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155 呪術師への依頼

 会議室に、口をふさがれ、後ろ手にしばられた呪術師が連れてこられた。 


シュウピン

「日曜日の昼過ぎに、メラニィとわたしが見つけて拘束しました。」


メラニィ

「呪詛をはけぬように、口をふさいでおります。」


絵美

「シュウピンさん、メラニィさん、お疲れさまでした。

 セーラさんも怪我がなくて、なによりです。」


セーラ

「いえ、わたしは、関わっていません。

 わたしと別れたあとのことだと思います。」


メラニィ

「セーラ、その通りだ。

 この呪術師は、シュウピンとわたしに、真々美様と冬香様を刺し殺させようとしたのだからな。

 見つけた後で、少々仕返しをしていた。」


☆  邪悪な黒い影が消滅した後で、なにかが落ちる音がした。

☆  ガラン、ガラン、ガラン、ガラン。

☆  シュウピンとメラニィのそばに、2本ずつ計4本の短刀が落ちた音だった。

☆ 

☆ 060 12日目 明光波の本来の使い道



シュウピン

「ご安心ください。

 ケガをするような拷問はしていませんから。」


メラニィ

「子供の教育に使用してはNGな、食事制限をして弱らせることにした。

 一日三食が正常とすれば、一日二食しか食わせなかった。」


シュウピン

「それと、睡眠時間を削ってやったわ。

 1日8時間が正常として、1日6時間しか寝かせなかったわ。」


冬香 こころの声

『健康と病気の境界線上ね。

 厳しいとはいえ、あますぎるとも言えるわ。』


絵美

「真々美、するべきことは分かっているわね。」


真々美

「絵美、大丈夫だ。

 怒りにまかせて、退場させたりはしない。

 せっかく、シュウピンさんとメラニィさんが生け捕りにしてくれたのだからな。」


呪術師

「ううっ。」


 くちを封じられて話すことが出来ない呪術師は、真々美をにらみつけている。


真々美

「そう怖い目で(にら)むな。

 悪いようにはしないから話を聞いて欲しいものだな。」


冬香

「せっかくのスカウトのお誘いを蹴ったら、もったいないわよ。」


 呪術師は、にらむ力をゆるめた。


オルア

「ねえ、冬香?

 スカウトって、できるの?

 信用できないわ。

 昨日の敵は今日の友なんて、うそよ。

 昨日の敵は今日も敵でしょ。」


絵美

「オルアさんの言う通りなんだけれど、なんとかして、味方にしたいのよ。

 真々美の魅力をもってすれば、誘いを断れる男性なんていないわ。」


シュウピン こころの声

『たしかに、真々美様なら可能かもしれない。』


メラニィ こころの声

『冬香様のサポートがあって、二人がかりなら服従させられる可能性が高いな。』


真々美

「わたしたちを追い詰めた呪力は見事だった。

 あのときの危機を考えれば、今後の備えとして、呪術にくわしい者の加勢が欲しい。

 どうだろう、あなたのちからを貸してくれないだろうか?」


冬香

「この世にあるものは、すべて”力”です。

 正義なきチカラは暴力。

 チカラなき正義は無力。


 あなたの呪力を正義のために振るってみませんか?」


オルア

「カセイダード王国の呪術師として雇うのね。

 そうなると、行政庁の所属よね。

 そうすると、お給料は時給3,000バーシル かける 8時間 かける 20日で、

月収で48万バーシルね。

 かなりの好待遇だと思うわ。」


 オルアは、電卓をたたいて見せた。


オルア こころの声

『【音色のそろばん】を使いたいけれど、電卓の方が分かりやすいわよね。

 どっちを出そうか迷ったけれど・・・』


☆ メモ書き

☆ 「オルアさま

☆  渡し忘れて、ごめんね。

☆  これは、オルアの前世、青紫が使用していた【音色のそろばん】という計算に使う道具です。

☆  そろばんをはじく音色で商売の良し悪しが分かるそうです。」

☆ 

☆ 089 ナイトバインドの効果と威力


真々美

「どうだろう。

 あなたのチカラをカセイダード王国の利益、すなわち、国益のために役立ててはくれないか?」


呪術師は、大きくうなづいた。


真々美

「では、オルアが提示した条件で、契約してくれるのだな。」


呪術師は、首を縦に振った。


真々美

「シュウピンさん、メラニィさん。

 くちをきけるように、戒めを解いてやってくれ。」


呪術師

「ありがとうございます。

 カセイダード王国の本星の絵美様、支国王の真々美様、医師の冬香様、そして、オルア様、シュウピンさん、メラニィさん、セーラさん。

 わたしは、みなさまのお名前を正しく発音できたでしょうか?」


真々美

「ああ、正しく発音できている。

 それにしても、もうわたしたち7人の名前を覚えたのか?

 すごいな。

 やはり、長い呪文を覚える必要があるから、記憶力が良くなるのだな。」


呪術師は、ニヤリと笑った。


呪術師

女風情(おんなふぜい)が調子に乗るなよ。」


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