094 18日目 オルアの第5呪文は?
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18日目 AM 7:00 朝
《2日に一度の会議: 偶数日の予定、本日。
一番権利者: 冬香。》
◇
冬香は昨日の夜《8月17日 21:30》を思い出していた。
オルアは、姉妹関係の儀式 第4段階の3をクリアした。
しかし、第5呪文として、オルアが希望する【スリーカー】を選択できなかった。
冬香《回想》
「オルアも、【スリーカー】を希望しています。」
謎の声《回想》
「本人が返事できない場合は、【レバーラ】を選択したことになります。
冬香様、あなたは特別で例外です。
気を失った状態でも、患者を治す使命を忘れない精神の強さがあっただけです。」
冬香《回想》
「オルアが呼んでくれたおかげです。」
謎の声《回想》
「ほとんどの人は、それでも目を覚ますことはできません。
基本的に第5呪文としては、【レバーラ】を選択させます。」
冬香《回想》
「じゃあ、あらかじめ知っていれば良いのではないですか?」
謎の声《回想》
「知った場合は、選択の機会がありません。
だから、冬香様も秘密にしてくださいね。
それでは失礼いたします。」
◇
オルア
「冬香? 考えごとをしているの?
朝ごはんを食べましょう。」
冬香
「え、ええ、そうね。
オルアが元気そうで良かったわ。」
オルア
「【スリーカー】は選択できなかったけれど、【レバーラ】を使用できるようになったんだから、上々よ。
アリムのいるところに、いつでも飛んでいけるんだから。
まあ、失敗していたら、しばらく落ち込んでしまったと思うわ。
それを思えば、成功したって、よろこべるわ。」
冬香
「そう? よかったわ。」
オルア
「じゃあ、朝ごはんを食べましょう。」
◇
絵美、真々美、アリムがリビングで待っていた。
絵美
「おはよう。 冬香さん。」
冬香
「おはようございます。 絵美様。」
絵美
「ございます は、いらないわ。
やり直してね。」
冬香
「おはよう。 絵美様。」
絵美様
「それでいいのよ。」
冬香とオルアは席に着いた。
絵美 真々美
[ テーブル ]
アリム オルア 冬香
のように座った。
冬香 こころの声
『今日は私の日だから、わたしがアリムのとなりに座りたかったなあ。』
絵美
「アリムさん。 今日はわたしと買出しに行きましょう。
それが終わったら、家事をふたりで片づけましょうね。」
アリム
「絵美さん、よろしくお願いします。」
絵美
「アリムさん?
よろしくお願いします。
ではなくて、
よろしくね。
って、言ってほしいわ。
やりなおし!」
アリム
「絵美さん、よろしくね。」
絵美
「こちらこそ。 よろしくね。
真々美、冬香さん、オルアさんは朝から定例会議の日ね。」
絵美は、冬香を見て微笑んだ。
絵美
「冬香さん? 今夜は楽しみねえ。」
冬香は、ほほを赤らめた。
冬香
「絵美様。 ええ楽しみです。」
絵美
「だから、朝と昼のアリムさんの時間はもらうわね。
悪く思わないでね。」
絵美は、冬香に片目を閉じてウィンクした。
冬香
「アリムの夜の分の元気は残しておいてくださいね。」
絵美
「大丈夫よ。
アリムさんひとりで家事をした場合よりも元気が残るから、安心してね。」
冬香と絵美は笑いあった。
真々美 こころの声
『ああ、よかった。
ケンカになるかと、ひやひやしたぞ。』
真々美
「今日は久しぶりに料理をする気になったから、腕をふるったぞ。」
アリム
「朝ごはんにしては、贅沢すぎる。
すごい御馳走だね。」
絵美
「真々美? 超ご機嫌ね。」
真々美
「まあな。」
真々美はほほを赤らめて照れていた。
冬香 こころの声
『昨晩は、アリムに愛情を注がれたのね。
今夜は、わたしもアリムとの愛情交換で、幸せになれるのね。』
オルア
「ねえ、真々美?
おなかすいたよう。」
真々美
「ああ、そうだな。
いただきます。」
絵美、冬香、オルア、アリム
「「「「いただきます。」」」」
アリム
「とっても美味しいよ。 真々美。」
真々美
「うれしい言葉だ。 もっと言ってくれ!」
アリム
「おいしくて、しあわせ。」
真々美
「うんうん。」
オルア
「真々美、おかわり。」
真々美
「ああ、たっぷり食べてくれ。」
真々美はオルアから食器を受け取って、おかわりを入れて渡した。
オルア
「ありがとう。
うーん、おいしい。
きょうは元気でがんばれそうよ。」
絵美
「そうね。 わたしたちも家事をがんばりましょうね。 アリムさん。」
アリム
「もぐもぐ。
ええ、絵美さん。
エネルギー充填 120%です。」
冬香はオルアとアリムが食べる様子を眺めていた。
アリム
「冬香さん。 今夜は冬香さんの日だね。
体調はいかがですか?」
冬香
「ええ、元気になったわ。」
アリム
「よかったです。」
アリムは優しく微笑んだ。
冬香はつられて笑顔になった。
アリム
「じゃあ、冬香さんもいっぱい食べなきゃ。
ゆっくりしていたら、無くなっちゃうよ。」
冬香
「そうね。 先にお皿に確保させてもらうわ。」
冬香はもりもりと食べ始めた。
◇
1話あたりの行数が長すぎるかもしれないので、小分けします。
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