表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/99

第25話 ジャッジメント

僕はリクレエルの魔法を防いだと同時に


「サンダーバレット」


先程のリクレエルの攻撃と同種の攻撃を繰り出す。


「ファイアーバレット」


お父さんも詠唱を重ねて魔法を放つ。


敵も魔法障壁を再度展開するものの、2人の連携魔法『ファイヤーボルトバレット』を防ぎ切る事は出来ずに、攻撃の途中で障壁は壊れ、敵に複数の弾が着弾した。

混乱に乗じてお義父さんが更に踏み込んで敵にとどめを刺す。

流石はお義父さん、過去に次期天剣とまで言われた剣捌きに衰えは一切見られず、次々に敵をしとめていく。

敵の半数が既に戦闘不能になっている。


「リクレエル!これ以上戦っても無駄だ。投降しろ!」


「これだからお坊ちゃんは困りますね。まだ数が多いのはこちらですよ。何を血迷った事を言ってるんですか。さっさと死んでください」


「アイスサークル」


リクレエルの得意技とも言うべき魔法を発動してきた。

複数の氷柱が現れ僕達3人を捕らえようとするが、父さんは炎の盾で防ぎ切り、お義父さんは剣による連撃で氷の柱を砕いてしまった。

僕は氷柱を感知してステップを踏んで避ける。そして避けながら


「ホーリーウィンド」


聖なる風の刃を生み出して残った相手を順番に攻撃する。

続けて


「ゴッドサンダー」


神の雷撃を発動して一気に殲滅を図り2人を倒した。

残るは5人。


「ファイアビースト」


お父さんが炎のライオンを呼び出して相手に仕掛ける。


「ぐうぅわー!」


容赦の無い無慈悲なライオンが相手を飲み込み焼き尽くそうとする。


「アイスブレイド」


お義父さんが氷の刃を発動して、相手を凍らせながら切り裂いていく。

この3人は今この時、領地内では最強の3人なのでは無いだろうか。

最初は心配もしたが、実際に戦ってみると圧倒的だ。

元々の能力に加え、目の前に5年前アムラエルを殺し、今またファルエルを殺そうとした首謀者がいる。リクレエルが目の前にいると言うだけで怒りで全身が打ち震え、普段の魔法よりも明らかに威力も上がっている。

お父さん達もまったく同じ状況だろう。

残るはリクレエルただ1人。


「ラファルエル様。お待ちください。今回の事はラファルエル様が押し入ってきたので仕方なく迎え撃っただけでございます。私に貴方様への敵意など最初からあろうはずがないでは無いですか。どうかお助けください」


「それでは今から『ジャッジメント』を使うが異論ないな」


「いえそれは・・・『ジャッジメント』など使わなくても私に嘘はありません。私を信じてください。『ジャッジメント』など所詮は魔法、100パーセント信頼できる物ではありません。私の目を見てください。この目を。この目は決して嘘をつかない目でございます」


「そうかな、私にはその判断はできないな。お父さんお願いします」


お父さん達はリクレエルの両サイドに立って腕を掴んで暴れられないようにした。


「ファルードの領主たるラファルエルが真実を問う『ジャッジメント』 それではリクレエルに問う、5年前我が息子アムラエルを殺すよう指示をしたのはお前か?」


「い、いえまったく身に覚えがありません」


その瞬間リクレエルの周囲に黒い光が瞬いた。

ジャッジメントはその土地の領主のみが、自分の領地内でのみ使用できる限定魔法で、領主の質問に対しての真偽を確かめることができる魔法だ。真実であれば白い光を嘘であれば黒い光を発生させる魔法だ。


「それでは先日我が息子ファルエルを襲わせたのもお前の指示か?」


「いえファルエル様など名前も聞いたこともございませんので、私であろうはずがございません」


再び黒い光がリクレエルの周囲を明滅した。

 

「これから先も僕の家族を狙い続けるつもりか?」


「いえ、今までもこれからもそのような事を考えた事は一切ございません」


三度黒い光がリクレエルの周囲を明滅した。


「わかった。もういい」


「では、私の事を信じて頂けるのですね」


この厚顔無恥の男だけは許せない。ここで許せば今後も僕の家族は襲われる事になる。こいつだけは倒さなければならない。


「ゴッドサンダー」


「ファイアバースト」


「アイスブレイド」

 

リクレエルの最後の言葉を聞いた瞬間3人がほぼ同時に動いてリクレエルを一瞬で消滅に追いやった。

領主としては、リクレエルを捕らえて一生かけて罪を償わせる方が良かったのかもしれないが、自分の決断に迷いは一切無かった。

家族にファルエルに手を出す奴は決して許さない。

お父さん達も全く同じ気持ちで最後の一撃を放ったのだろう。

アムラエル5年もかかってしまったが、弟のファルエルとパパ達でお前の敵を討ったぞ。

安らかに眠れ僕の最愛の息子よ。

この作品は皆様のブックマークとポイント評価で支えられています。

興味を持たれた方は是非ブックマークと下部からのポイント評価をお願いします。


よければhjネット大賞受賞作 モブから始まる探索英雄譚  https://ncode.syosetu.com/n8930fk/

もよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
  ▲▲▲ 画像をクリックすると、紹介ページにアクセスできます ▲▲▲  
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ