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第2部 第26話

 病室へ入るとベッドから上半身を起こしたヒデオが「キミがヒイロくん?」と聞いてきました。「は、はい!」とヒイロは世間からヒーローと呼ばれているヒデオから話しかけられて緊張しながら返事をしました。


「リョウスケたちに聞いたけど、今回怪物を倒したのはヒイロくん、キミみたいだね。いや、すごいよ!あんな強い怪物を倒すなんて!」


「は、はい!…い、いえ、僕が倒したわけじゃないです。僕は怪物を倒すのを手伝っただけです。倒せたのはリョウスケさんたちのおかげです。…そういえばリョウスケさんたちは?」


「リョウスケたちは怪物対策の役人の人たちに今回の怪物退治の顛末を説明しに行ってるよ。」


隣に立っていたコウイチがヒイロの質問に答えました。


「じゃあ、俺もそろそろ怪物の体を冷凍庫に運びに行くから、あとは2人でごゆっくり。」


そう言い残して、コウイチは病室から出て行きました。ヒイロはヒデオと2人きりにされてどうすればいいのか分からず突っ立っていると、「ヒイロくん。」とヒデオが話しかけてきました。


「キミは自分が怪物を倒していないって言ってるけど、リョウスケたちはそう思ってないみたいだよ。あの他人をほとんど褒めないリョウスケとイトイがヒイロくんは頑張っていたって言ってたし、ヒカルは今回の怪物退治のほとんどがキミの手柄だって言ってたからね。」


「本当ですか?」


「ホントだよ。でもチカラくんがやられたりして、2、3度危なかった時もあったんだろう?こう言っちゃなんだけど逃げたいとか思わなかったの?正直に言うと俺が空を飛べる能力しかなかったら、怪物がやって来た時点で怪物の脅威が届かない空へ逃げてるかもしれないからさ。」


「正直に言うと怪物が現れた時点ですぐに逃げたかったです。でも僕が怪物の標的で逃げられないことをコウイチさんに伝えられた時、チカラが自分は標的じゃないかもしれないのに何も文句も言わずにヒデオさんに勝った怪物と戦うことを受け入れたんです。しかも怪物と戦う前に僕に言ったんです。『自分たちが怪物にやられたら気にせずに逃げろ!』って。チカラもヒデオさんに勝った怪物を相手にするのは怖いはずなのに、自分は逃げだそうとせずに僕のことを気遣ってくれたんです。だからそんな友達を置いて逃げるわけにはいかないと思いましたし、空を飛ぶことしか出来ないけど自分にできることがあったらなんでもやろうと思いましたね。」


「そうか。ヒイロくんもチカラくんも友達思いなんだね。」


ヒデオは自分の質問に対するヒイロの答えに納得しているようでした。


「僕はともかくチカラはそうだと思います。それにやっぱりチカラがいなかったら怪物に勝てなかったと思います。」


ヒイロはヒデオにいくら褒められても、いまだに謙遜していました。

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