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【完結】理想の美女7人に愛される生活。ベーシックインカムで儲けた「カセイダード王国」に移住して正解でした。《書籍化》  作者: サアロフィア
第16章 主人公をロックオンした美女たち

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095 竜様が絵美様としたいこと

話を短く小分けする代わりに、連続投稿します。

 18日目 AM   8:50 朝

《2日に一度の会議: 偶数日の予定、本日。

 一番権利者: 冬香。》



 真々美、冬香、オルアは仕事に出かけて行った。


絵美

「アリムさん。 お皿を洗っちゃうから、出掛ける準備を済ませておいてね。」


アリム

「ありがとう。

 じゃあ、トイレで(すわ)ってきますね。

 15分くらい掛かるかも?」


絵美

「ゆっくりしてね。」





 絵美とアリムは、食事の買い出しに行くことにした。


アリム

「絵美さん、手をつないでくれますか?」


絵美

「もちろんよ。

 左手? 右手?

 どっちがいい?」


アリム

「右手をあけたいので、ボクの左手をにぎってくれますか?」


絵美

「こうかな?」


 絵美は右手を出して、アリムの左手をにぎった。


アリム

「・・・。

 ありがとう。 夢みたいだ。」

 アリムは涙を流していた。


絵美

「そんなに、よろこんでくれるなんて、うれしいわ。

 ねえ、もしかして、(りゅう)くんだった前世(ぜんせ)から、手をつなぎたかったの?」


アリム

「うん、そうだよ。

 絵美さんの近くにいるときは、どきどきして上手く話せなかった。

 無愛想(ぶあいそ)(つめ)たい態度(たいど)で、ごめんね。」


絵美

「そうだったんだ。

 全然(ぜんぜん)わからなかったわ。」


アリム

「まあ、無理だよね。

 ねえ、絵美さん。

 もし、気持ちに余裕(よゆう)があったらで()いんだけれど。」


絵美

「なあに?」


アリム

「前世のボク、つまり、(りゅう)くんのところに帰ったときは、散歩(さんぽ)に連れ出してくれませんか?」


絵美

「散歩にですか?」


アリム

「そうです。

 歩くと(のう)血液(けつえき)(めぐ)って研究(けんきゅう)のアイデアが浮かぶわよ。

 ひとりで歩くとすぐに帰りたくなるけれど、ふたりで手をつないで歩けば長い時間でもイヤにならないから、ためしてみない?

って。」


絵美

「わかったわ。

 アドバイスありがとう。

 ためしてみるわ。」


絵美 こころの声

『なるほどね。

 手をつないで歩くことから(はじ)めないといけないのか。

 そうなると、夜の愛情交換(あいじょうこうかん)は早すぎるわね。

 延期(えんき)したいという気持ちが、ようやく理解(りかい)できたわ。』


 絵美とアリムは、食材を売っているスーパーマーケットのような店の中に入った。


アリム

「そう言えば、冷蔵庫(れいぞうこ)に食材はほとんど無かったのに、真々美はどうやって朝ごはんを用意したのかな?

 今ごろだけど気になってきた。」


絵美

「朝食の分だけを買いに行ったのよ。

 アリムの買出しの邪魔(じゃま)にならないように、必要(ひつよう)最低限(さいていげん)だけ買ってきたそうよ。

 だから、いまの冷蔵庫の中は、ほとんど(から)っぽよ。」


アリム

「そうなんだ。 真々美は早起きできて、すごいなあ。」


絵美

「アリムさんは、朝が苦手なのかな?」


アリム

「そうですね。

 ねむり姫だから、起きられないです。」


絵美

「うふふ。

 かわいい表現(ひょうげん)をするのね。


 じゃあ、なにを買いましょうか?」


アリム

「絵美さんが食べたいものはありますか?」


絵美

「そうねえ、じゃあ・・・」


 ふたりは仲良く買い物をした。

 そして、帰りは(うで)を組んで歩いた。


絵美 こころの声

『ある程度(ていど)(いそ)がないと、なにも進展(しんてん)がないまま、わたしがカセイダード本星に帰る日になってしまうからね。』


アリム こころの声

『うれしいよお。 夢みたいだ。』





 絵美様とアリムは、家に戻った。


絵美

「じゃあ、まずは役割(やくわり)分担(ぶんたん)をしましょうか?

 わたしが片付けをして、捨てても良さそうなものを下選(したえら)びするわ。

 そのあとで、いっしょに捨てるかどうかの判断(はんだん)をしてね。」


アリム

「じゃあ、ボクは洗濯機(せんたくき)(まわ)してから、洗濯物をたたむことにするよ。」


絵美

「アリムさんは女性の下着を見て、ドキドキしないのかな?」


アリム

「洗濯物にはドキドキしないよ。

 でも、下着姿のオルア、真々美、冬香を見るとドキドキするよ。」


絵美

「じゃあ、もし、わたしがいま、下着姿になったらどうするの?」


アリム

鼻血(はなぢ)を出して、(たお)れると思うよ。

 どうしても、(りゅう)(ゴット)のときの気持ちになるからね。」


絵美

「ということは、アリムさんと竜くんは近いけれど、(おな)じではないってことね。」


アリム

「そうだね。 もし、竜くんとして絵美さんと二人きりだったら、緊張(きんちょう)してしまって、なにも話せなくなると思う。

 そして、絵美さんはボクが無視(むし)したと解釈(かいしゃく)して、ボクを消そうとするだろうね。」


絵美

「ホホホ(笑い)。 そんなことはないわ。」


絵美 こころの声

『ありえるかもしれないわね。』


絵美

「アリムさんが本当にそんなに純情(じゅんじょう)だとしたら、かなり苦労(くろう)したんじゃない?」


アリム

「うん、苦労したよ。」


絵美

「アリムさんは、どうやって苦手を克服(こくふく)したの?」


アリム

諸事情(しょじじょう)から、男の人としての人格ができたから助かっているのかもしれない。

 でも、土台は男の子だから、一般的な男性に比べてかなり弱いです。」


☆ 超上級者向けの伏線(回収予定は未定)

☆ ヒント

☆ 013 【挿絵】 医師(白石冬香)の検証 スリーカーなど


絵美

「わたしに言っても良かったの?」


アリム

「オルア、真々美、冬香には気付かれているから、絵美さんも分かっていると思っています。」


絵美

「わたしを信用してくれたわけではないのが残念ね。」


アリム

「信用しているというか、絵美さんになら裏切られて傷つけられても仕方ないと思っています。」


 絵美はアリムを抱きしめた。


絵美

「アリムさん、ごめんね。

 ()()みすぎたみたい。


 キリの良いところで、お(ちゃ)休憩(きゅうけい)をしましょう。」


 絵美とアリムは、家事を始めることした。





 絵美とアリムは、家事がひと段落(だんらく)したので、ひと休みすることにした。

 あたたかい紅茶を飲むことにした。


アリム

「絵美さんのおかげで、洗濯物以外は今日中に片付きそうだよ。」


絵美

「そう言ってくれて、うれしいわ。

 洗濯物は乾燥機(かんそうき)を使わないの?」


アリム

「うーん。 ボクは太陽の光で(かわ)かす方が好きなんだ。」


絵美

「まあ、好みの問題はあるわね。

 でも、家事に時間を取られすぎるのも(そん)だから、たまって多いときには乾燥機を使っても良いのでは?」


アリム

「じゃあ、今回は乾燥機にしますか?

 でも、乾燥機NGの衣類を確かめることは、絵美様にお願いしても良いですか?」


絵美

「面倒くさいわね。 太陽の光で(かわ)かしましょうか?」


アリム

「そうなんだよね。」


 絵美とアリムは笑いあった。


 話のまとまりごとに、短く区切る方が良いですか?


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