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第2部 第21話

「アハハ!あんたの仲間結局やられてんじゃない!」


ユイの言葉が追い打ちとなったのか、「な、何してくれてんだ!このガキ!」と「ハヤイ」は丁寧な口調をやめてヒイロたちに襲い掛かろうとしました。

ユイは「カタイ」が倒されたことに油断していて「ハヤイ」を人形の包囲網から逃がしてしまいました。しかし「ハヤイ」はユイの操作する人形の包囲網から抜け出してすぐにピタッと動かなくなりました。


「何だこれは?何で体が動かないんだ?まさか…。」


「ハヤイ」が自分の体が動かなくなった理由に気付いて振り向こうとしましたが、頭を動かすことも出来ず、「くそっ!くそっ!分かっていたはずなのに!くそっ!」と苛立ちを隠せずにいました。


「ふぅ、何と間に合いましたね。」


コウイチに支えられながらチカラがサイコキネシスの能力で「ハヤイ」の動きを止めたのでした。


「チカラ、あんた大丈夫?」


ユイは傷口を押さえながら能力を使っているチカラを心配して尋ねました。


「何とか今のところは大丈夫です。イトイさん!僕を心配してくれるなら早く人形を使ってあの怪物が動けないようにしてもらえますか?」


「あぁ、そうだよね!今すぐやるよ!」


そう言うとユイは、人形を操作して「ハヤイ」を押さえつけました。


「くそっ!放せっ!」


「じゃああとはウダくん、よろしく。」


「分かった。」


「くそっ!何をするつもりだ?やめろっ!放せっ!」


「確実に倒すためにかなり強い電気を放出するので、みんな離れていて。」


ヒカルはそう言うと、動けなくなった「ハヤイ」の頭に手を置きました。

次の瞬間、雷でも落ちたのかというくらいの衝撃が起こると、さっきまでうるさかった「ハヤイ」が全くしゃべらなくなりました。


「これでもう動き出すことはないと思うよ。人型ではないけど、こいつより大きい怪物を倒した時よりも強い電気を流したので。」


「お~い!今の雷みたいなやつ何?みんな無事ですか?」


ヒイロとリョウスケがユイたちのところにやって来ました。

するとユイが得意げに「フフンッ!見なさい!ヒデオさんに勝った怪物は私たちが倒したぞ!」とリョウスケに向かって自慢してきました。

しかしリョウスケは「フンッ!何が私たちが倒しただよ!さっきの雷みたいなものが見えたってことは、とどめを刺したのはヒカルなんだろ?お前は手伝っただけだろ!その点俺はちゃんととどめを刺したからな!俺の勝ちだ!」と言って、張り合ってきました。


「何言ってんの?たとえとどめを刺してないとしても、ヒデオさんに勝った怪物を倒した私の勝ち!」


「何だと!」「何っ?」


「お取込み中悪いですけど、ちょっといいですか?」


リョウスケとユイが相変わらず喧嘩しているところにヒイロは割って入りました。


「正確には『カタイ』という怪物はまだ倒してないかもしれません。凍っているだけなので、溶けたらまた動き出すかもしれませんよ。」


「それなら俺に任せてくれ!」


コウイチがチカラをその場に座らせた後、手を挙げて言いました。


「どうするんですか、コウイチさん?」


「ヒデオにやらせるよ!ヒデオならパンチ一発で粉々にしてくれると思うから。」


「でも、ヒデオはまだ目を覚ましてないんだろ?それまでどうするんだよ?まさか俺につきっきりで溶けないように見てろって言うんじゃないだろうな?」


「違うよ。怪物対策の人たちに言ってあの怪物が入る大きさの冷凍庫を借りてもらって、そこに俺がワープであいつを運ぶよ。それならリョウスケにつきっきりで見てもらう必要はないだろ?」


「まあ、それならいいけど。」


「『カタイ』とか言う怪物の体だけじゃなくて、あの『ハヤイ』とか言う怪物の死体も運んでくださいよ。」


ヒカルが「ハヤイ」の死体がある辺りを指差しながら、コウイチに頼みました。


「分かってるよ!貴重なサンプルだからな!政府に渡して研究してもらわないとな!あれっ?『ハヤイ』の死体ってイトイの人形が押さえつけていたはずだよな?どこにあるんだ?」


ユイはコウイチの発言の意味が分からないといった様子でしたが、「何言ってんの?そこにあるでしょ!…あれっ?ない。どういうこと私はちゃんと押さえつけていたのに!」と「ハヤイ」の死体が無いという状況を理解するとコウイチだけでなくユイも慌て始めました。その動揺が伝播したのかリョウスケやヒカルも慌て始めました。


「おい!どうなってんだよ?ヒカル?ちゃんととどめを刺したんだろ?」


「はい!いつもの怪物よりも強めの電気を流しました!その後動かなくなったし、絶対死んでいるはずです!」


4人が慌てる中、チカラとヒイロは落ち着いて辺りを見渡していました。


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