第4部 第18話
ヒデオたちが猿ヶ森砂丘にワープしてくると、すでに戦車が十数台、海に砲身を向けて配備されていました。自衛隊の人たちはいつ「オオキイ」が海岸に現れてもいいように、せわしなく動いていましたので、ヒデオたちは邪魔にならないところでその様子を眺めていました。
コウイチはヒデオたちを連れて来たあと、ライトを連れて来るためにまたワープしました。
「僕たち何もしないで良いんですかね?」
ヒイロが心配になって、ヒデオに尋ねました。
「そうは言っても、自衛隊の作業は手伝えないし、たとえ手伝ったとしても邪魔になるだけだから、俺たちに出来ることは自衛隊の攻撃が効かなかった時のためにあの怪物を倒す作戦を考えることぐらいかな。あ!あと、怪物が別な海岸から上陸しそうになった時はこちらに連れて来なきゃいけないかもしれないな。」
ヒデオが言い終えると、ライトを連れたコウイチがワープして現れました。
「まだ怪物はやってきてないよな?」「コウイチ、大丈夫だよ。まだ怪物は来てないよ。」
「そうか。」
「それじゃあコウイチさんも来たので、早速自衛隊の攻撃が効かなかった時の作戦を考えますか?」
ヒイロが話を先に進めようとしました。
「そうだね!でも手堅く攻めるなら大体は決まりきっているけどね。」
「え?そうなんですか?」
ヒイロはヒデオの発言に驚きの声を上げました。
「まずは…。」「まずは俺だろ?」
リョウスケがヒデオの言いたいことを察知して、ヒデオが言う前に自分から名乗り出ました。
「…そう!良く分かったな!リョウスケ!」
「当たり前だろ!怪物の動きを止めて攻撃するのが一番手堅い倒し方だって理解していれば誰でも分かるよ!そしてこの中で怪物の動きを止めることが出来る能力を持っているのは、俺とチカラだけだけど、チカラの能力だとパワー負けしてあいつを抑えきれないから、氷漬けにして動きを止められる俺の出番ってわけだろ!」
「そうそう。しかも相手は海に落とされて濡れているから、氷漬けにしやすいしね。そして念には念を入れて、リョウスケが氷漬けにした怪物をダイキくんに押さえてもらって、ヒイロくんに運んでもらった俺がパンチで首の骨を折る!ってな感じだけど何か問題ある?」
意見を聞きながらヒデオは全員の顔を見回しました。
すると、ライトが手を挙げて「ちょっと良いですか?怪物がヒデオさんのパンチで首が折れないほど巨大化していたらどうするんですか?」と発言しました。
「確かに更に巨大化している可能性はあるけど、たぶん大丈夫だと思うよ。普段相手にしている3メートルくらいの怪物なら本気を出せば、パンチ一発でバラバラの肉片にすることが出来るから、全長100メートルくらいに巨大化でもしてない限りはたぶん大丈夫だと思うよ。」
「そうですか。…あともう1つ良いですか?」
「もちろんいいよ。作戦を出来るだけ良いものにしたいからね。」
「ありがとうございます。実は僕の能力を使ってちょっと保険をかけておきたいのですが。」
「保険?」
「はい。つまり…………。」




