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第4部 第17話

 数秒後、「オオキイ」がいた辺りにパッとコウイチが現れました。


「お~い!うまく行ったか~!」


ヒデオとリョウスケとチカラが走ってコウイチに近づいてきました。


「ああ、うまく行ったよ!あの怪物を海に落としてやったよ!」


コウイチたちの作戦の内容は、ヒイロとチカラが「オオキイ」に隙を作らせて、その隙を突いてワープして近づいたコウイチが「オオキイ」を海の上までワープで連れて行くといったものでした。


「よっしゃー!これでひとまず大丈夫だな!」


「…なあ、本当に大丈夫なのか?俺たちでは倒せないからって海に捨ててくるなんてよくないと思うぞ。もしあの怪物が他の国に行って暴れたら、国際問題になるぜ。確か国際条約で『自国に出た怪物を他国に押し付けてはいけない。』っていうのがあって、多くの国が批准してるし日本も批准してるはずだぜ。」


作戦がうまく行って、ヒデオは喜びましたが、リョウスケは不安そうにコウイチたちに質問しました。心配しているリョウスケの姿と普段のリョウスケの姿とのギャップが面白いのか、「それは大丈夫だよ!ワープさせたのは日本近海だから!」と、コウイチは笑って答えました。

コウイチの答えを聞いて、ますますリョウスケは狼狽えながら、「はぁ?日本近海?それじゃまたすぐにあの怪物やってくるじゃん!何県の近くの海に捨ててきたんだよ⁈」と、聞いてきました。


「青森。」


「あ~お~も~り~?いくら日本近海だからって他の県の近くの海に捨ててきたら、それはそれで問題になるんじゃないか?それにもし上陸されて暴れられたら青森県の人に申し訳ないことになるぞ!」


「大丈夫だよ!この作戦はもし巨大な怪物が現れたらそうしようと俺とヒデオが防衛省とかに具申して許可を得た作戦だから。」


「そうなのか?それじゃあ、なんで青森県なんだ?」


「あれ?リョウスケ知らないの?青森県には猿ヶ森砂丘って所があって、自衛隊が武器や兵器の試験をしているんだよ。そこならあの「オオキイ」っていう怪物を迎え撃てるだけの兵器があるはずだよ。」


「そうか。それなら…安心かな。」


「というか、自衛隊の兵器が効かなかったとしても、海に入っている相手ならリョウスケがすぐに氷漬けにできるだろう?」


コウイチはまだ不安そうなリョウスケを笑いながら茶化しました。

からかわれていることに気が付いたリョウスケは不安な気持ちはどこへ行ったのか、コウイチに怒りながら、「はぁ?当たり前だろ!すぐに氷漬けにしてやるわ!」と、言い返しました。


「それなら良かった。それじゃあ、俺たちも猿ヶ森砂丘に行こうか。」


「ああ。」「そうだな。」「「分かりました。」」


リョウスケとヒデオ、チカラとヒイロが返事をすると、「ちょっと待ってください!」と、ダイキが会話の流れを止めました。


「どうしたの?」


コウイチが尋ねると、ダイキは「僕はこのままの大きさで大丈夫ですか?一旦、元の大きさに戻りましょうか?」と、質問してきました。


「別にそのままでも大丈夫だよ!むしろその大きさの方が他の人が触れられる面積が増えていいかもね。」


コウイチと一緒にワープするには、コウイチ本人に触れるか、コウイチに触れている人に触れていなければいけませんでした。


「分かりました。それじゃあこのままで。あと、あの怪物がもっと大きくなる可能性もあるのでコバヤシも連れていきたいんですけど…コバヤシはどこに…?」


「あぁ、コバヤシくんね。怪物の近くは危ないと思って、かなり離れた場所に隠れていてもらったんだ。キミたちを猿ヶ森砂丘に送った後、俺がちゃんと連れて行くから安心してくれ!」


「分かりました。ありがとうございます。」


「それじゃあみんな、オオバヤシくんに触れてくれるか?それが一番楽そうだから。」


コウイチの指示に従って、ヒデオ、リョウスケ、チカラ、ヒイロがオオバヤシの足に触れると、最後にコウイチがオオバヤシに触れて「行くぞ、みんな!」と声をかけると、猿ヶ森砂丘へワープしました。


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