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093 【挿絵】 真々美が待ちわびた夜

 ユニーク数の累計は、2,641名様です。(2024年03月03日時点)

 ご愛読ありがとうございます。

 17日目 PM  19:00 夕方

《2日に一度の会議: 偶数日の予定、本日は無し。


 一番権利者: 真々美。》





 絵美様も納得(なっとく)されたので、夜ごはんを食べます。


 話し合いの前に、真々美が指示した席順(せきじゅん)で座った。


   真々美 絵美

[   テーブル   ]

冬香 アリム オルア


のように座っている。



絵美

「じゃあ、いただきますの号令(ごうれい)は、冬香さんお願いね。」


冬香

「わたしで良いんですか?」


絵美

「ええ、もちろんよ。

 お弁当を買ってきた4人で、いただきますの号令(ごうれい)を言うことは変な気がするわ。


 一番の理由は元気を無くしたときに大事なことは元気な声をだすことよ。

 そして、その声を(こころよ)く聞いてくれる仲間がいることが(きわ)めて重要よ。」


真々美

「絵美の言うとおりだ。

 冬香の元気な声を聞かせてくれ。」


冬香

「ありがとう。

 では、みなさん。

 いただきます。」


絵美、真々美、オルア、アリム

「「「「いただきます。」」」」


 食後のひととき、アリムたちは、おしゃべりをしていた。


アリム

「みんなの愛情を味わっていたのだけれど、全部を食べきることは無理だったよ。」


オルア

「無理せずに味わって食べてね。」


アリム

「うん、ありがとう。

 少しずつ行くよ。


 お皿洗いはなんとか終わったけれど、洗濯は(かわ)くまで待つ必要があるからね。


 片付けは少しずつ進めたけれど、捨てる捨てないの判断がむずかしくて。」


絵美

「明日はわたしもいっしょに家事をするわ。

 真々美関係のものなら、わたしが判断できるわ。

 ひとりで静かに家事をするよりも、気分も晴れるわ。」


アリム

「ありがとう。 うれしいよ。

 でも、ボクと二人きりでも絵美様は大丈夫ですか?


 身の危険(きけん)を感じたりしませんか?」


絵美

「うふふ、おかしなことを言うわね。

 わたしは素手(すで)でもかなり強いのよ。」


アリム

「えーっと、そうではなくて、身体を触られたとか、いきなり抱きつかれたとか、セクハラだとか言いませんか? という意味だけどね。

 そうなったら、オルア、真々美、冬香に嫌われそうで、イヤなんだ。」


絵美

「そういうことなら、願ってもないわ。

 アリムさんの弱みを握って、愛情交換まで進めるからね。」


アリム

「つつしんで、ご辞退(じたい)(もう)()げます。」


真々美

「アリム、わかりにくいだろうが絵美の冗談(じょうだん)だ。

 手と手が触れあったとか、ハグするくらいまでなら焼きもちを焼くことはあっても、アリムのことを嫌ったりしないから、安心してくれ。」


冬香

「アリム、キス以上は駄目(だめ)だからね。」


オルア

「はだかで抱き合うとかは駄目だからね。」


アリム

「じゃあ、ひとまず安心してもいいのかな?

 絵美さん、明日の買出しと家事をいっしょにお願いします。」


絵美

「ええ、まかせてね。」


アリム こころの声

『気のせいかな?

 冬香の言動(げんどう)がオルアに似てきたような気がするなあ。』





20:00 夜


絵美

「じゃあ、真々美とアリムさんで、お風呂(ふろ)を先に()ませてよ。

 ふたりで30分くらいで出て欲しいかな?


 あとは、アリムの個室で、ゆっくり過ごせばいいわ。


 わたしは真々美の部屋で眠らせてもらうわ。」


真々美

「ああ、そうさせてもらおう。

 アリム、それでいいな。」


アリム

「はい、ただ、ボクのお風呂は長いから、ふたりで30分は無理そうだよ。

 ボクは50分くらい長風呂(ながぶろ)したいよ。」


真々美

「ハハハ、今回は我慢(がまん)してくれ。

 わたしがアリムを洗うから、時間内で済ませてみせる。

 もちろん、わたしの髪を洗うことを手伝って欲しい。」


アリム

「うん、まかせてね。」


絵美

「30分は、あくまで目安だからね。

 10分くらい長くなっても、()めたりしないわ。


 夜ご飯の皿洗いは、わたしがするわ。


 その間に、冬香さんとオルアさんは、寝る前の歯磨(はみが)きを済ませてね。


 今夜は、オルアさんの姉妹関係の儀式 第4段階を済ませるのでしょう?」


オルア

「冬香、大丈夫(だいじょうぶ)なの?

 体調(たいちょう)が悪いのなら、延期(えんき)してもいいのよ。」


冬香

「どうしようかしら?

 儀式(ぎしき)失敗(しっぱい)させてしまうのではないか?

心配(しんぱい)なのだけれど。」


絵美

「冬香さん、ちょっと見せてね。」


 絵美は、冬香の目をのぞき込んで現在(げんざい)状態(じょうたい)確認(かくにん)した。


絵美

精神的(せいしんてき)に元気が()くて(よわ)っているようだけれど、オルアさんの気をもらった方が元気になれそうよ。」


冬香

「それでは、オルアの気を分けてもらうためにも、姉妹関係の儀式(ぎしき)をオルアと進めます。

 オルア、よろしくね。」


オルア

「ええ、冬香、よろしくね。

 わたしもスリーカーを覚えたいわ。

 最低(さいてい)でもレバーラを覚えたいわ。


 儀式(ぎしき)()()えられるように支援(しえん)してね。」


冬香

「ええ、もちろんよ。

 でも、絵美様は?」


冬香 こころの声

『今夜も絵美様をひとりにしてしまうことが、心苦しいわ。』


絵美

「その代わり、明日は真々美との夜を独占するわ。」


真々美

「バランスが大事だからな。

 明日(あした)()()わせをする。

 だから、絵美、今夜はさびしい思いをさせるが、ゆるしてくれ。」


絵美

「ええ、よろしくね。」





 お風呂場にて


真々美

「どうだ? (はや)かっただろう。

 15分でアリムの身体を洗い終わったぞ。」


アリム

「・・・」


真々美

「どうした? 返事(へんじ)をしてくれ?」


アリム

「ひどいよ、途中(とちゅう)でやめるなんて。」


真々美

「かわいいなあ、アリムは。

 続きは、お布団(ふとん)の中で、しような。」


 真々美はアリムのほほにキスをした。


アリム

「はい、ぜひ。」


真々美

「では、わたしの髪を洗ってくれないか?」


アリム

「女性の髪を洗うことは初めてだよ。

 注意するべきことはあるかな?」


真々美

「そうだな。まずは香りの差を付けるために、わたしのシャンプーを使ってくれ。

 同じ香りだと食欲(しょくよく)()かなくなるからな。」


アリム

「わかったよ。

 真々美のシャンプーなどはこの(たな)だね。

 色分(いろわ)けされているから分かりやすいよ。」


真々美

「ああ、それと髪を洗うときはゴシゴシすることは()けてくれ。

 髪の毛もわたしの(はだ)の一部だと思って(やさ)しく愛撫(あいぶ)するように、シャンプーやリンスを()りこんで()しい。

 そして、頭皮(とうひ)は優しく()んで欲しいかな。」


アリム

「覚えきる自信が無いけれど、とりあえずやってみるよ。

 ダメ出しは都度(つど)その場で聞くことにするよ。」


 アリムは自分で最良(さいりょう)だと思う方法で、できる限り、真々美の希望にそうように真々美の髪の毛を洗うことにした。


真々美

「うーん、極楽(ごくらく)、ごくらく。

 髪の毛を洗ってもらうのは、本当に気持ちが良いものだな。」


 アリムは、シャンプーを洗い流してから、リンスを真々美の髪に塗りこんだ。


アリム

「真々美の髪の毛の手触(てざわ)りは最高だね。

 絹織物(きぬおりもの)のような髪の毛とは、真々美の髪の毛のことかもしれないね。」


真々美

「うれしいことを言ってくれるな。

 では、リンスが()()むまでの間に、わたしの身体を洗ってくれ。」


 アリムは顔を真っ赤にしながら、聞いた。


アリム

「真々美の身体を洗うって、もしかして?」


真々美

「もちろん、わたしがアリムの身体を洗った方法で頼むぞ。」


 真々美は少し、意地悪(いじわる)笑顔(えがお)()けた。


アリム

「うう、分かったよお。」


 アリムは、ボディシャンプー(あわ)タイプを両手に()ってから、真々美の身体に()りつけた。

 アリムが真々美の身体の感触(かんしょく)を楽しんでいる間、真々美はアリムの表情とアリムの(カタナ)観察(かんさつ)して楽しんでいた。


真々美

「どうだ? ひさしぶりの私の身体は?」


アリム

「とっても素敵(すてき)です。」


真々美

「そうかあ?

 アリム?

 手の位置が間違っているぞ。」


 真々美はアリムの手を自分の両胸(りょうむね)に押し付けた。


アリム

「はずかしいよお。」


真々美

「クックックッ。

 アリムの手はアリムのカタナを(かく)すのではなく、わたしの(むね)を味わうために使って欲しいな。」


アリム

「本気にしちゃうよ。」


真々美

「ああ、本気だぞ。

 最後はココも洗ってくれ。」


アリム

「はい。 真々美さえ良ければ。」


真々美

「アリムに洗いたいと言わせたいなあ。」


アリム

「真々美の大事なところを洗いたいです。」


真々美

「良い返事だ。」


 アリムは真々美の色っぽい顔を見ながら、真々美の身体中を洗い終えた。

 そして、リンスを洗い流してから、真々美とアリムは湯船(ゆぶね)で身体を温めた。


 真々美とアリムが髪の毛を(かわ)かして、衣服を着てから絵美たちが待つリビングに戻った。


20:40





真々美

「お風呂をお先に頂きました。」


アリム

「いいお湯でした。」


絵美

上機嫌(じょうきげん)ね。 真々美。」


真々美

「ああ、とても気分がいい。

 なあ、アリム。」


アリム

「は、はい。そうです。」


絵美

「じゃあ、冬香とオルアさんの番ね。

 お風呂に入ってきて。」


冬香

「オルア、お風呂に入りましょうか?」


オルア

「ええ、冬香。


 じゃあね、アリム、真々美。

 良い夜を。


 絵美様とは後で会えるわね。」





 アリムと真々美は、アリムの部屋にいた。


 アリムは真々美との初めての夜を思い出していた。


☆   044 8日目 真々美さんとアリムさんの夜 参照


真々美 こころの声

『今日は8月17日の夜だから、8月12日の夜が流れてから、6日間もお預けをされてしまったことになるな。』


真々美

「アリム、待ちわびていたぞ。」


挿絵(By みてみん)



アリム

「真々美? 落ち着いてね。」


真々美

「落ち着けとは無理な注文だな。

 アリムは、6日間も食事できなかった場合、落ち着けるのかな?」


アリム

「うん、無理だね。

 おなかが減って死んじゃうね。」


真々美

「その通りだな。

 わたしは今まさに腹ペコで死にそうな状況だ。」


アリム

「えっ?」


 真々美は、アリムを押し倒してキスをした。

 そして、アリムさんの服を、すべて脱がせた。


 それから、真々美もすべての服を脱いだ。


 アリムさんの両手をつかんで、自分の両胸に押し当てた。


真々美

「さあ、はじめようか?

 アリムの準備は良さそうだな。

 お風呂の続きをしようか?


 一度、手を放してくれ?


 (かぶと)を付けてあげよう。」


 真々美は、(かぶと)をアリムの(カタナ)に付けた。


アリム

()ずかしいよう。」


真々美

「そうか?

 立派(りっぱ)だぞ。


 ただし、今回は、わたしを待たせた借りを返してもらうから、覚悟(かくご)しておけ。」


 真々美は、アリムにたっぷりと愛情(あいじょう)(そそ)()んだ。


真々美

「アリム、いい顔になってきたな。」


 真々美とアリムの息遣(いきづか)いが(あら)くなってきた。

 長い距離(きょり)を走り続けたあとのような状態(じょうたい)が近いかもしれない。


アリム

「真々美? そろそろ良いよね。」


 真々美はアリムに抱きついて、アリムをやさしく()でまわしているだけだ。

 ただ、それだけだけれど、ずいぶん長い時間が過ぎていた。


真々美

「アリム? かわいく、おねだりしてくれないか?」


アリム

「ママ、お(うち)に入れてえ。」


真々美

「お入り、アリム。」


 真々美は、内と外の両方でアリムを()きしめた。


アリム

「真々美、とっても素敵(すてき)です。」


 アリムは目をうるうるさせている。

 アリムの目が(なみだ)(うるお)って、光が反射(はんしゃ)して、キラキラと光っている。


真々美

「アリム、お出かけしたくなったら、わたしの目を見ながら次の台詞(せりふ)を言ってくれないか?」


アリム

「えっ? なんと言えばいいのかな?」


 アリムは、

  「もう限界(げんかい)だよ。」

というような声で答えた。


真々美

「言って欲しいセリフはな、


 真々美、大好き!

 真々美、大好き!

 真々美、大好き!


とアリムが言ったら、


わたしが、


 行ってらしゃい!


と言うから、


 行ってきます!


と返事してから、お出かけしてくれ。」


アリム

「うう、今すぐでも良いよね。」


真々美

「ああ、ちゃんとわたしの目を見ながら言うんだぞ。」


アリム

「うん。


 真々美、大好き!

 真々美、大好き!

 真々美、大好き! 」


真々美

「行ってらしゃい!」


アリム

「行ってきます!」


 アリムがお出かけする様子を見て、真々美は、非常(ひじょう)満足(まんぞく)した。





 アリムがお出かけから戻ってきた。


 真々美は、アリムの頭をやさしく()でていた。


真々美

「アリム、気が付いたか?

 とても可愛(かわい)かったぞ。」


 アリムは返事をする代わりに、顔を真っ赤にした。


アリム

「・・・」


真々美

「今度は、わたしに【受け】をさせてくれ。」


アリム

「うん、真々美の可愛(かわい)い姿を見せてね。

 それと、お出かけするときの台詞(せりふ)を、真々美にも言ってもらいたいな。」


真々美

「もちろんだ。

 アリムの顔を見ながら、お出かけの言葉を言うことを楽しみにしているぞ。」


アリム

「うれしいよ。

 じゃあ、いただきます。」


真々美

「どうぞ、()し上がれ。」


 アリムと真々美の長い夜は始まったばかりだ。



 同意の上での愛情交換は、本当に綺麗(きれい)ですね。


【読者様へ】


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