003 研修1日目 予定表の説明
移民審査船内の会場で、研修が開始されました。
ステージに立った司会の方は、長身で出るところが出たAI美女のように美しい女性でした。
10分間ほどの短い時間に早口で情報量が多い内容を説明されました。
早くて聞き取れず、聞き取れた部分も内容量が多くて、記憶に残りませんでした。
まるで予備校の有名大学コースの授業を聞いた時のように、なにも分かりませんでした。
司会:
「ここまでで分からないことや希望があれば、手を挙げてください。」
しーんと会場が静かでしたが、誰も手を上げませんでした。
わたし:
「はい」
司会:
「どうぞ」
わたし:
「あのう? 早くて聞き取れないことが多くて、聞き取れたことも情報量が多すぎて、頭に残らないです。
すみませんが、ゆっくりと話していただけませんか?
それと、ホワイトボードに書かれた文字が小さすぎて見えないです。
赤色?で書かれた部分は文字が草書体なのか読めないです。
それとバックミュージックとエアコンの音が邪魔で、ほとんど聞こえないです。」
司会:
「そうですか。 ほかの方で、同じように感じた方は手を挙げてください。」
だれも手を上げないし、ヤジが飛びました。
他の参加者のヤジ:
「目が悪いなら、眼鏡を掛けろ!」
「耳が悪いなら、補聴器を付けろ!」
「私たちは、司会のひとの話を理解できている!」
「へっ、さっそく、一次試験不合格者が出たか?」
わたしはひどい言葉に傷つけられて、ショックでなにも言えなかった。
他の参加者のヤジ:
「おまえなんか出ていけ! この場にはふさわしくない。」
「なにしに来たんだ? このひとは?」
わたしは泣きだしてしまった。
声は出さないようにできたが、なみだは止められなかった・・・
司会:
「いま、手を挙げたあなた、ここまで来てください。」
うつむきながら、指示通りに、司会の方の前まで歩きました。
他の参加者のヤジ:
「走れ! ぼけ! みんなの時間を無駄にするな!」
罵声と怒鳴り声の中、走り出す気力が出るわけが無かった。
涙で前が見えない中、歩いた。
司会:
「静かに。 わたしより大きな声を出さないでください。」
そのひとことで、会場が静かになった。
そのとき、司会の方が殺気を放って会場を黙らせたことを後で知りました。
司会:
「わたしの目を見なさい。」
わたし:
「はい」
10秒間ぐらいだっただろうか?
なんのためのアイコンタクトか分からなかった。
司会:
「こちらの方を、別室に案内して。」
わたしは係員に付いて行った。
司会 こころの声
『彼は、クラスターになれそうだな。
キープしなくては。』
つらい内容ですが、ハッピーエンドでなければ、ライトノベルの意味が無い。
次回も読んでくださいね。
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