第4部 第7話
(ん?)
チカラはヒイロの今の発言が少し引っ掛かりました。
「大体、ツバサがおかしいんだよ!自分は読者モデルをしたりしてチヤホヤされているのに、俺の方が注目された途端に俺がおかしくなったとか言い出すしさ。きっと自分よりも人気のある俺に嫉妬してるんだよ!」
(う~ん、これはツバサのヒイロがおかしくなったっていう発言もちょっと分からなくもないかも。)
「チカラなら俺の気持ち分かってくれるよね?」「うん、分かるけど…。」
「おいおい、誰が誰に嫉妬してるって言うんだよ?」
ヒイロの発言に我慢できず、異議を唱えるためにツバサが話に混ざってきました。
「何だ、ツバサいたんだ?誰が誰にって、ツバサが俺にだよ。一昨日、登校中に写真を撮られていた俺を見て、『すごいね!ヒイロは…。』って言ってたじゃん!」
「確かに言ったし、今でもその気持ちは変わらないけど、僕が『ヒイロはおかしい!』って言ってるのは嫉妬からじゃなくて、周りの人たちの態度が変わったのに合わせてヒイロの態度が実際に変わったからおかしいって言ってるんだよ!」
「いやいや、別に変わってないし、それに変わったって言っても、今話題になってる俺に興味を持ってる人たちに対しての態度だけだろ。」
「それは…そうかもしれないけど…。」「ちょっと2人とも落ち着いて!」
ヒイロの反論に反論できずにいるツバサを援護するためにチカラは2人の間に割って入りました。
「何だよ、チカラ?俺は落ち着いてるよ。」
「なら言わせてもらうけど、ヒイロ!確かに今の周りの人たちのヒイロに対する態度の変化は、ヒイロの功績に対して正当な評価だと思うし、ヒイロが喜ぶのもわかる!僕も嬉しいしさ!だけどね、ヒイロ。キミは僕たちへの態度だけは変わってないって言ってるけどそれは違う!以前のヒイロなら「ツバサが自分に嫉妬してる!」なんてツバサを蔑むようなことは言わなかったよ!」
「……。」
チカラの発言が的を射ていたのでヒイロは何も言い返せませんでした。
「そうだね。ソラくん、それは良くないかも。」
今まで黙っていたチヒロもチカラの意見に賛同しました。
「前の空を飛ぶことしか出来ないことを悩んでいたソラくんの方が良いとは思わないけど、以前のソラくんはツバサくんが載っている雑誌を買ってきたのを見せてくれたり、チカラくんが怪物退治したニュースの話を嬉しそうに話してくれたり、とても友だち想いだったよ。そこは前のソラくんに戻ってほしいな。」
チヒロがしゃべり終わると、ヒイロは申し訳なさそうに「…ツバサごめん。チカラやヤハギさんに言われてやっと分かったよ!俺が周りにチヤホヤされておかしくなってたことに。ホントにごめん!」と、ツバサに謝罪しました。




