復路二日目編その一
10月4日午前8時起床。
もはや定番となったコンビニ食品をコーヒーで流し込む作業は、湯沸しから始まり歯磨きで帰着する。
早速、高速道路を降りて向かうは尾道。
で、10時半には尾道の船着場みたいなところの立体駐車場で、
バイクを車から降ろしている自分が居るわけだが、
この時のために新調したアルミ製のラダレールが、良い感じでバイクを降ろすのに一役買ってくれた。
往路編でも触れたけど、この旅では人生の三大旅目標の内の二つをクリアする予定なのだ。
目標その二。
『しまなみ海道を原付で走る』
実はこのためだけにバイクを持ち込んだのだ。
それでは第二の旅の相棒を紹介しよう。
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車名:
CB50JX
エンジン:
XE50のエンジンをCB50ヘッドで強化
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改造点については、このバイクを上記の車名で読んでいいのかすら、怪しくなるくらいの量だ。
って言うよりも、このバイク最初はフレームとスイングアームだけだったんだよね。
で、合いそうなエンジンやら足回りやらを取り付けて、今に至るわけなんだけど、
バイク好きじゃないとわからないようなバイクの部品まで使っているんだこれが。
ベースとなったCB50JXから呪文のように唱えると。
XE50、TL50、CB50S、VFR400R、RZ50、ドリーム50、
W1SA、CD90、XLR50、NS50F、ゴリラ、XR100。
ざっと、記憶にあるだけで十三個一だよ。
それでいて傍目から見ると改造車でなく普通のバイクに見えるんだから、
バイクのイジリスト冥利に尽きる(あくまでも俺的)バイクだと思ってる。
ともかくそんなお気に入りバイクでしまなみ海道に乗り込むのだから乗り込み方も考えてきた。
船だ!
渡し舟で乗り込む!
地元の人の自転車などと一緒に乗り込み極端に短い船旅を味わった。
原付専用道があることを知ったのは、このたびの少し前だったと思う。
そのときから人生の旅目標が二つから三つに増えたのだが、
こんな形でかなうとは思っても見なかった。
道は広いとはいえないが、専用道なのだ。
青い空と海に、そして山の緑が心を弾ませる。
私には楽しさが極まると変な声を出す習性があるのだが、
この時も『うひょ~ぉ~』とは『ひゃはは~ぃ』みたいな奇声を発していた記憶がある。
楽しかったのでついでに国宝を拝んでやろうと、武具に関しては国宝の大部分が納められている神社に立ち寄った。
もちろん宝物殿みたいなところにも入った。
現存する唯一の女性用よろいである、鶴姫(の物と言われている)の鎧も拝見させていただいた。
無骨でした。
もっとも、露出狂との境目が見えないようなファンタジーな鎧が並んでいたら、余裕で噴出していたがな。
当然牛乳を含んでからだ。
実在の人物であるフランスのジャンヌダルク、
架空の人物である中国の十三妹、
実在と架空の狭間にいる日本の鶴姫、
この3人を比べると、日本的な何かが見えるような気がして、一人で悦に浸ったものだ。
他人から見たら危ない人にでも見えただろうけど、
自分じゃ、見えないからね。
とりあえず腹が減ってきたので、うどんを食べ、車へ戻ることにした。
このバイクでいったいどのくらいの都道府県を走っただろう。
千葉はもとより、東京、茨城、群馬、栃木、福島、そして北海道、この旅で新たに佐賀と、広島、愛媛が追加されたわけだ。
(余談ですが執筆時点では、宮城と山形が追加されています。さらに……)
じゃあ、自分自身はどれだけの県に行ったのだろう?
飛行機嫌いになる前に沖縄には行ったし……。
結論として、鹿児島と和歌山と奈良に行ってない事が解った。
じゃあさ、行っちゃう?
高松塚古墳に興味あったんだよね~。
でも青龍だか白虎を修復しているとか聞いたな~。
じゃ、キトラ古墳行ってみようか!
ま、入れなくても近くまで行けばその気になれるし。
っと、言うわけで、今まで散々裏切られても、頼ってしまうカーナビ様に登録してGO!
復路二日目編は長くなりそうなので、2回に分けました。
まだ、この1日は終わらないのです。
勘の良い人なら解ると思いますが、
いよいよ、つまらない何かが発生します。
現実って奴はそんなものですよ。