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第89話 悪魔の眷属との戦い

メルエはかなり嫌がっていたが、馬車を停めてもらって地面へと降りて剣を構える。


「ファルエル様、来ましたよ。絶対に倒してくださいね。私たちではあれは無理ですからね」

「わかってるよ。メルエ、そんなにあせらなくても大丈夫だよ」


すぐそこまで悪魔の眷属はせまってきたが、先程の魔法によるダメージはあまり無いようで怒りにより目が充血して、寧ろ勢いが増しているようにも感じる。

ルシェルのロックシールドを破壊して更にこちらに向かって突進してくるが、俺はミスリルの剣を構えて向かって来た敵とのすれ違いざまに振るう。

流石に子供の身体では、巨体の悪魔の眷属に対して距離のある移動ではスピードの勝負に全くならないが、瞬間的なすれ違いざまだけであれば対抗出来る。

悪魔の眷属による突進は、完全に直線的な動きなので見切り易くミスリルの刃が敵の右脚を斬り裂き、勢いに乗っていた相手は盛大に前方へと転がった。

ミスリルの剣の切れ味と敵の勢いが合わさり、俺の非力を補って十分な斬撃を見舞うことが出来た。


「ファルエル様、やりましたね」

「ファルエル様さすがです」

「いや、まだだよ」


悪魔の眷属はしばらく地に伏していたが、再び立ち上がってこちらを睨みつけているが、俺が斬り裂いたはずの右脚の傷が見当たらない。


「ファルエル様、敵の傷が……」


こいつ回復系のスキル持ちか?、それとも異常に回復力が高いのか?


「ガアアアアアアア〜!」


再び、猛然とこちらに向かって突進して来たので、先程と同じようにすれ違いざまに脚を斬りつける。

先程同様に脚を裂き敵が派手に転ぶが、一度目よりも斬った瞬間、剣に感じる抵抗が大きいような気がする。

斬り方が不味かったのか? それとも硬い部分を斬ってしまったのか、何やら違和感を感じてしまう。


「ファルエル様、敵が起き上がります」


起き上がってくる敵を見るとやはり脚の傷が治っている。


「あさいのかな」


この敵はもっと深く、もっと多く斬りつける必要がある。

両手で持った剣に力を込め敵の攻撃を待つ。

怒りで思考能力が低下しているのか三度、突進して来たのですれ違いざまに思いっきり斬りつけ、返す刀で後方からもう一度斬りつけた。

明らかに先程よりも深く斬りつける事に成功したが、やはり剣で斬った時の抵抗感が増している。


「強化してるのか?」


この手応え間違いない。斬りつける度に敵の肉体が強化されていっている。

こいつ普通の悪魔の眷属とは少し違うようだ。


「ファルエル様……」


やはり立ってくるか。

深く斬りつけたはずの二撃分の傷がほとんど消えている。

どうやらこいつは通常の斬撃で倒す事は難しいようだ。

これは魔法剣だな。


『グラビティバレット』


以前やった時はグランパパからもらった剣が溶けて落ちてしまった。

今回はどうだ?

手元を見ると刀身からオレンジに燃え盛った炎の魔法剣が出現している。

流石は魔法との相性の良いミスリルの剣だ。


「せいこうしたみたいだね」


どうやら俺の魔法にも耐えてくれているようだ。

俺の魔法剣を見て敵は一瞬怯んだように見えだが、雄叫びと共にまた突っ込んで来た。

やはりこの敵は著しく思考能力が低下しているらしい。


「グゥアアア!」


炎の魔法剣で脚を斬りつけるが、今度はかなりの手応えがあった。

振り向いて倒れた敵の脚の傷を確認するが、魔法剣で斬りつけた傷口が燃えている。

魔法剣を構え敵の反撃に備えるが、悪魔の眷属は立ち上がっては来ない。

流石に燃えている傷口が修復する事は無いようで、傷が閉じている様子はない。

このまま、炎の魔法剣で消滅させてやる。

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