おまけ。3
お姉さまの提案で私達三人で協力をして友親さまの庭の池をプールなる物にお変えになりました。
私は寝苦しい夜にこっそりプールに入っております。
本当に水は冷たくて。こんなに気持ちの良いものだとは思いませんでした。
今日も私は水着なる格好に着替えて庭に行きました。すると、誰かが居るような気配。
私は怖く思いましたが、ここは友親さまのお庭。勿論、プールを作った為に屋敷の塀を高く作り変えられております。だから不審者はいないはず?
「どなたか、いらっしゃるのですか?」
「・・・・・・・・」
「誰でございますか?」
「友、友親さまをお呼び致しますわよ!」
「・・・・・楓。俺だ。」
「・・・・・友親さま?」
「そうだ。何故、楓が?」
「今宵は暑くて眠れませんの。だから、プールで水浴びをしようと思ったのでございます。でも何故、友親さまが?」
「今宵は暑い。俺も寝苦しくて。それに、一度プールという物に入りたかったからな。・・・・気持ちが良いものだな。凛殿がプールと言われるのが分かる。」
「あの、友親さま。・・・・・お傍に行っても宜しいでしょうか?」
「ああ。いいぞ。」
「・・・・・友親さま。ところで、あなた様は水着を着ておいでですか?」
「・・・・・いや。何も付けていない。裸で水の中にいると凛殿がよく仰っておられる開放感というものかな。凛殿は時には我らが驚く事をなさるが俺は少し、楽しみでもあるのだぞ。」
「まぁ~~!友親さま!やっと、お姉さまの偉大さをお知りになられましたわ!楓は嬉しゅうございます。」
(なんで、楓が喜ぶのだ?)
「・・・・・なぁ、楓。見てみろ!星が綺麗だぞ。」
「本当でございますわね。ロマンチックな夜でございますわね。友親さま」
「ろ・・ろま・・・何だ?ろま・・んろ?・・・その言葉は?」
「いやですわ~~~!いつもお姉さまが仰っておられるではありませんか!本当に友親さまってムードがない方でございますわね!」
「む・・・む・・?何だ?それは。」
「もう~!本当に知りません!!お姉さまの月の言葉でございます。友親さまも少し、お勉強して下さいませ!私、もう部屋に戻りますわ!」
・・・・何時の間に?楓は月の言葉を勉強したのだ?鷹明は勿論。咲子殿、康紀。そして楓までもが月の言葉を理解しているではないか!俺だけが理解できていないのか・・・・
本当に。お姉さまの住まわれていた月の世界の言葉って素敵でございますわね。それに便利でもありますし。
明日は、女三人で水遊びをしたいと思いますわ。私。