだろうな


その後俺は商人から食料を分けてもらい飢餓状態から復帰して東の方の海の上の無人島で師匠に鍛えられたこと、その師匠から旅に出てこいと放り出されたこと、常識を知らないこと、種族がどれくらい居るか判らないなどを伝え師匠から渡された(と言う設定)オリハルコンのインゴットを商人に渡して情報料と食事代の代わりに渡して話を聞かせてもらった

国に関しては大国小国含め数十を超えてひしめき合い小競り合いの絶えない小国もあると言われた

つまり管理者の話とは少し違う部分がある可能性が出てきたのだ


まずは各国家の話を聞かせて貰い、種族、通過、鉱石等の話を聞かせて貰うとしよう


まずは此処までです

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