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第1部 第18話

 ヒイロが気付いた時には、ヒデオは別の現場へ向かってしまい、目の前では自衛隊員がヒデオが倒した怪物の処理をするべく怪物の死骸を囲んでいるところでした。


「お疲れ。大変だったな。…はい!これ、買った服!あと昼食代は払っといたから。…この後どうする?帰ろうか?」と、いつの間にか隣にいたショウに促されるままヒイロは家路に着きました。

ヒイロはショッピングモールから家に帰るまでの記憶がほとんどなくて、気付いたらいつの間にか自分の家の前にショウと2人で立っていました。するとショウが「もうここまでくれば大丈夫だろ!じゃあ俺も家に帰るから!また明日な!」耳の遠い高齢者に話しかける様にはっきりと声を出してヒイロに向かって話し、自分の家に帰っていきました。


ヒイロがドアを開けて家の中に入ると、リビングの方から母親の「おかえりー。」という声が聞こえてきました。ヒイロは返事もせず、普段帰ってきたら真っ先にする手洗い・うがいもしないで、自分の部屋に直行して、買った服を袋ごと放り投げて、ベッドに潜り込みました。


(どうすれば良かったって言うんだ?俺が戦ったって勝てるわけないじゃないか。そうだよ。むしろ俺が怪物にぶつかっていかなかったから、ヒデオさんが来るまでの時間を稼げたんだよ!これで良かったんだ!ヒデオさんには誤解されたけど、どうせ本当に怪物と戦うヒーローを目指しているわけじゃないんだから気にしない!気にしたら負けっ!)


ヒイロはベッドの中で自分を納得させるかのように、何度も言い訳じみた言葉を言い聞かせました。そのうちに疲れが出たのかそのまま眠ってしまいました。


しばらくして息子の様子が普段と違っていたのが気になったのか、ヒイロの母親がドアをノックして、「ヒイロ、大丈夫?そろそろ夕飯だけど…食べられる?」と聞いてきました。ヒイロは今は一人でいたい気分だったのですが、昨日と同じく昼食をちゃんと食べていなかったのでお腹が減っていたのと母親が夕飯を「食べる?」ではなくて、「食べられる?」と聞いてきたので、(自分の今の状態をすごく気にしているんだ。あまり心配をかけちゃいけないな。)と思ったため、「大丈夫!食べるよ!」と答えました。それを聞いたヒイロの母親は「そう。わかった。でもご飯を食べる前には、手洗い・うがいをしなさいね!」と言って、1階に降りていきました。


母親が部屋の前を離れた後、ヒイロはベッドから抜け出して投げっぱなしにしていた服を片付けました。その後部屋から出て洗面所に向かい、手洗い・うがいをしてリビングに行きました。リビングに繋がるドアを開けると、キッチンには味噌汁をよそう母親の姿があり、テーブルの上には夕食の準備がしてありました。母親はヒイロが来たのを確認すると、「今味噌汁持っていくからちょっと待って。」と言って、普段と変わらない態度をとっていましたが、ヒイロからすると不安を隠しているのがバレバレでした。

ヒイロが席に着くと、母親もすぐに味噌汁を持ってやってきました。


「さあ、食べましょ。いただきます。」


「いただきます。…今日も父さん遅いの?」


「そうなの!役所勤務も大変ね!休日出勤でこの前出た怪物の事後処理するので大変みたい!」


「へぇ~。怪物と言えば今日の怪物についてはなにかニュースで報道していた?」


ヒイロは何気ない雰囲気を装い一番気になることを母親に尋ねました。


「今日は多かったわね~。1日に3体も出たみたいじゃない。でもすぐ退治されたみたいね。すごいよね。ヒデオくん。その内2体も倒したらしいし。」


母親が何も気にせずに話しているのを見て、(あれっ⁈俺のことはニュースでやっていないのか?)と少し肩透かしを食らった感覚になりましたが、ヒイロは覚悟を決めて核心を突くことにしました。


「俺のことはニュースでやってなかった?」


母親はキョトンとして「ヒイロのこと?やってないけど…もしかして昨日のこと?それなら昨日のニュースでやってたじゃない!」と答えました。母親の態度から本当にニュースでやっていないと確信したヒイロはホッとしました。


「どうかした?ヒイロ?」


母親が不思議そうに聞いてきたので、「ううん。ならいいんだ。それより今日の唐揚げおいしいね。」とヒイロはこれ以上心配かけないように話題を変えました。


「あら、そう!良かった!」


ヒイロの母親は嬉しそうに笑いました。その後ヒイロは夕食を平らげて、自分の部屋に戻りました。

ヒイロはベッドに倒れて「は~。」と一息つきました。


(俺のことはニュースでやってないみたいだし、ひとまず良かったかな。まあ、そりゃそうだよな。怪物を倒せなかったやつのことより、倒した人のことを報道するよな。あ~後で風呂入らないと。おっとその前に一応。)


ヒイロはスマホを手に取り、一応今日のことをネットではどう話題になっているか調べてみることにしました。「#○○ショッピングモールっと、どうだ?」するとスマホの画面に映ったのは…


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