103 アリム、後悔することになるぞ
20日目(8月20日(日)) AM 9:00 朝
(2日に一度の会議: 偶数日の予定、本日は休日。
一番権利者: 真々美。)
◇
セーラが生理になった日、絵美たちは・・・
真々美
「そうか、アリムと腕を組んで歩けたのか? 良かったな、絵美。」
絵美
「ありがとう、真々美。
このペースなら、最終日の11月2日までにはベッドインできそうだわ。」
冬香
「本星への緊急帰還指令が出たら、どうされるのですか?
わたしは、それでも構いませんけれど。」
絵美
「冬香さんは、本当に公正でフェアね。
黙っていれば良かったのに。」
真々美
「そこが冬香の良い所だよ。
自分が不利になっても、仲間が損をしないようにと考えている。
だから、冬香のことは一番信じられる。」
絵美
「わたしよりも?」
真々美
「そうだな、冬香と姉妹関係の儀式をした日からは、冬香が一番だな。」
絵美
「サブシスのサブシスには勝てないわね。
仕方ないわ。」
オルア
「絵美様は、予定が変わって帰還指令が出たときは、どうされますか?」
絵美
「迷わずに帰還することを決断するわ。
サア女王が休暇予定を変更するということは、緊急だからね。
よほどのことがない限り、休暇を早めに切り上げさせることなんてしないわ。」
オルア
「信頼されているのですね。」
絵美
「もちろんよ。 上司は部下に一度許可した休暇はよほどのことがない限り、取りやめたりしないものよ。」
真々美
「そうだな。 シュウピンさんとメラニィさんに3日間の休暇を出したときは、早く来て欲しい気持ちでいっぱいだった。」
☆ 「すまない、休みを切り上げて戻ってきてくれ!」
☆ と
☆ 前言撤回したい気持ちがMAXに達しているが、それでは信頼関係が壊れてしまう。
☆
☆ 014 【挿絵】 司会《中路真々美》の課題 参照
オルア
「ということは、アリムに前世でやり残した未練を引きずらせないためには、絵美様との愛情交換を早めにしてもらった方がいいわね。 でも、だれが言うべきかな?」
冬香
「わたしは嫌よ。
絵美様にアリムを寝取られたくないわ。」
オルア
「うーん、たしかにわたしも嫌かな。」
絵美
「わたしが言うと急かした印象を与えてしまうから良くないわよね。」
絵美、冬香、オルアは、真々美を見つめた。
真々美
「わかった。 わたしが言うから心配しないでくれ。」
絵美
「ありがとう。 真々美。」
冬香
「貸しを1つ減らしておくわ。」
☆ 医師《白石冬香》 こころの声
☆ 『真々美。 貸しだからね。
☆ 絵美様は、当然、予想して、わたしのナイトバインド枠を予約する伝言をしたわよね。
☆ (中略)
これで、貸しの合計は3つ、いいわね。 真々美。』
☆
☆ 021 5日目 受伝台の助言の意味は 参照
オルア
「真々美は頼りになるわね。」
真々美
「絵美がさみしい思いをしないように、バランスを取るようにするよ。」
◇
アリムは、朝食の用意をしていた。
アリム
「ごはんができたよー。」
絵美
「アリムさん、ありがとう。」
真々美、冬香、オルア
「「「アリム、ありがとう。」」」
みんなで、朝食の席に着いた。
アリム
「いただきます。」
真々美、冬香、オルア
「「「いただきます。」」」
◇
朝食の後の食休み中に、真々美が話を切り出した。
真々美
「アリム、そのう、説教じみたことを言うことになって、申し訳ないのだが、聞いてくれるか?」
アリム
「真々美、どうしたの?」
真々美
「アリムの前世は、絵美の恋人の竜くんだよな。」
アリム
「うん、そうだよ。」
真々美
「絵美は、その、普段の明るくて無邪気な様子から、そうは見えないかもしれないが、カセイダード本星の伍姫のファースト、つまり、女王様をのぞけば、1番高い地位にいる。
長期の休暇がゆるされたとはいえ、なにか事件が起こったら、すぐに帰る必要がある。」
アリム
「えっ? 絵美さんは、もう帰ってしまうの?」
絵美
「今の時点では、まだよ。
ただ、すぐに帰るように指令がでる可能性が高いと、真々美は言っているのよ。」
アリム
「そんな、もっともっと仲良くなってから、愛情交換したいと思っているのに、駄目なのですか?」
真々美
「アリム、駄目とかではなくて、その可能性を忘れないで欲しい。
絵美といっしょに過ごせる日数は限られている、ということを知っておいて欲しいという意味だ。
だから、絵美との時間を最優先で大事にして欲しい。
あしたも会えるから! と油断していたら、
アリム、後悔することになるぞ。」
アリム
「良く分かった。
真々美、気付かせてくれて、ありがとう。
オルア?
現世で一番大事にするべき女性は、オルアだってことは分かっている。
3つ前の前世の心残りを解決するために、絵美さんと仲良くすることを大目に見てくれますか?」
オルア
「そうね、前世の心残りを解決できたら、わたしたちに集中してほしいわ。」
アリム
「ありがとう。 オルア。
真々美は、わかってくれているんだよね。
ありがとう。」
真々美
「ああ、理性では分かっているつもりだ。
アリム、一期一会だ。
もう二度と会えない一度きりのチャンスだと思って、後悔しないように行動してくれ。」
アリム
「ありがとう、真々美。
冬香、先日、あつい想いを打ち明けてくれたばかりだから、言いにくいけれど。
絵美との時間に重点をおくことを、ゆるして欲しい。」
冬香
「アリム、これは貸しだからね。
あとで、返してもらうわ。」
アリム
「ありがとう、冬香。
借りを返す機会ができたら、言って欲しい。」
冬香
「ええ、言質を取ったからね。」
アリム
「絵美さん、前世の竜豪としての未練を解消できたら、そのときの記憶を忘れるかもしれない。
だから、絵美と愛情交換する前に、前世のボクへの手紙を書く時間をくれませんか?」
絵美
「もちろんよ。 後悔しないようにお願いね。
書いてくれた手紙は、竜くんに渡すから安心してね。」
アリム
「ありがとう、絵美さん。
じゃあ、みんな、時間をもらうね。
お昼ご飯の用意など、いろいろな家事をお願いできますか?」
絵美
「そうね、みんなと手分けして片づけておくわ。」
アリム
「みんな、ありがとう。」
アリムは、アリムの部屋に入っていった。
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