134 模範演技と洗濯
本日は、連続投稿します。
9時40分、12時40分、15時40分、18時40分、21時40分の5回です。
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オルア
「絵美様、セーラさん。
以上で、模範演技を終了します。
どちらから、アリムに背中を洗ってもらいますか?」
セーラ
「絵美様、お先にどうぞ。」
絵美
「じゃあ、お言葉に甘えて。」
絵美さんは静かだった。
オルア
「アリム、わたしのときと同じように洗ってあげてね。
もちろん、洗った後も忘れないようにね。」
アリム
「言葉通りに、しちゃってもいいの?」
オルア
「アリム、女性に恥をかかせないでね。
女性が受けの体勢に入ったら、女性に聞かないこと。
そして、男性側に望まれたから仕方なく・・・という雰囲気を作ることが極めて重要よ。」
アリム
「わかったような気がする。
絵美さん、背中を洗うね。
強すぎたり、弱すぎたりしたら言ってね。」
絵美
「は、はい。
優しくお願いします。」
ボクは絵美さんの背中を洗った。
そして、お約束通りにした。
アリム
「あーっと、絵美さんのお肌がつるつるだから、手が滑ったあ!」
ボクは、絵美の両胸を両手で抱えた。
絵美
「あん。 もうすこしだけ、力を抜いてよ。」
アリム
「は、はい。」
絵美
「それは、抜きすぎ。
さっきとの間くらいで。」
アリム
「これくらいかな?」
絵美
「もう、アリムさんたら、1分間だけよ。」
気が付いたら、3分間が経っていた。
オルア
「最後は、セーラさんね。
両脇に、ちからが入りすぎているわ。
アリムの両手が滑り込む隙を作らなきゃね。」
セーラ
「は、はい。 オルア様。
アリム様、お願いします。」
ボクはセーラさんから、泡が付いた洗いタオルを受け取って、セーラさんの背中を擦った。
アリム
「セーラさん、力加減はいかがですか?」
セーラ
「とっても良いですわ。アリム様。
殿方に背中を洗ってもらうって、こんなにも幸せを感じるものなのですね。」
アリム
「喜んでもらえて、ボクもうれしいよ。」
ボクは、手が滑ったとか言ったら、蛇足になるんじゃないかと思ったけれど、
オルアの 「GO!GO!GO!」 な視線を感じたから、お約束をすることにした。
アリム
「セーラさんの肌は、すべすべしてますね。
とても、なめらかです。」
ボクは、セーラさんの両脇の隙間から、手を通して、セーラさんの両胸を抱き寄せた。
セーラ
「きゃっ。 な、なにをするんですか?
もう、そんなしあわせそうな顔をされたら、怒れないじゃないですか?
アリム様、3分間だけですよ。」
セーラ こころの声
『オルア様とアリム様のおかげで、冬香様に治療してもらった身体が本物の女性の身体なんだって、さらに実感がわいたわ。』
4分間がすぎたとき、オルアがボクの両肩をもんでいた。
オルア
「アリム、3分間どころか4分間が過ぎたわよ。
1分くらいなら長くなっても多めに見るけれど、
5分目に突入するつもりなの?」
オルアの笑顔を見て、ことわざを思い出した。
過ぎたるは、及ばざるがごとし。
長すぎても、短すぎてもダメ。
アリム
「オルアに肩をもんでもらって、ボクは、しあわせだなあ。」
オルア
「アリムはアリムよねえ。」
オルアの機嫌がなおったようで、命拾いしたのだった。
◇
メラニィ
「じゃあ、わたしが洗濯を済ませてしまうから、みなさんは、洗濯物を出してください。
アリム様、みんなのと同時に洗うので、アリム様の洗濯物も渡してくださいね。」
アリム
「えっ? 男性の洗濯物とは分けて洗いたいんじゃないの?」
メラニィ
「アリム様は特別扱いです。
さあ、遠慮しないでください。」
真々美
「メラニィさん、本当に助かる。
ありがとう。」
メラニィ
「いえいえ、洗濯物を放置すると匂いが出るから、早く済ませたいだけです。」
オルア
「冬香、耳が痛いわね。」
冬香
「だ、だれにでも、苦手なものはあるわ。」
絵美
「セーラさんの得意な家事は、なにかな?」
セーラ
「わたしは、片付けですね。
無慈悲に、
「いままで、ありがとう。」
って、感謝の言葉を言ってから、お別れします。」
オルア
「へー、わたしには、真似できないわ。」
アリム こころの声
『シュウピンさん、メラニィさん、セーラさんは、真々美、冬香、オルアが苦手な家事を補える関係だなあ。
ボクが家事で活躍する機会が減りそうで、さびしくなるなあ。』
絵美 こころの声
『あまいわねえ、アリムさんは。
いまは、よそ行きモードなだけと分からないのかしら。
アリムさんを入れて、8人分の家事が押し寄せてくる日が近いとも知らずに・・・』
ボクはなぜか寒気がした。
湯冷めしたのかもしれない。
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