091 【挿絵】真々美とシュウピンさんの祝言
シュウピンさんは、どうして、ガン見しているのかな?
◇
17日目 PM 14:50 昼
《2日に一度の会議: 偶数日の予定、本日は無し。
一番権利者: 真々美。
アリムは目を覚ました。》
◇
シュウピンさんは、【妖刀斬 紅丸】を、じーっと見つめていた。
穴が開くのではないか? というくらい注視していた。
妖刀斬 紅丸 こころの声
『視線が熱すぎる。
それにしても、なんという美しい女子じゃ!
賢そうな面構え、
美しい眉、
美しく澄んで輝く瞳、
高く整った鼻、
意思が強そうな唇、
白く張りのある肌、
良く鍛えられて整った体付き、
それに加えて、気立ての良さも素晴らしい。
裏表が無い真っすぐな心根、
自分の機嫌を自分で取れる精神修養の高さ、
自制心、自戒心、自制心、
敵を恨まない強さ、
過去を振り返らずに前を進む感情の制御力、
なんと能力も高そうじゃ。
文武両道、才色兼備、眉目秀麗とは、この女子のためにあるのかもしれんな。
このような女子を、紅姫の、いや、真々美の祝言の相手に迎えたいものじゃ。』
シュウピンは、ほほを桃色に染めた。
シュウピン
「祝言の日取りは、いつにしますか?」
シュウピンは、【妖刀斬 紅丸】を見つめながら問いかけた。
温 秀平の AI イラスト
使用したモデル
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Model: ghostxl_v10BakedVAE,
使用したソフトウェア
Stable Diffusion WEBUI Forge
Version: f0.0.15v1.8.0rc-latest-213-geacb14e1
メラニィ
「シュウピン、どうしたんだ?
なんの話をしているんだ?」
妖刀斬 紅丸
「紅姫、いいや、真々美。
この女子は、わたしの思念波を聞きとれるのではないか?」
真々美
「正体を隠すべきだったのではないか? 紅丸?」
紅丸
「ばれたものは仕方なかろうが。
もう元の大きさに戻っても良いよな。」
真々美
「ああ、ただし、ゆっくりと戻ってくれ。
いきなり戻ると誰かを怪我させるかもしれない。
冬香、オルア、安全のため、神器をポケットにしまっておいてくれ。」
冬香とオルアは神器をポケットにしまった。
それを確認してから、紅丸は元の大きさである長刀の姿に戻った。
メラニィ
「モンテハート大侯爵の宝物に短刀があったことは覚えているが、こんな大刀は無かったはずだが?」
真々美
「魔力切れで短刀の状態だったんだ。
わたしの魔力を得て、元の大きさに戻ったんだ。」
シュウピン
「そうだったのですね。
紅丸様、それで、祝言の日取りは、いつにしますか?」
メラニィ
「誰と誰の結婚式の話なんだ?」
シュウピン
「真々美様とわたしの結婚式です。」
メラニィ
「永遠に延期してくれ。」
シュウピン
「そんな、ひどいわ。 メラニィ。」
メラニィ
「ひどいのは、シュウピンの方だ。
私というものが有りながら、なにを言っているんだ。
祝言という形式の結婚式を挙げるなら、私とだよな?」
メラニィは、シュウピンの両方のほほを両手のひらで挟み込んで、にらんでいた。
シュウピンは、メラニィの両手をつかんで押しどけた。
シュウピン
「わかったわ。
メラニィとの祝言が済んでから、真々美様と祝言をするわ。」
メラニィ
「それなら、妥協してやる。」
冬香 こころの声
『このふたりは仲が良いのか? 悪いのか?
比較相手が真々美だと、こうなるのかな?』
真々美
「それにしても、シュウピンさんはすごいな。
紅丸の思念波を聞き取れるなんて。」
紅丸
「たしかに、そうでござる。
アリム様は、某の思念波を聞き取れないと、おっしゃっていた。」
シュウピン
「おそらく、モンテハート大侯爵の思念波を受信できることと関係があるのかもしれません。」
メラニィ
「そう言えば、そうだったな。」
☆シュウピン
☆ 「いつからなのかは思い出せないけれど、わたしが聞いたことを、
☆ モンテハート大公爵が聞けるようになっていたわ。
☆ そして、わたしもモンテハート大公爵が聞いたことを聞くことが出来る。
☆ ただし、意識して聞こうとしたときに限定されるようね。」
☆
☆ メラニィ
☆ 「テレパシーの一種なのか?」
☆
☆ 046 8日目 シュウピンとメラニィの夜
真々美
「【妖刀斬 紅丸】のことは、秘密にしておくつもりだったが、こうなった以上、話しておくとしよう。
だが、時間を割いてもらっても大丈夫か?」
シュウピンは、メラニィとセーラの方を見た。
メラニィ
「気になって、仕事に集中できそうにないから、いま話してもらえる方が良いな。」
セーラ
「わたしも聞かせてもらえると、うれしいです。」
真々美は、冬香、オルア、絵美を見た。
絵美
「話を聞いてもらいましょう。
お互いに中途半端にならない方が良いわ。」
冬香
「そうね。 手短に話して、シュウピンさんたちの業務を邪魔しないように気を付けましょう。
オルアも良いわよね。」
オルア
「来週に続く は、嫌よね。
1話完結方式の方が良いわね。
長くても、3話完結がいいわ。」
真々美
「分かりやすい【たとえ話】をありがとう。
では、説明しよう。
これら3つの品物は、わたしたちが前世で愛用していたらしい。」
シュウピン
「らしいとは?」
真々美
「わたしたちには前世の記憶が無いから、よく分からないんだ。」
メラニィ
「よく分からないのに、どうして前世で使用した物と分かったのですか?」
冬香
「わたしたちの前世の仲間が現れて、アリムに教えてくれたのよ。」
シュウピン
「なんでも、アリム様が関係するのですね。」
メラニィ
「たしかに、アリム様が問題解決の鍵を握っていることが多いな。
この世界がライトノベルやマンガだとすれば、アリム様は主人公の位置づけだな。」
絵美
「そうよね、そうとでも考えなければ納得がいかないわ。
本当にねえ。 ふっ、ふっ、ふっ。」
絵美は、黒い笑みを浮かべていた。
セーラ
「あ、あのう、絵美様になにか有ったのですか?」
オルア
「ま、まあね。 触れないであげてね?」
オルアは圧のある笑顔を、セーラに向けた。
セーラ
「分かりました。
気付かなかったことにします。」
オルア
「理解してくれて助かるわ。」
セーラ こころの声
『アリム様に、【愛情交換】を延期されたこと? の可能性が高くなったわ』
◇
シュウピン
「真々美様、ご説明ありがとうございます。」
メラニィ
「モンテハート大侯爵のコレクションもゴミばかりではなかったのだな。」
セーラ
「ということは、活用できる宝物が多そうですね。」
真々美
「とは言っても、見ても分からないものが多すぎるからな。」
冬香
「アリムは、なにか言ってなかったの?」
真々美
「ルナの頼まれものを片づけるだけで精一杯だったようだ。」
オルア
「モンテハート大侯爵の覚書メモでもあればいいのにね。」
絵美
「そう言えば、シュウピンさんとメラニィさんに悪霊を憑りつかせて呪いを掛けた呪術師は、まだ見つからないの?」
シュウピン
「残念ながら、まだです。」
メラニィ
「見つけ次第、報告します。」
絵美
「残念ねえ、呪術師にモンテハート大侯爵の霊を呼んでもらって、宝物の説明をしてもらいたいのにねえ。」
絵美は、どす黒い笑みを浮かべた。
メラニィ
「そう出来れば、楽ですね。」
シュウピン、メラニィ こころの声
『もしかして、気付いているのかな?』
絵美 こころの声
『この二人は、呪術師を生け捕りにして何をしたいのかしら?
目的が分かるまでは、泳がしておきたいわ。』
冬香
「ねえ、悩むだけ時間の無駄だから、片づけてしまいましょうよ。
要らないものを捨てる、整理は重要よ。」
メラニィ
「冬香様がおっしゃることであれば、
って、ダメですよ。
カセイダード王国の資金を回収するために、出来る限り高く換金するべきです。」
冬香
「そう? 残念ねえ。
メラニィさん?
時は金なりよ。
じゃあ、こうしませんか?
わたしとのキスを報酬にしたら、変わるかな?」
メラニィ
「ぐっ?
それでもダメです。」
冬香
「じゃあ、わたしとの一夜では、どうする?」
メラニィ
「ぐっ? ぐっ?
それでもダメです。」
メラニィ こころの声
『これは試練なのか?
それとも、試験なのか?
わたしは試されているのか?』
絵美 こころの声
『なるほどね。
呪術師をかくまっている理由は、これかあ。
【愛情交換欲求】を抑える理性がある個体は、貴重だわ。
そのうち、というか、
願いを叶える機会を設けましょう。
シュウピンさんは、どうかなあ?』
シュウピン こころの声
『真々美様との一夜が与えられるなら捨ててしまってもいいけれど、モンテハート大侯爵が大金をはたいて手に入れたものだから、燃やすゴミにするわけにはいかないのよね。
国益に反することをしたら、真々美様に嫌われてしまうと思うのよね。』
絵美 こころの声
『なるほどね。
シュウピンさんの願いを叶える機会も設けてあげましょうね。』
絵美
「冬香さん、困らせたらダメよ。
シュウピンさんとメラニィさんが調査してくれるのだから待ちましょう。
おふたりに任せれば大丈夫よね。」
シュウピン
「お任せください。」
メラニィ
「時間と言うか日数が掛かります。
価値が判明するまでは保管することにします。」
真々美
「優先度は低めに設定して良いので、よろしく頼む。
では、邪魔をしたな。
最後になにかあるか?」
シュウピン
「明日の会議は通常通り実施して頂けますか?」
真々美
「ああ、偶数日だから会議のために、こちら側に来て欲しい。
今日は、とつぜん時間を割いてもらって、ありがとう。」
シュウピン
「いいえ、アリム様が目覚めたことを知らせて頂いて感謝します。」
メラニィ
「ありがとうございました。」
セーラ
「では、お見送りします。」
絵美、真々美、冬香、オルアは、立ち去ることにした。
15:55 昼
絵美たちは、執務室に戻ってから業務の残りを片づけた。
アリムが待つ家に戻ったのは、18時だった。
18:00 夕方というか夜
◇
予想以上に時間を割いてもらったことを考えると、明日にしても良かった気がします。
しかし、情報の共有は大事ですから、必要な時間の無駄だと考えます。
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