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078 真々美 第4段階の3 めい想をやめて

 2024年1月24日(水)に 1話から76話まで 一気読みされた方、うれしいです。

 はげみになります。

 ここまで続けて読んでくださっている皆さんの人数も推測できています。


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 真々美は、第4段階の2 をクリアした。

 現在の性魔力最大値は、50。

 あと、10上がれば、第5呪文が使用できる。



 15日目 PM 21:35  夜

《2日に一度の会議: 偶数日の予定、14日目の分を本日、実施済み


 一番権利者: 真々美。

  ただし、アリムが意識を取り戻す《20日目予定》までは、お預け状態。》





 カセイダード王国 チータマルム支国

 国王 中路真々美の寝室


絵美

「さてと、姉妹関係の儀式 第4段階の3 を実施したいと思います。

 ヒントを出すと悪い方向に行きそうな予感がするから、ノーヒントで行きます。」


真々美

「ノーヒントか?

 ヒントがある方が楽なのだが・・・」


冬香

「絵美様、悪い予感とはどのようなものですか?」


絵美

「うーん、どう表現するべきか?

 わたしが真々美に言ったことを、真々美が守ろうとした結果、言わない方が良かった結末に終わるというところね。

 親が子供に良かれとして思ったアドバイスを、子供が分からないなりに守ろうとして、裏目に出てしまう。」


真々美

「絵美、わたしは子供じゃないから大丈夫だ。」


冬香

「絵美様が不安を感じる要素があるのだとは思いますが、真々美ならきっと大丈夫なはずですわ。」


絵美

「案ずるより産むがやすし。

 そう考えるしかないわね。


 では、始めるけれど、真々美は基本的に私に身も心も預けていればいいから。

 なんと言っても、第5段階に比べたら、そよ風のようなものよ。」


真々美

「絵美が泣きだして拒否したという第5段階が気になるな。」


絵美

「そのうち、経験させてあげるわ。

 今日は時間的に無理だけれどね。


 でも、失敗したら真々美との姉妹関係が切れてしまうから、気がすすまないわ。」





真々美

「今回も絵美は脱がないのだな。」


絵美

「そうね、わたしの(はだか)を見ても良いのは、サアと真々美だけだからね。

 冬香さんに見せるわけには行かないの。」


冬香

「とすると、姉妹関係の儀式で、絵美様に見られた私は、損ですね。」


絵美

「そう考えると、わたしは得しているかもね。

 でも、第3段階は私がいない別室でしたでしょ。」


冬香

「そうでしたね。」


絵美

「それと、冬香さんの第4段階も、わたしは立ち会えないからね。

 オルアさんに立ち会ってもらってね。」


冬香

「わたしの裸と言うか恥ずかしい姿を絵美様が見るわけには行かないからですか?」


絵美

「その通りよ。

 まあ、見たい気持ちはあるけれど、ルール違反だからね。」


真々美

「見たいなら、立ち会う決まりがあると言えば良いだけではないか?」


絵美

「そういうズルをすると、来世の査定(さてい)(ひび)くからしないわ。」


真々美

「来世か?

 アリムが前世の記憶を断片的にでも持っていることから、生まれ変わりがあることは証明されたな。」


冬香

「そうね、わたしは前世の記憶が無いから、思い出せるものなら思い出したいわね。」


絵美

「必要な時が来れば、思い出すわよ。」


真々美

「絵美は、前世の記憶があるのか?」


絵美

「うーん、思い出せないわ。」


真々美

「前世の記憶があるほうが(まれ)なんだろうな。

 アリムはレアな存在なのだろうな。」


絵美

「でも、前世や来世があると根拠は無いけれど、信じているわよね。」


冬香

「もちろんです。

 わたしに前世があるとしたら、たぶん、医者だと思うわ。」


真々美

「わたしの前世については想像できないな。」


絵美

「じゃあ、始めましょうか?

 真々美、ここに座ってくれる?」


 真々美はお布団の中央で、足をV字型に広げた。

 膝の裏も、かかとも布団についた状態だ。


絵美

「真々美、じゃあ始めるわよ。


 真々美が言うべき台詞(せりふ)は、


 「お胸が大好き

  おむねがだいすき

  絵美様のお胸が大好き」


です。


 お出掛けする5秒前くらいに言い始めることが最良(さいりょう)で、BEST(ベスト)ね。

 そのほかは、わたしの言う通りにしていれば大丈夫だから。」


真々美

「あ、ああ、絵美様、優しくしてください。」


絵美

「もちろんよ、優しく愛してあげるわ。

 ただし、かなり強い刺激になるけれどね。」


 絵美は、真々美の後ろから抱きついた。

 左腕を腰にまわして、抱き寄せた。

 そして、絵美は自分の胸を張って、押し付けた。


絵美

「真々美、どう?

 わたしの胸を押し付けられた感想は?」


真々美

「ああ、とても心地(ここち)()い。」


 絵美は、真々美の左耳に、くちを寄せて、優しくささやいた。


絵美

「真々美を抱き寄せることができて、わたしも(しあわ)せを感じるわ。」


真々美

「ああ、わたしも幸せだ。」


絵美

「さてと、真々美のお胸の桜の花はどんな感じかなあ?

 五分咲きと言ったところかなあ?」


 絵美は、右手で真々美の胸を味わっていた。


真々美

「え、絵美、そこは?」


絵美

「ここ? ここがどうしたのかなあ?」


 絵美の美しい指先が、真々美の胸の桜の花を優しく()でまわしていた。


真々美

「ここは、その・・・」


絵美

「真々美の可愛い声を聞くためのスイッチでしょ?

 もっと聞きたいときは、どうすればいいのかな?

 何度も連打するべきか? それとも強く押すべきか?」


真々美

「絵美の意地悪(いじわる)う?」


絵美

「あら? 心外(しんがい)ね。 じゃあ、意地悪(いじわる)しちゃおうか?

 さっきの決めポーズを覚えているかなあ?」


真々美

「き、決めポーズって?」


絵美

「真々美の美しい蝶々(ちょうちょう)と赤い宝石を見せて欲しいわ。

 リトル真々美ちゃんも私に会いたいわよねえ?」


 意味が分かった真々美の顔が赤くなった。


絵美

「いいわあ、真々美のその表情を待っていたわ。

 さあ、見せて?」


真々美

「・・・」


 真々美は無言で絵美に求められるとおりにした。


絵美

「ありがとう、真々美。

 とっても美しいわ。」


 真々美は無言だったが、息づかいが荒くなった。


絵美

「真々美の色っぽい息づかいが耳に心地良いわ。」


 絵美は、左腕で真々美の腰回りをさらに力強く抱き寄せた。


真々美

「うっ、い、痛い。」


絵美

「ごめんね、少し力を(ゆる)めるわ。」


 真々美の顔が(おだ)やかになった。


 それを確認した絵美は、右手で真々美の左胸を優しくつかんで押し当てた。


絵美

「うん、うん、わたしの右手の中に真々美の胸と心臓の鼓動を感じるわ。」


 真々美の顔がさらに赤くなった。


絵美 こころの声

『そろそろね。』


 絵美は、右手で優しく、おへその方向へなぞっていった。


真々美

「え、絵美。」


絵美

「真々美、とっても可愛いわ。

 もう少しで、ゴールよ。」


 絵美の右手は、真々美の(みずうみ)で水遊びを楽しんだ。


真々美

「え、絵美、そろそろお出掛けしたいですう。」


絵美

「そう? 真々美は敏感(びんかん)なのね。

 21歳の身体に若返った効果かな?

 それとも元々(もともと)かな?」


真々美

「わ、わかんない。」


絵美

「うふふ、出来上がりそうね。

 とっても、美味しそう。


 真々美?

 わたしの質問に答えなさい。」


 絵美の右手はピアノを弾いているように優雅に動いていた。

 絵美は左腕で、真々美を抱き寄せながら、自分の胸を真々美の背中に押し付けていた。


真々美

「し、質問?

 むずかしいことは分からない。

 いまは答えられない。」


絵美

「簡単な質問よ。


 わたしの右手と、背中に当てている私のお胸。

 どっちが欲しい。

 どちらか選びなさい。」


真々美

「や、やあ、どっちも欲しいよお。」


絵美

「駄目よ。

 選べないなら、両方ともなくなるわよ。」


真々美

「背中のお胸。」


 絵美は右手をひきあげて、真々美のほほに当てた。


絵美

「真々美、背中のお胸を残してあげたわ。

 満足かなあ。」


真々美

「あ、ああ。」


 真々美は、自分の右手で、絵美の右手の続きをしようとしていた。


絵美

「駄目よ。」


 絵美は右手で、真々美の右手を抑え込んで、元の位置に戻した。


真々美

「と、とめないで、絵美。」


絵美

「駄目よ。 自分の選択に責任を持ちなさい。

 さあ、真々美、そろそろお出掛けしましょうか?

 お出掛けするときの台詞は覚えているわね。」


真々美

「そ、そんなあ、あと少しだけ愛してくれたら、お出掛けできるのに・・・」


絵美

「あとは、あなたの気持ち次第よ。

 あなたの背中にはわたしのお胸を当て続けているわ。

 そのことを感じ続けていれば大丈夫よ。

 さあ、がんばって。」


真々美

「そ、そんなこと言われても・・・」


絵美

「ぜいたく言っている場合かな?

 3分間待ってあげるわ。


 そのあとは、背中のお胸も無くなるわよ。」


真々美

「い、いやだあ。」


絵美

「だったら、早くお出掛けして。

 真々美がお出掛けできなかったら、儀式は失敗に終わって、さよならすることになるのよ。」


真々美

「い、いやあ。」


絵美

「真々美に残されたものを思い出して。

 真々美の背中には私のお胸が押し当てられていて、

 わたしの熱い視線があなたの美しい身体じゅうに浴びせられているわ。

 そして、わたしに抱き寄せられながら、あまい声を聞かされているのよ。


 これ以上の喜びは無いわよね。


 わかったなら、真々美の可愛い声を聞かせて、可愛い姿を見せて。


 ね。」


 絵美は、真々美の顔を引き寄せて、やさしく口づけをした。


絵美

「あと1分ね。

 それが過ぎたら、なにもかも無しで、ひとりでお出掛けしてね。」


真々美

「ま、待って、絵美。」


絵美

「待てないわ。 あと30秒。」


真々美

「お胸が大好き

 おむねがだいすき

 絵美様のお胸が大好き」


 真々美はとても美しい姿を見せて、美しい声を上げた。


絵美

「真々美、とっても素晴らしいわ。

 最後の決めポーズで残心(ざんしん)よ。


 その恥ずかしい気持ちと恥ずかしい表情を3分間維持してね。」


真々美

「は、恥ずかしい。」


絵美

「そうよ、真々美、その調子で頑張ってね。


 冬香さん、お願い。

 真々美の性魔力の限界値を読み上げて。」


冬香

「は、はい。


 68です。」


絵美

「数秒おきくらいにお願いね。

 最低でも61は必要だから。」


冬香

「69。

 余裕がありそうですね。」


絵美

「3分後に()めてたら、台無しだからね。」


謎の声

「性魔力の限界値測定まで、あと2分30秒です。」


絵美

「カウントダウンが始まったわね。


 真々美、その調子よ。」


冬香

「68」


真々美

「恥ずかしいよお。 このポーズは嫌あ。」


絵美

「真々美、その調子よ。

 気を失ったら駄目よ。

 瞑想をして精神力を補充したんだから大丈夫よね。」


真々美

「そ、そうだ。 瞑想(めいそう)をすればいいんだ。」


冬香

「67」


絵美

「減っている?

 まさか?」


 絵美は、真々美の顔を(のぞ)き込んだ。

 真々美の恥ずかしそうだった表情が平常モードに近づいて行った。

 顔の赤さも減って行っている。


冬香

「66,65」


絵美

駄目(だめ)、真々美、帰ってきて。

 瞑想(めいそう)をやめて。」


冬香

「64,63」


絵美

「まずい、真々美、目を開けて。」


冬香

「どうしたのですか? 絵美様。」


絵美

「60を下回ったら、真々美の性魔力はそこで固定されて上がらなくなってしまう。

 冬香さん、引き続きカウントを!」


 絵美は真々美を呼び戻そうとした。


絵美

「少々禁じ手だけれど、仕方ないわ。」


 絵美は、真々美の両胸を抱え上げるように持ち上げて、目立たないように、人差し指と中指の間で、桜の花を強く(はさ)み込んだ。


真々美

「い、痛い、絵美。

 なにするんだ。

 瞑想できないじゃないか?」


絵美

「真々美、現実逃避(げんじつとうひ)しないで。

 あなたは今、とても恥ずかしい格好をさらしているのよ。


 自分の身体を見て見なさい。」


 真々美の顔は燃え上がるように赤くなった。


真々美

「あ、ああ。

 恥ずかしすぎる。」


 真々美は顔を隠そうとした。


絵美

「駄目よ。顔隠さずに決めポーズに戻りなさい。」


 絵美の迫力に押されて、真々美は言う通りにした。


冬香

「67,68,69」


絵美

「恥じらいの気持ちを忘れたらダメ。

 いまの気持ちを維持(いじ)して!

 もう少しだから!」


謎の声

「時間です。

 現在の性魔力限界値は、69です。


 丸め処理を行います。

 中路真々美様の性魔力の限界値は、60 となりました。


 おめでとうございます!!

 第5呪文を使用できるようになりました。


 どちらを選びますか?


 [A] レバーラ - Rebaara


 あなたを友達と思っている人の近くにワープすることが出来ます。

 消費性魔力は、5です。

 ただし、友達リストを確認するだけの場合は、性魔力を消費しません。

 ですから、できるだけリストを確認するようにしてください。

 通常時は白い文字です。

 友情が消えかかっている場合は濃い黄色、(だいだい)色に変わります。

 赤い文字になったら生命の危機が(せま)っているという意味です。

 赤い文字で点滅していたら、死にかけです。

 すぐにでもレバーラを使用して駆けつけるべきです。


 [B] スリーカー - Threeker


 医療用の呪文です。

 診断のみの場合でも、5ポイントの性魔力を消費します。

 治療まで実行する場合は、25ポイント相当の性魔力が必要となります。

 彼女はとても気難しいですが、融通が利かない性格なので、いじわるをされることはありません。

 医療の価値に敬意と対価を払う姿勢は重要ですから、大事にしてください。


 お選びください。


 [A] レバーラ - Rebaara

 [B] スリーカー - Threeker


真々美

「絵美、わたしはクリアできたのか?」


絵美

「本当の本当にギリギリね。


 真々美、どちらの性魔力を必要とするか、選びなさい。」


真々美

「もちろん、大事な人のところに飛んでいきたい。


 [A] レバーラ - Rebaara

を、お願いします。」


謎の声

「中路真々美様の第5呪文は、

 [A] レバーラ - Rebaara

となります。

 決定して良いですか?


 はい YES / いいえ NO」


真々美

「はい YES」


謎の声

「中路真々美様の第5呪文は、

 [A] レバーラ - Rebaara

と決定されました。


 第6呪文は自動的に、

 [B] スリーカー - Threeker

となります。


 習得する機会が早く訪れることを願っています。


 お疲れ様でした。

 これで、失礼いたします。」


 真々美は、性魔力のウィンドウを見た。

 レバーラ - Rebaara

の文字が表示されている。


挿絵(By みてみん)


 真々美は、やり遂げた充実感を感じていた。


 その背後で、機嫌悪そうにしている絵美がいた。



 あれ?

 真々美が第5呪文を身に着けたことを絵美様が喜ばないはずはないんだけれど?

 次回が待ちきれない。


【読者様へ】


 あなたの30秒で、この作品にパワーをください。

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