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第83話 魔法剣

俺はオーガリーダーの一撃に吹き飛ばされてしまい、結構体が痛い。

ルシェルが『ロックシールド』を展開してくれたので立て直す時間は十分にあり、再び立ってから剣を構えたが、やはり間合いが違いすぎるのと、パワーに差があり過ぎる。

オークの時はスピードで上回る事が出来たがそれも今回は余り大差ない感じだ。

どうにかしようと再び間合いを測りながら剣を交えるが、まともに打ち合う事が出来ない。

今のままでは拉致があかないが剣を伸ばす事ができれば、間合いのハンデさえクリア出来れば十分に対応できそうな気がする。

武器は残念ながらこの剣1本しかないので、出来るとすれば魔法剣しか無い!

魔法を剣に纏わせて、サイズアップを図る。

魔界にも魔法剣の使い手はいたのでやってやれない事は無いはずだ。


『グラビティバレット』


どの魔法にしようかと悩んでみたが、やはり炎を纏った剣がカッコいいので『グラビティバレット』を唱えて1発分を意識して剣に向かって発動する。


「あ…………」


残念ながら手元には俺が思っていた様な炎を纏った魔法剣が発現する事はなかった。


「ファルエル様!何をやってるんですか!剣が、剣が溶けて無くなりましたよ!」


俺のやり方が不味かったのだろうか『グラビティバレット』の炎に耐え切る事が出来ずに剣先から持ち手の部分を除いて、熱した飴の様に溶けてしまった。

余りに想像とかけ離れた事態に一瞬動きが止まってしまったが、オーガリーダーにとっても予想外の出来事だった様でお互いにお見合いした様な状態になり戦場自体が数拍時を忘れてしまった。

俺はすぐに頭を再起動させて一旦後方に下がった。

やってしまった…………

グランパパから貰った剣が溶けてしまった。

俺が余計な事をしたばかりに大事な剣が溶けてしまった。

もっと耐久力のある剣なら可能だったのだろうか?いやグランパパがくれた剣もそれなりに良い剣だった筈だ。

思いつきで慣れない事に挑戦してしまった俺が全部悪いのだろう。


「ああ…………」


「落ち込んでいる暇はありません。早くオーガを倒してください!」


うん。わかっているよ。わかっているさ。倒す……よ。

剣で倒す事を諦めた俺は再度『グラビティバレット』を唱えてオーガリーダーを倒した。

これでオーガの群れは退治した。サイズも大きいのでゴブリンよりは報奨金も多いだろうと思う。

ただ、今回は損害が大き過ぎた。

グランパパのくれた大事な剣が………

グランパパに会わせる顔がない。


「は〜。グランパパの剣が………どうしよう………」

「大丈夫ですよ。剣の1本や2本で怒る様な方ではありませんよ。それにどう考えてもファルエル様は剣よりも魔法を使って戦われた方が良いに決まってるんです。これを機に魔法に専念しましょう」

「…………………いやだ」

「えっ?」

「ぼくは、剣も強くなりたいんだ!」

「でも、ファルエル様の魔法に耐える様な剣となるとミスリルの剣でも怪しいですね」

「ミスリル?」

「そうです。魔法との親和性の高いと言われている剣で、ファルエル様が買おうと思われている家よりも高価な剣ですが、その剣をもってしてもファルエル様の魔法に耐えられるかどうか」


ミスリルの剣か。魔界には魔剣はあったがミスリルの剣は無かったな。高額の様なので魔法剣を使用して剣が溶けましたでは済まないだろう。

いっその事、魔剣を何処かから手に入れる事はできないのだろうか?魔剣であれば俺の魔法にも耐えられるのでは無いだろうか?

ただ天使が魔剣を使っていると問題があるのだろうか?

とにかく次にグランパパに会った時に剣の事を謝らないといけない。

やはり剣の道は1日にしてならずだな。

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― 新着の感想 ―
[一言] 待ってました。なるほど、次は剣を探して大躍進ですね。
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