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160 本当に感謝の言葉しかない

2023年8月28日(月)の昼 12:20


 会議室。


 絵美、真々美、冬香、オルア、アリム、シュウピン、メラニィ、セーラの8人が集まっていた。

 丸いテーブルを囲んでいる。


ディスプレイの位置を、時計の12時とすれば、

絵美は10時、

真々美は9時、

冬香は8時、

オルアは7時、


アリムは6時、


シュウピンさんは3時、

メラニィさんは4時、

セーラさんは5時


の席に座っている。


絵美

「すこし遅いけれど、みんなで昼ご飯を食べましょう。

 むこうに汚物があるけど、視界に入れないようにしてね。」


 真々美が【テグトス】で焼き払った呪術師の脳だけが床に置かれていた。

 まるで、頭蓋骨というお皿に盛られたチャーハンのようだ。


真々美

「みんなも気付いているように、アリムさんにも参加してもらっている。」


アリム

「あの、ガールズトークの場に、ボクがお邪魔してもいいのでしょうか?」


怖い顔をしていたメラニィが思わず笑顔になってしまった。


メラニィ

「アリム様は、かわいいことを言うのだな。

 言うまでもなく、アリム様は特別だ。」


アリム

「で、でも。」


 アリムは心配そうな顔でメラニィを見つめた。


メラニィ

「ああ、すまない。 いままでの私は会議室でアリム様をにらみつけていたことが原因だな。

 アリム様、いままでのご無礼をお許しください。」


 メラニィは席を立ち上がって、120度のお辞儀をした。


アリム

「め、メラニィさん、頭をあげてください。」


メラニィ

「というわけで、ここにはアリム様がいることを悪く思う者はいない。

 気を楽になさってください。」


真々美

「アリムには、本当に感謝の言葉しかない。

 のぞむことがあれば、なんだって言って欲しい。」


冬香

「念押しをするけれど、真々美、わたし、オルアといっしょにいたいという願いはすでにかなっているから、それ以外にしてね。」


シュウピン

「アリム様、わたし、メラニィ、セーラといっしょにいたいという願い”も”すでにかなっているから、それ以外でお願いします。」


絵美

「アリムさん、竜くんの次だったら、わたしに子供を生んで欲しいという願いもOKよ。

 というか、そうしましょう。 決定ーーー!」


アリム

「みなさん、言質(げんち)を取りましたよ。

 ボクの願いを聞いてから、お断りすることはできませんからね。」


絵美、真々美、冬香、オルア、シュウピン、メラニィ、セーラ こころの声

『家の中では、裸族になって、服を着るなと言われても受けるわ。』x7


絵美、真々美、冬香、オルア、シュウピン、メラニィ、セーラ

「はい」x7


アリム

「それでは、呪術師から奪い取った呪力の管理を、いっしょにお願いします。」


絵美

「えっ? 呪力の管理って?」


絵美 こころの声

『無欲ね。 ここは、ハーレムを作りたいと言うべきよ。

 まあ、こういうところが魅力的だけれどね。』


アリム

「ナームから学んだことの中に、呪いをかける方法はありません。」


真々美

「つまり、どういうことだ。」


アリム

「ナームが教えてくれなかった理由は、

 ボクが呪いを使って自由に、だれかを(この世から)退場させることができるようになった場合、ボクの弱いこころは制止が()かなくなって、ダメになってしまうからだそうです。


 だから、呪力を使うときは、みなさんの賛成を得てからとする、という契約をして欲しいです。」


冬香

「アリムのいう通り、人の心は弱いけれど、アリムは強い方だと思うわ。」


アリム

「いいえ、そんなことはありません。


 ボクにも、こころの中で、

  「この世から消えてしまえ!」

と、うらんでいる人は100人以上います。」


絵美、真々美、冬香、オルア こころの声

『それは、当然だな。』x4


☆ 絵美

☆ 「なんなのよ。

☆  この連中。

☆ 

☆  1バーシル = 1万丸 という換算レートで、分からせてやればいいと判断した自分の(あま)さを、うらみたくなるわ。」

☆ 

☆ 076 アリムの記憶、絵美の後悔



シュウピン、メラニィ、セーラ こころの声

『アリム様も、似たような想いをしたのだろうか?』x3



☆ シュウピン

☆ 「簡単な話です。

☆  わたしは周囲の人たちから、ことあるごとに様々な難癖(なんくせ)をつけられました。

☆ 

☆  毎日まいにち毎日、多くの人の前で怒鳴り散らされました。

☆  わたしのすること言うことは、すべて否定されました。

☆ 

☆ 075 【挿絵】 オルアの名誉回復と行政長就任



オルア

「アリムのこころの負担が軽くなるならば、アリムの望むとおりにするわ。」


アリム

「オルア、ありがとう。」


オルア

「アリム、なんども同じことを言っている気がするけれど・・・

 ナームさんとわたし、どちらかの命を選べと言われたら、どちらを選びますか?」


アリム

「オルアを選ぶよ。」


オルア

「本当に?」


アリム

「本当だよ。」


オルア

「わたしが信じられる根拠を示してくれる?」


アリム

「ナームからは、

  「現世で最も愛すべき相手を、ナイトバインドのファーストに選びなさい!」

 と強く強く注意されましたから。」


オルア

「確かに、信じられる根拠だけれど、

 わたしが嫉妬する相手は、ナームさん。

 わたしを安心させてくれる根拠も、ナームさん。

 なんだか、複雑な気分ね。」


絵美

「ナームさんと言えば、この間の話は、本当に本当なの?」


アリム

「この間の話とは?」


絵美

「ナームさんは、わたしのことをどう思っているのかな?

という話よ。」


☆ 絵美

☆ 「知りたいわ。

☆  もしかして、わたしと再会しても、わたしとは仲良くするなとか、わたしのことを悪く言っていたのかな?」

☆ 

☆ 092 【挿絵】 絵美様の決意



アリム

「本当ですよ。

 ナームは、絵美さんのことを女神さまよりも尊敬しています。

 女神さまの言うことを拒否したとしても、絵美さんの言うことなら最大限の配慮をするはずです。」


絵美

「本当かな?」


アリム

「あっ、でも。」


絵美

「やっぱり、なにかあるのね。」


アリム

「サークと別れて欲しい。

という願いは、完全拒否されます。」


絵美

「それは、あきらめているから、安心してね。」


☆ 白沢絵美

☆ 「よく覚えていますね。 その通りです。

☆  その女性はサークを幸せにしてくれそうだった。

☆  もし、サークが断ったら、その場で切腹しそうな深刻な顔で、サークを待ち続けた顔をしていたから、良しとしたわ。

☆  5年前から、サークのことを見続けていたし。」

☆ 

☆ 015 白沢絵美様は、お見通し



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