145 一線歩行と正しい姿勢
ボクたちは、平均台の前に移動した。
オルア
「アリム、平均台を使って確かめることは、一線歩行と正しい姿勢です。
【一線歩行】って、なにか分かりますか?」
絵美、メラニィ
「「はい、はい。」」
ふたりは、元気よく手を挙げている。
オルア
「おふたりが正解を知っていることは、知っています。
だから、当てません。」
絵美、メラニィ
「「ぶう、ぶう。」」
アリム
「くすっ、ふたりは、仲が良いんだね。
仲良きことは美しきかな。
楽しい雰囲気になるね。」
絵美、メラニィ
「「やったぜ!」」
絵美さんとメラニィさんは、ハイタッチをしていた。
真々美、シュウピン こころの声
『浮気者!
とは言え、場を和ませたいだけと分かるから、文句は言えない、と。』
オルア
「では、気を取り直して、もう一度。
アリム、【一線歩行】って、なにか分かりますか?」
アリム
「男役を演じた女性が、女役を再び演じるときに意識しなければならないことですね。」
オルア
「大正解です。
もしかして、【幕開け】って、少女漫画を読んだことがあるの?」
アリム
「あるよ、かなり昔の話だけれどね。」
オルア
「じゃあ、話が早いわね。
平均台は、女性が【一線歩行】をできるかどうか見るときに最適です。
さらには、【正しい姿勢】ができるかどうかも同時に確認できます。
それでは、この場にいる女性で一番上手な方に、実演をしてもらいます。」
絵美、メラニィ
「「はい、はい。」」
オルア
「絵美様とメラニィさんは、またの機会にお願いしますね。」
オルアは、満面の笑みを、ふたりに向けた。
オルア
「セーラさん、お願いします。」
絵美 こころの声
『流石は、冬香さんのサブシス。
よく見ているわね。』
☆ 018 5日目 冬香のあせり 参照
☆
☆ しかし、「親密な女性同士の関係」と「従属関係」を示すことを目的とするカセイダード風の栄語表現では、使用しません。
☆ 022 【挿絵】 5日目 冬香とオルアの姉妹関係の儀式 参照
☆
☆ お二人の姉妹関係が無事に成立したことを承認いたします。
メラニィ こころの声
『セーラの努力は、オルア様に認められるまでになったのだな。
とても、うれしい。』
☆ 050 9日目 襲撃1回目 参照
☆
☆ 冬香
☆ 「それと、メラニィさんが誤解して嫉妬しなくても良いように、
☆ 彼女を見舞うときにはパートナーとして同伴するようにしてください。」
セーラ
「オルア様、本当に、わたしで良いのですか?」
オルア
「ええ、もちろんよ。
お願いするわ。」
セーラ
「では、お引き受けします。」
セーラは、平均台の端近くに移動した。
その反対の端から2mはなれた所に、オルアはアリムを連れてきて立たせた。
オルア
「アリム、よく見ておいてね。」
アリム
「うん、どこに注目すればいい。」
オルア
「全体を見ることが難しいなら、足の着地位置と左右の肩の揺れ具合を見てね。」
アリム
「うん、やってみるよ。」
オルア
「セーラさん、始めてくれる?」
セーラ
「はい、オルア様。」
セーラさんは、平均台に右足から登った。
セーラさんの左足と右足の着地位置のセンターラインは、平均台の中央線と重なっていた。
そして、左右の肩はほとんど揺れていなかった。
左右の足の膝も理想的な位置まで上げられていた。
アリム
「歩く動作が、とても綺麗だ。」
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