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匿名くえすと  作者: sei
7/10

すぐに「ここ異世界?」って気付く人そうそういません、って

「あのさ、聞きたいのはこっちなんだけど。

此処どこ?駅は?電車は?変なアレは?

ついでに、アンタ誰?」


「駅?電車?」



その言い方はまるで初めて聞いた

単語をオウム返しするような感じで。


イライラしてんのに今度はこの言葉で

全身脱力。


この様子だと飛行機や船も見た事無いとか

言い出しそうだよ、付き合ってられない。


さっさとこの場を離れたい、

取り敢えず場所だけでも

聞きたいところだが……


周りを見回しても人っ子一人

見当たらないっていうか、やけに薄暗い。


日が落ちるの早くね?

そんなに長い間俺気を失っていたのか?


古めかしい家とか点在してるが

街灯らしきものすら見当たらないって

どういう事だよ。


てか、マジここ何処よ?


唯一の救いか、はたまた最悪な巡りあわせか

分からないけど、たまたまいたこの怪しげな男に

少しでも情報を得るしかないだろう。



仕方ない、ここは少しだけ妥協するしとくか。


「まったまた~もうお兄さん。

何?日本に観光でも来たんだろうけど

まさか泳いできたわけじゃあるまし

どれか利用してきてんでしょ?」


ヘラヘラ笑う俺に対し真顔で、

日本?それは何?ときた。


じゃお前はどこの国の誰だよ!?

と突っ込みたくなるのを理性で

必死に抑える。



「ハハハ……もーお兄さんてばさ、

ここ日本だろ?、ね?」


子供に言うかのように

下からもう一度だけ尋ねてみた。


もう良いから‘うん’だけ言えって。



「だから日本って何?」


俺の笑いは引きつったまま、固まった。


ソイツ、冗談いってる感じが全然ない顔で

言ってはならない一言を放ちやがった。



ダメだ、コイツ……イっちゃってる?


コイツもどこか頭打ってんのか?



いやいや、待て。


だからって恰好までは

こうはならないだろう。


じゃ、何だっていうんだ?


分かった!コイツ、俗に言う厨二病だ。

そのうち俺が世界をなんたらかんたらって

言い出すんだぜ、きっと。


可哀想に俺と年、そう変わらねぇのに。



こういう手合いは下手に刺激すると

ヤバいから適当に話し合わせて

隙見て逃げないと……

ったく今日は厄日かよ。


「たまに来るんだよな、キミみたいに。

Z-pp7から来たんだろ?」


出た!


とうとう言っちゃったよ、コイツ。

やっぱ、あんまり関わらない方が

良さそうだ。

適当にかわして別の奴をあたってみるか。


「違う?」


あーハイハイそうそう。

ppでもmmでもなんでもお前の言う通り。


「あ~かもかも。

何で分かっちゃったんだろう?凄いね~」


「…………」


こんな風にならないように俺もやっぱ

ゲームはジャンルを

選ぶようにしなきゃな。



「キミ、今僕の事

変な人だと思ってるよね?」


完全に言い当てられてギクリとなった。


「自分の常識が当てはまらないと

オカシイ人とか思ってるんじゃない?

だけどコチラからしたらキミがオカシイと

思われる可能性だってあるんだよ」


妙に変な所を突いてくる辺り

神経質の厨二か、キレやすさではNO.1だぞ。



こ、れ、は。




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