第4部 第8話
「分かってくれたらそれで良いよ!ていうか分かってくれてホント良かったよ。ヒイロ、アイツに目を付けられていたからさ。」
ツバサはあっさりとヒイロの謝罪を受け入れました。
「アイツってもしかして大林のこと?」
ヒイロはツバサの発言で気になることを質問しました。
「そうそう、僕たちの学年で怪物退治で活躍した奴に突っかかってくる奴なんてオオバヤシぐらいだよ。あっ、噂をすれば…。」
ツバサが何かに気付いて途中でしゃべるのをやめると、ヒイロの席に向かって、身長が2メートル近くありそうな大きな体の男子と身長160センチくらいの高校2年生の男子の平均身長からは少し低い男子の2人組が近づいてきました。そして身長2メートルくらいの男子がヒイロに向かって「おい、ソラ!お前、人型の怪物を2,3体倒したからって調子に乗るなよ!数で言えば俺の方が多く怪物を倒してるんだからな!」と、ヒイロが調子に乗っていることに対して釘を刺してきました。
それに付け加えるように背の低い男子が「そうだぞ!大器くんなんて、お前が怪物退治をしなかった昨日も怪物を1体倒しているんだからな!」と、ヒイロに対して言ってきました。
それに動じることなくヒイロは「うん、分かってるよ。俺が世間から評価されている手柄のほとんどはチカラやヒデオさんのアシストのおかげだからな。それに比べたら要請があれば確実に怪物を退治しているオオバヤシの方がすごいことをしているってことは理解してるつもりだよ。」と、下手に出る発言をしました。
昨日までの調子に乗った態度と全く違うヒイロの態度にオオバヤシと呼ばれた男子は、肩透かしを食らい「…そ、そうか…分かってればいいんだよ!分かってれば!…おい、行くぞ!小林!」と、自分が出した矛を無理やり収めてヒイロたちから離れていきました。
このオオバヤシと呼ばれた男子は、フルネームを大林 大器と言い、「自分の体を巨大化させることができる能力」の持ち主でした。この能力をダイキが願ったのは、願い事を叶えてもらった小学3年生の時にウルト〇マンに憧れていたからでした。と言っても、ウルト〇マンと同じ身長40メートルまで巨大化したことはありませんでした。今まで戦った怪物が大きくても全長3~4メートルくらいだったのと、街中でそんなに巨大化したら守るべき一般の人たちに多大な迷惑が掛かるのが理由でした。
しかも、大きく出来るのは自分の体だけで、着ている服は大きくすることが出来ませんでした。そこでダイキは、日本全国に出現した怪物を倒せるようにエンドウ・コウイチとコンビを組んだユウキ・ヒデオみたいに、服を大きく出来る能力の持ち主とコンビを組みました。そのコンビを組んだ相手がダイキに小林と呼ばれた男子で、フルネームを小林 頼人と言い、「手で触れた物の大きさを自由に変えられる能力」の持ち主でした。ダイキはライトに自分が着る服や下着をあらかじめ触れてもらって、怪物と戦う時に自分の体を大きくする時には着ている服を大きくしてもらい、退治し終わった後、元の大きさに戻るときは着ている服を小さくしてもらっていました。ライトがこの能力を願った理由は、おやつに出て来るお菓子を大きくして好きなだけ食べたいと思ったからでした。
(お菓子を好きなだけ食べたかったら、何故『物の大きさを変えられる能力』を願い、『物の数を変えられる能力』を願わなかったのか?)と思う人もいるかもしれませんが、それはライトがすごい野菜嫌いで、食事に出て来る野菜を食べないことをいつも母親に注意されていたので、野菜を小さくして一気に食べることが出来るようにもするためというのが、物の数ではなくて物の大きさを変えられる能力をライトが願った理由でした。




