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第84話 黒い鳥

「ごめんなさい。剣が溶けちゃったんだ」

「ファルエル剣が溶けたとはどう言う意味だい?」

「こんな風に………」

「………溶けているな。一体どうやったらこんな風に刃の部分が溶けてなくなるんだ」

「ぼくが魔法で………」

「ああ、ファルエルの……。それはこうなるかもしれないな。次からは剣に魔法はやめておいた方が良いな」

「はい」


グランパパに会って剣が溶けてしまった事を謝ったが、妙に納得してくれて特に怒られる事は無かった。

全く剣が無いのも不便なので家の倉庫に置いてあった剣を使う事にした。

質的には前の剣の方が良さそうだが、わざわざ買うわけにもいかないのでこれで我慢するしかない。

ただグランパパは剣に魔法はやめた方が良いと言っていたが、大した技量を持たない俺が剣の道で生きる為には魔法剣という魔法のドーピングが絶対に必要だと思うので機会があればまたやってみたいと思う。

 

次の日から俺は天索者の補助というよりも狩人と化してモンスター狩りを続けた。

狩人と言っても本当の動物は1匹も自分では狩る事が出来ずにメルエルに頼り切ってしまう形になったが、得手不得手があるのでこればかりは仕方が無い。

馬車を使いルシェルの『フィールドサーチ』を最大限活用しで効率よくモンスターを退治して回っているが、改造した馬車もあまり長時間だと体調が優れなくなる事も数回あった。


「ファルエル様、前方の先に集落があるようです」

「じゃあ、メルエ向かってみようか」

「はい。かしこまりました」


馬車を走らせ5分程で目的の場所に到達する事が出来たが、先に見えるのは鳥。大きさが1Mを優に超える黒い鳥。恐らくナイトクロウと言う鳥だと思うが、木の上に大量に留まっている。


「ルシェル、反応があったのは多分あれだよね」

「はい、間違いありません」

「メルエ、あの鳥ってモンスターなの?」

「はい。もちろんです。人間や家畜を襲う凶悪なモンスターですよ。ナイトクロウが集団で襲ってきたら遮蔽物の無いところでは凌ぎようがありません」

「そうなんだ。それじゃあ倒せばお金になるんだよね」

「はい、もちろんです。パ〜ッとお願いします。ドド〜ンと」

「それじゃあやってみるけど木の上にいるから火はまずいよね。倒しきれなかったら襲ってくるからメルエとルシェルも対応お願いするよ」


以前鳥を捕まえようとして木ごとやけてしまったので、火と雷はまずい。風も木が大変な事になりそうなので良くない。となると水が1番安全だろう。俺は水系の魔法を使う事にする。


『レイジーブリング』


俺が魔法を唱えると空中に巨大な水の塊が5つ程現れたのでそのまま、木に留まっているナイトクロウに向かって放つ。

水の塊が高速で移動してナイトクロウに命中した途端弾けた。


「ドパ〜バ〜ン!」


以前家の庭で試して水が発動するのは分かっていたが、敵に向かって放ったのは今日が初めてだった。水なので他の魔法に比べれば大人しいだろうとたかを括っていたが、それは間違いだった。

水の塊はナイトクロウに触れた瞬間大きな音を立てて爆発してしまった。

もちろん触れたナイトクロウは跡形も無く消え去ったが、爆音のせいで消え去った5体以外のナイトクロウが一斉に木から飛び立ってしまった。


「ファルエル様、何をやってるんですか。まずいですよ」

「うん、ごめん。おもっていたより大きな音が出てしまったよ。飛び去ったのは逃しちゃったね」

「いえファルエル様、こちらに来ます」

「え?」

「ファルエル様、ナイトクロウは対象を集団で襲う習性があるんです」

「そうなんだ」

「メルエ様、そういった事は先に教えて頂いた方が良いと思うのですが」


上空に目をやると一旦木から飛び立ったナイトクロウおよそ100羽が一つの大きな黒い塊となりこちらに向かって来るのが見えた。

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