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第2部 第14話

ヒイロとチカラとコウイチは開けた岩場にワープしてきました。


「ここはどこですか?まさか!ヒデオさんがやられた場所じゃないですよね?」


「違うよ。まあ、ヒデオと俺が怪物と会った山にもこういう場所があるけど。ここは国がチカラくんたちに怪物と戦ってもらうために借りた場所。ヒデオがやられた場所に行ったらまだ怪物がいるかもしれないけど、こちらから出向くより準備して待ち構えた方が良いしね。」


「よく借りられましたね?怪物と戦ったらこの場所ボロボロになるかもしれないのに。」


「怪物が出現するようになって、有事の際には国が土地を収用することも出来るようになったらしいし、たぶん強引に借りたのかもしれないよ。」


チカラはあっけらかんと言いましたが、ヒイロはたとえ国のためとはいえ、自分の家の土地が収用されたことを考えて寒気がしましたが、普段怪物退治という有事に参加していると、国が土地を収用することくらい何とも思わなくなるのかと怪物退治の恐ろしさも感じました。


「…それで他の子たちはどこにいるんだろ?」


「あっ!あそこじゃないかな?」


チカラが指を差した方を見ると、ヒイロたちから少し離れた所に何人かの人影が見えました。

チカラが「お~い!」と言って近づいて行くと、「あっ、遅かったじゃない。」「ああ、待ちくたびれたぜ!」とチカラの呼びかけに反応した2人が見えました。


1人はヒイロもニュースなどで見たことがある、ヒデオと同じく今年高校を卒業して怪物退治を生業としている、氷室涼介(ヒムロ・リョウスケ)でした。

ヒムロ・リョウスケは触れているものの水分を凍らせることが出来る能力を持っていました。怪物と戦う時は怪物に触れて怪物を凍らせたりもしましたが、怪物の上部の空気中に含まれている水分を凍らせて氷柱のようなものを作って攻撃もしました。ちなみに空気には常に触れているとみなされるのか遮るものがなければどんなに遠くの空気中に含まれている水分でも凍らせることが出来ます。ただし遠くなれば遠くなるほど凍るのは遅くなりました。


もう1人はどこかで見たことがある気がする女子でした。チラッと見ただけでも分かるくらいの美人でしたが、目がつり上がっていて本当はどうか分かりませんが、性格がキツそうな印象をヒイロは受けました。

 

「なぁチカラ、そいつが昨日人型の怪物を倒したっていう奴か?」


「そうですよ、リョウスケさん!こいつが昨日人型の怪物を倒したソラ・ヒイロです。」


チカラが集まっている人たちに向かってヒイロの紹介をすると、刺すような視線が自分に向いているのをヒイロは感じました。


「おい、お前!」


「は、はい!」


「ヒデオと同じく人型の怪物を倒したからといって調子乗んなよ!俺が巡回していたところに現れてたら俺が倒してたんだからな!」


「そうそう、ヒイロって言ったっけ?こいつの意見に賛同するのはしゃくだけど、別にあなたじゃなくても人型の怪物を倒すことは出来たから!こいつには無理だけど、私にはね!」


ヒムロ・リョウスケとつり目の女子がヒイロに突っかかってきましたが、つり目の女子の方はヒイロだけでなくリョウスケの方にも喧嘩を売っていました。

ヒイロが委縮して何も言えずにいると、リョウスケが「おい!てめぇ今なんつった?俺には人型の怪物を倒せないって言ったか?」ヒイロではなくつり目の女子に食って掛かりました。


「あら、そう言ったつもりだけど理解できなかった?」


「てめぇ、ふざけんな!お前よりも俺の方が多く怪物を倒しているんだぞ!もし俺に出来なかったら、お前に出来るはずないだろ!」


「私よりも怪物を倒した数が多いのは怪物退治の活動を私よりも先に始めてたからでしょ!実力的に言えば私の方が上です~!」


リョウスケとつり目の女子はヒイロそっちのけで口喧嘩を始めました。ヒイロがどうすればいいのか分からずうろたえていると、チカラが「ヒイロちょうどいいから今のうちに集まってくれた人たちを紹介するね。」と喧嘩する2人を無視してヒイロに集まっている人たちを紹介しようとしました。


「え⁈いいの?あれほっといて?」


「いいのいいの。いつものことだから。」


「…そうなんだ。」


「え~と、今言い争いをしている金髪で自衛隊員と同じ服を着ている人がヒムロ・リョウスケさん。触れたものの水分を凍らせる能力を持っているよ。」


「うん、リョウスケさんはニュースとかで見ているから知ってるよ。知らないのは…。」


「ああ、彼女は糸井結(イトイ・ユイ)さん。高校3年生で、あの糸井グループの社長の娘さんだよ。」


「ええ!あの糸井グループの!…失礼かもしれないけど、言葉遣いからは社長令嬢とはとても思えないな…。」


「それ、本人には言わない方がいいよ。すごく怒るから。」


いまだにリョウスケと罵詈雑言の言い争いをしているユイを見て、ヒイロは「本当にキツイ性格をしてたんだな。」と思いました。


「あとあそこでフードを被ってスマホをいじっているのが雨田光(ウダ・ヒカル)くん。僕たちと同じ高校2年生。」


「どうも~。」


チカラに紹介されて(スマホからは目線を全く動かさなかったが)一応挨拶をしたヒカルのこともヒイロはどこかで見たことがある気がしましたが、おそらく高校ですれ違ったことでもあるのだろうと結論付けました。


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