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116 冬香とメラニィさんの夜

 白沢絵美様が決めた組み合わせで、冬香とメラニィさんがペアになった。


冬香

「メラニィさんは、どうしますか?」


メラニィ

「このチャンスを(のが)す気は、1ミリもありません。

 さあ、冬香様のお部屋へ案内(あんない)お願いします。」


 メラニィは、冬香の(かた)()()せて、冬香の部屋に入って行った。





 冬香の部屋にいる冬香とメラニィさん。


冬香

「あせらなくても、わたしは()げないわ。」


メラニィ

「まさか、このような機会(きかい)・チャンスをもらえるなんて思わなかったから、どうしても気があせってしまいます。」


冬香

「そうね。 絵美様はなんでもお見通しのような気がするわ。」


メラニィ

「はっ、つまり、わたしのこころの中もバレているということですか?」


冬香

「かもしれないわね。

 ところで、【()め】と【()け】のどちらがお(のぞ)みですか?」


メラニィ

「【()め】がしたいです。」


 冬香はベッドに(こし)かけた。


冬香

「じゃあ、となりに(すわ)ってね。」


メラニィ

「はい。 冬香様。」


 冬香は目を閉じて、メラニィに顔を向けて、やや上向(うわむ)きになった。


冬香

「ねえ、わたしに(はじ)をかかせないでね。


  【はじまりはいつもキス】


でしょ!」


メラニィ

「冬香様の美しい(くちびる)に見とれていました。」


 メラニィは熱い口づけをした。


冬香

「言葉だけでなく、キスも上手ね。

 メラニィさん。」


メラニィ

「あ、ありがとうございます。」


冬香

「さあ、来てちょうだい。」


 シュウピンさんは、ふたたび冬香に(やさ)しくキスをしてから、冬香の頭と肩を支えながら優しく()かしつけた。


メラニィ

「まるで(ゆめ)のようです。

 ですが、わたしの心臓(しんぞう)(かね)連打(れんだ)してならしているので現実だと理解できます。」


冬香

「どれどれ?」


 冬香は、メラニィさんの(むね)をもちあげて、心臓(しんぞう)の音を確かめた。


メラニィ

()ずかしいです。」


冬香

「とっても健康(けんこう)(あかし)よ。」


メラニィ

「冬香様、いただきます。」


冬香

「メラニィさん、最高級のフルーツを(あじ)わってね。」


 メラニィさんは、冬香の首筋(くびすじ)にキスをしながら、左手で冬香の肩をつかみ、右手でパジャマのボタンを(はず)していった。


メラニィ

「冬香様、とても美しいです。

 おいしそうで、よだれが()れそうです。」


冬香

「ありがとう、よだれを()けられることは良いけれど、よだれを()らされることはイヤなの。

 まるで、手抜(てぬ)きをされて、いいかげんに(あつか)われたようで、しらけてしまうのよ。」


メラニィ

「必要な愛の工程(こうてい)を「いち手順(てじゅん)」でも省略(しょうりゃく)したりはしません。」


冬香

「ぜひ、そうしてね。 あなたに、()わせてくれるかしら?」


メラニィ

「ええ、わたしの愛情(あいじょう)()()してください。」


冬香

「ええ、飲ませてちょうだい。」


メラニィ

「冬香様、とても素敵(すてき)手触(てざわ)りです。

 朝が来ても、手を止めるなんて、できそうにありません。」


冬香

「ええ、それくらい私に執着(しゅうちゃく)してくれると、うれしいわ。

 最初で最後の機会と思って、後悔(こうかい)が無いようにしてね。」


メラニィ

「二度目の機会がいただけるように、全力で愛情をそそぎます。」


冬香

「ちょっとペースが(はや)すぎるわね。

 メラニィさん、手をとめてちょうだい。」


メラニィ

「い、(いた)かったですか?」


冬香

「いいえ、メラニィさんも()いでほしいわ。

 それから、キスとハグをしましょう。」


 メラニィさんは、急いでパジャマを脱いだ。


メラニィ

「す、すみません。

 自分の状態(じょうたい)(わす)れていました。

 まさか、脱ぐことを忘れてしまっていたなんて、お()ずかしい限りです。」


冬香

「あせらなくていいわ。

 夜はまだ始まったばかりなのだからね。」


メラニィ

「冬香様。」


冬香

「メラニィさん、来て。

 ハグをしましょう。」


メラニィ

「はい、よろこんで。」


 メラニィさんは冬香を()きしめた。


冬香

「メラニィさんの体温(たいおん)(かん)じるわ。

 それと、心臓の鼓動(こどう)もね。」


メラニィ

「わたしも冬香様の体温と心臓の鼓動(こどう)を感じています。」


冬香

「わたしは、この状態(じょうたい)で、ぼーっとするときに(しあわ)せを感じるのよ。

 ひと区切(くぎ)りがついたときは、こうやって、余韻(よいん)を感じる時間をちょうだいね。」


メラニィ

「もちろんです。 冬香様。」


冬香

「じゃあ、続きをしてくれる?」


 冬香は、メラニィさんの目を熱く見つめた。


メラニィ

「夜に、冬香様のお部屋で、冬香様の目に映る自分の姿を見ることができるなんて。

 なんというか、もう、明日の朝、隕石(いんせき)が落ちてきても文句が言えないくらいの幸福感(こうふくかん)です。」


冬香

「すばらしい賛辞(さんじ)の言葉をありがとう。」


メラニィ

「いえいえ、このキッカケを作ってくださった、オルア様、絵美様に、こころから感謝(かんしゃ)しています。

 もちろん、こうやって、私に身を(まか)せてくださる冬香様に感謝です。」


冬香

「ふふふ、いい思い出をつくりましょうね。」


メラニィ

「ええ、よろしくお願いします。」


冬香

「じゃあ、続けて。 メラニィさん。」


メラニィ

「冬香様、(あさ)()ても(ねむ)らせませんよ。」


冬香

「まあ、なんて(あつ)(あい)でしょう。」


 冬香とメラニィさんの熱い夜が始まった。


 ここから先は、おふたりだけの()(ごと)です。


【読者様へ】


 あなたの30秒で、この作品にパワーをください。

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