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第56話 グランパとルシェル

次の日の朝、グランパとグランマがやってきた。


「おお〜ファルエル。久しぶりだな。話は聞いたぞ、孤児を助けたそうじゃ無いか。しかもこれからの人生を賭けてまで孤児達を救う覚悟だと聞いたぞ。なんて凄い子なんだ、さすがはファルエル、俺も出来る限りサポートさせてもらうぞ。ラファルエルもすぐにでも領地をファルエルに移譲してもいいぐらいだな」


「グランパ、ぼくはまだ4歳だよ。領地経営なんかできるわけないじゃ無いか。でも孤児を助けたいのは本当だよ。これから頑張るよ」


「はっはっは。冗談だよ。あと2〜3年はラファルエルに頑張ってもらわんとな」


いや、グランパ2〜3年経っても、俺はまだ6〜7歳だよ。無理に決まってるだろ。


「それはそうと、そこにいるかわいいお嬢さんはどなたかな?」


「ああ、この子が先日助けた孤児のルシェルだよ。旅の途中で両親を魔獣に殺されてしまったみたいなんだ。でも才能があってね、1日で魔力操作ができる様になったんだよ」


「なにっ!?こんなに可愛い子が孤児に……しかも1日で魔力操作を会得したとは……う〜ん」


「グランパどうかしたの?」


「いやなんでも無いよ。ルシェルちゃん、歳はいくつかな?」


「6歳です」


「う〜んそうか。何処から来たのかは覚えてるのかい?」


「いいえ、4歳の時のことなのであまり覚えてないんです」


「そうか、ご両親の名前は覚えてるのかい?」


「はい。パパの名前はグラフィエル、ママの名前はエリーシアです」


「そうか………」


「グランパどうかしたの?」


「いや、なんでも無い。俺の知り合いに似てる様な気がしただけだ。どうやら勘違いだった様だ。それにしてもルシェルちゃんは可愛いな。ファルエルと並ぶとお似合いだな。シルフィールの将来を見ている様でとても他人とは思えん。これからは俺の事をグランパと思ってくれてかまわんぞ」


おおっ。ルシェルはグランパに気に入られた様だ。これからずっと一緒に住むんだから俺の家族に認めてもらえて素直に嬉しい。まあルシェルを嫌う相手などいないとは思うが。


「はい、ありがとうございます。ずっと1人だったので夢の様です。ファルエル様に助けていただいてからみんなに優しくしてもらって夢のようです。うううっつ……」


「これからは、俺らも家族だから存分に甘えるといいぞ。そうだ今度何かプレゼントを買って来てやろう。何がいいだろうか?ファルエルは何も欲しがらなかったし本さえあれば良かったから、今までプレゼントをしたくても出来なかったからな、ルシェルちゃんにその分させてもらおうか」


「いえ、わたしは何もいりません。もう十分に色々してもらってるので」


「ルシェルちゃん、この人顔は怖いけど本当は優しいから遠慮しなくてもいいのよ。私も孫が増えて嬉しいわ。しかもこんなにかわいい女の子だなんて」


「ありがとうございます。でも本当に何も欲しいものはないんです。早く魔法を使える様になってファルエル様のお手伝いをしたいです」


「そうなのね。ルシェルちゃんは、ファルエルちゃんのことが大好きなのね」


「はい。大好きです!」


ルシェルに大好きと言われて悪い気はしないが、家族以外で俺の事を大好きだと言ってくれたのは初めてな気がするので変な感じだ。

俺もルシェルの事は家族に次いで大好きだ。まあメルエの事も同じくらい好きだと思う。


「あらあら。ファルエルちゃんはやっぱり将来有望というか……心配ね〜」


「俺の孫だから当然だな。これからが楽しみだ。ハッハッ」


何が俺の孫だから当然なのかはわからないが、余りグランパの様な感じにはなりたく無いな。

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