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人外による人外のための人外  作者: こんコン
願望への一歩
1/12

一歩目

人外とは


1 人間の住む世界の外。俗世間の外。ま た、出家の境涯。


2 人の道にはずれていること。



俺はマンションの一室にある、ベッドに漫画を胸に抱いて寝転がっていた。

そして、自然と視線は胸に抱いてる漫画に行き、溜め息をついてしまう。


「はぁー。人外魔物娘と恋愛したい。手も繋ぎたい。キスもしたい。あわよくば男女の関係になってチョメチョメしたい……」


馬鹿なことを口にしながらも、いけない妄想をしてしまう。胸に抱いている漫画は普通と違い、表紙の女性は普通と違っていて、二本の脚ではなく下半身が蛇になっている。いわゆる魔物娘だ。


頭の中では描かれている女性と一緒に、お花畑を追いかけっこしている妄想をしていた。

ただ相手の女性は、走って逃げるのではなく、下半身の蛇の体をクネクネと蛇行させて逃げている。


ここで俺の紹介をしよう。

名前は多田仁紀ただひとき

年齢は20歳。彼女いない歴20年。

職業は会社員。

容姿はどこにでもいるような顔立ちをしており、髪型は短髪で色は黒。

趣味はマンガ、魔物娘の妄想、ギャンブル、夜の遊び、空手である。

体格は身長170cmで脂肪はあまりなく、自分で言うのもなんだが、空手で鍛えてるのでしなやかな筋肉で体が出来ている。

性格は欲望に忠実で、ギャンブルやら夜の遊びで銀行に預けてある貯金額も一万円から増えることがない。

ちなみに俺は童貞ではないからな。童貞は夜の街で卒業した。

そんな欲に忠実な俺だが、昔はちょこっと熱血系だった。



小学生の頃ヒーロー戦隊をテレビで見て「自分もヒーローになる!!」と子供らしい可愛いことを言っていたっけ。

そしてヒーローを目指して空手道場に通いを始めて十数年。

現在でも会社を終えると道場に週3回通っている。

子供の頃の夢は憧れに変わり、年を重ねるごとに思いは小さくなっていったが、まだ熱い思いは心の隅で灯っている。



ちなみに魔物娘を好きになった経緯を話すと。

高校に通っているとき、パソコンで面白そうなものを見つけるためにネットサーフィンしていると、人外魔物娘というサイトを見つけた。

「ネコミミと尻尾が付いた感じのやつしかないだろう」と思っていたが、サイトに入って最初に見たものはジャイアントアントと呼ばれるアリの擬人化されたような魔物娘だった。


その絵を見た瞬間、俺は瞬きも忘れて絵を見つめていた。

絵には髪型は短髪で髪の色は黒色。

額から二本の触覚が生えている。

顔は整った顔立ちをして、表情は笑顔で描かれており活発なイメージを引き出していて似合っていた。

ここまではどこにでもありそうな絵だが、首から足の指先にかけて人肌と違い、虫の特徴的な黒い甲殻が肌になっていた。


唯一人間の肌と思わしき所は首から上だけで、顔の肌は褐色で短髪と合わさって更に活発なイメージを出してる。

あと手が合計四本あり人間と同じように腕はあるが、他の二本は肩の上から生えている。


目も特徴的で人間と違い瞼と白目がなく、大きくクリッとした黒目一色があった。

尻の所も変わっており、アリや蜂のような腹部が尻から生えていて、先っぽには刺針(ししん)が描かれている。


俺は一目惚れしたように絵をジーと見ていたが、十秒ほどしてサイトをブックマークしようと指を動かしたら、もうブックマークされていた。

何時したのか覚えていないが気にせず、その日はサイトを見て妄想と自慰行為じいこういをして1日終えた。



そろそろ紹介は終わりにして、現在に戻り。

ベッドの上でゴロゴロと転がりながら妄想していたが、ムラムラしてきてベッドの上に置いてるノートパソコンを立ち上げ、高校の頃から色々お世話になってる人外魔物娘のサイトを開いて一発抜こうとした。


「んっ?」


開いたページはいつものサイトと違っていた。

画面には絵など描かれておらず、白い背景で中央に


《あなたは人外魔物娘に逢えるなら何もかも捨てて逢いますか?》


と書かれていた。


「逢うに決まってるだろうが」


口からポロリと思いをこぼした瞬間。


俺はこの時から夢、憧れ、願望への道を一歩を踏み出した。

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